はひふへさんのレビュー一覧
投稿者:はひふへ
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2006/08/14 23:48
いつも違う明日
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歪んだ宇宙に存在する幾多の平行世界。
その歪みゆえに、ある一時点で全並行世界が衝突する。
この宇宙の定めを覆し、ただひとつの世界を救うことができるのは「あなないの姫」のみ・・・
このお話は、「あなないの姫」と呼ばれる主人公かぐやを中心に描かれていますが、300年もの間世界を統治する皇帝やら、世界の全てを知る賢者など、特殊な人が数名登場します。
かぐやが、なぜ「あなないの姫」と呼ばれるようになったか、なぜ特殊な人が存在するのか、世界はなぜ衝突するのか。全ての謎がこの最終巻で解き明かされます。
謎が明かされるというだけでなく、印象的な場面が多いのもこの巻です。
「わしらは道を征かねばならぬ。それは常に違う道だ。同じことを繰り返しながらいつも違う明日だ」
自らの誕生から世界の衝突までの人生を、何度も繰り返し生きる賢者の科白です。
私たちはこの賢者とは違い、一度の人生しかありません。
しかし、歪みのない宇宙を取り戻すため何度も生と死を繰り返した賢者も、一度しかない人生を生きる私たちも、望むもののため、道を征かねばならないのは同じなのです。
単調な日々に飽いたとき、ぜひ、手にとって欲しいお話です。
紙の本進撃の巨人 2 悔いなき選択 Birth of Levi (KCDX)
2015/05/08 00:20
生きている間のすべて、悔いなき選択
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今のリヴァイになった、ひとつの分岐点、というところでしょうか。
調査兵団に入ったきっかけと、エルヴィンとの関係性の一端がみられます。
また、リヴァイの行動の原点にある、覚悟のようなものがみえた気がします。
その時々の、最善と信じて選んだひとつひとつが、必ずしも望んだ結果にならず、それでもその結果は受け入れざるをえない。
生きている間、その選択を繰り返す。選択の結果、それがどんな結果であろうとも。
2015/08/16 00:43
人間の本性の一端
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フィクションなんだけど、いつどこであったとしてもおかしくなさそうな話なのが、恐ろしく感じます。
描写は第三者的であり、是も非もないように見えるのが、ありえそう感があって怖い。また、その感が上手く描かれています。
支配者というものがそんなことを考える、というのが、
これまでも、今も、これからも、ありそうで。
ただ、これもまた人間の本性の一端なのだと思わされます。
気分が沈んでいるときには読まないほうがよさそうです。
鬱々した気分になるので。
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