hikeさんのレビュー一覧
投稿者:hike
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紙の本アイズオンリー
2015/09/12 15:02
希有な表現者、一穂ミチ。
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この作家の出している作品を全て読みたいと思わせてくれる。一穂ミチはそのように希有な表現者の一人である。アイズオンリー、この本もまた傑作だった。二十年近い時を経て運命的な再会を果たした二人、体の関係を結んでもなお打ち明けられない秘密を抱える主人公。そんな彼を保護者として見守る叔父の存在もとても良い。挿絵もやわらかく上品でぴったり。明日に向けて元気になれる物語である。
紙の本ステノグラフィカ
2015/09/12 15:00
職業物BLの金字塔
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素晴らしいの一言に尽きる。ページを繰る手間も惜しいほど続きが気になり、読み応えがあった。劇中に登場する老人は、物語の鍵になるだろうとにらんでいたが、案の定。後半で主人公が面会する女性が格好良かった。職業物BLの金字塔である。ほとんど知られていない国会速記者という職業が分かりやすく描かれ、己の愚かさを自覚した新聞記者という人物も説得力がある。ずっと手元に置いておきたい一冊。
紙の本きょうの日はさようなら
2016/02/04 16:38
まぎれもなく傑作であるが
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1995年からタイムスリップしてきたセーラー服の美少女、今日子。ファミコン、ソックタッチ、MDなど当時の風俗が思い出されて大変面白かった。
引っかかった点がある。この作者はおっさんを描写する視点が甘すぎる。主人公きょうだいの父親や、今日子の初恋の相手で現在は百貨店バイヤーの男性などの表現にそう感じた。もっと容赦なく暴き立ててほしい。そこが不満。
紙の本ナイトガーデン
2015/09/12 13:48
攻の特異な性格。その男はやめとけ! と言いたくなる
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発売当時に読み、その時はさして印象に残らなかった作品である。前日譚として「ふったらどしゃぶり」という作品があると知り、そちらを読んだらとても面白かった。メインキャラクターの一人が登場する作品として「ナイトガーデン」を読み返した。彼らの背景について知った上で読むとより理解が深まったが、感動するというよりは心配になった。受よ、そんな相手と生涯を共にすると誓って大丈夫なのか、君のように素直でいい若者なら、もっといい人が見つかるぞ……と。物語としては面白いが、メインカップルの未来を手放しで応援する心境にはなれない小説だった。
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