ネコパンチさんのレビュー一覧
投稿者:ネコパンチ
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電子書籍高校生のブルース
2015/12/19 12:21
ここにいるのは
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容姿も運動も人から秀でることなく、モテるはずもなく、女子とどう接したらいいかわからず、鬱屈した高校時代を送ってきた人。そんな人はぜひ読んでほしい。きっと、思うはずだ。ここにいるのは俺だと。
紙の本クロカン(Nichibun comics) 27巻セット
2002/03/04 12:25
まず考えろ、そして決めろ。決めたら迷うな
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ジョニー黒木、上原浩治、中村ノリ…数多くのプロ野球選手たちがこのマンガの腰帯に推薦文を書いた。しかしその腰帯の文句を読んだことがある人は少ないだろう。書店で平積みになることがほとんどないため、この本の腰帯は人目に触れないのだ。
そんな埋もれた名作になりつつあるこの「クロカン」、主人公は黒木竜次という高校野球の監督である。後援会とOB会の対立、選手たちの分裂、解任騒動と黒木を取り巻く状況は常に山あり谷ありだ。しかし黒木はそんな荒波をもチームを鍛えるバネにし、セオリーを超える采配で選手の能力を引き出してゆく。
「エラーしろ!」「金払え!」「牛といっしょに田んぼ眺めて暮らしてな」「まず考えろ、そして決めろ、決めたら迷うな!」 黒木のタンカはいつも意表をつく、刺激的なものばかりだ。その常識はずれの言動は選手や周囲の反発を生む。が、それを乗り越えることでチームが一回りも二回りも大きくなってゆくのだ。その成長の過程を三田紀房は、(野球マンガの見せ場である)試合のシーンと同じかそれ以上に、時間をかけて丁寧に描く。
絵はうまい方ではない。が、選手や監督の心理が伝わってくる絵である。高校野球の栄光と挫折、勝利と敗北、痛快と残酷を描き出すこの「クロカン」を読めば、高校野球の見方がきっと変わるだろう。
ちなみに。作者の三田紀房は、「ヤングマガジン」誌で「甲子園へ行こう!」も連載している。どうやら部数では「甲子園〜」のほうが上回っているようだ。「クロカン」は掲載誌が「週刊漫画ゴラク」というオヤジ雑誌であるため、悲しいかな認知度が低い。 そんななか、ヤンマガ誌上で何度か「クロカン」の宣伝を目にした。「クロカン」好きのヤンマガ編集者が、他社の出版物であることを承知で、「この作品を読んで欲しい!」という思いからヤンマガにクロカン広告を出したようだ(これは私の勝手な推測ですが)。他誌の編集者が思わず宣伝してしまうほど「クロカン」は面白く、そして埋もれているのである。
2003/01/02 22:46
自分の変化球をつくる
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この本は、読んだ人に変化球を投げたくさせる。
細かい物理の解析のくだりは、読み飛ばしてもオーケー。
なんとなく仕組みを理解した気になったらもうあなたの体はシャドウピッチを始めているはず。
「ストレート」「シュート」が和製英語であることや、サッカーのハットトリックの語源など薀蓄がちりばめられているのも嬉しい。
この本を読んで、変化球をマスターしよう。
そして、オリジナルの変化球をつくろう。
同著者の『魔球をつくる』を併せて読めば、わかった気も2倍だ。
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