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日本古来の八百万の神への信仰に興味があるので、それだけでも楽しめた。でもそこに、結婚を控えた女性や、下半身不随の少女などの揺れる心境が見事に重ねて描かれていて、日常の中の心の迷いからふと、「あちら側」の世界に引き込まれてしまうこと、あるのかもしれないなぁ・・・と思ってしまう。
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日本神話を土台に、人の心の移ろいを写し出す。「そのおかたやったら、絶対に変わらへん心で、あんたを愛してくれはる。」「誰やの、それは?」
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婚約者の広樹と共に帰郷した玲は、かつて姉の綾が結婚を目前にして首を吊った蔵で、珍しい蛇の浮き彫りのある鏡を見つける。その日を境に、玲の心の中で何かが変わっていく。そして、様々な人間の思惑が絡み合う中、「みぃさんの祭り」がやってくる…。奈良を舞台に人の心の移ろいを描きだす傑作伝奇長篇小説。
【感想】
http://blog.livedoor.jp/nahomaru/archives/50392341.html
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「死国」「狗神」などで知られる坂東眞砂子氏のホラー・カルテット(実質)最終作。
「死国」から変わらない、作者独特のテンポのよい語りのスタイル、土俗的暗さを持つムラの描写はそのままに、ストーリーの展開、登場人物の描き方、そして神話・民俗学的奥行きの深い世界観が完成を見た。
舞台は他の小説の舞台と異なり、奈良であるため、方言は奈良弁である。作者は、大学時代奈良に居住していただけあり、方言も自然である。
個人的にはホラー・カルテット最高の傑作だと思うのだが、なぜか他作品に若干知名度が劣るのが残念でならない。
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「四国」「狗神」路線まっしぐらでこの「蛇鏡」ですわ。いいかげん飽きますって。三日間カレー食わされたらw。でこの後「桃色浄土」という不味いカレーで奈落の底まで落とされます。この「蛇鏡」はそこそこ面白いんですけどね。
んなことはどーでもいいけど真砂子、猫を虐待しておいて当たり前のことのように自分で言うか?タヒチでなんか打ってるだろ?!
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紙版の本行方不明のため、2019/9/2 AmazonよりKindle UnlimitedでDL。
2019/9/6〜9/10
記憶が正しければ、坂東作品は「死国」と「狗神」は少なくとも読んでいるはずだが、記録には残っていない。恐らく20年以上ぶりの坂東作品。独特の薄気味悪さが伝わってきて、すぐに坂東ワールドに引き込まれた。いやあ、怖いわ。読書ローテーションに再び組み込まないと。
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おどろおどろしぃ〜
昔の金田一耕助風なドラマで描くとこわいぞ〜♪
肝心なところなんだろうけれども、説明が長くって、つい斜め読みしちゃった…。
落ちがちょっとありがち〜な気もした。
退治できたほうがよかったなぁ。
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坂東真砂子初めて読んでみた。もっとこう、熱っぽいねっとりした作風かと思ってたけど、ひんやりしたねっとりだった。蛇だからなあ。あんまり好きな感じの話ではないけど、結構面白かった。しかし奈良が舞台っていうとこういう感じになっちゃうんですかねえ。
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ひっそりと歩み寄る恐ろしさを感じる秀作。
心の弱い部分につけ込まれるとどうしようもなくなる様は、共感できるだけにわかっていながらも罠に嵌っていく心境にさせられる。
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板東さんのホラーにはまっていた時に読んだ本。
霧菜に、すごく共感してしまった。
怜が元彼のことを考えている時の
・私は浮き輪のように彼にしがみついているだけなのかもしれないという言葉に考えさせられた。
あぁあたしもしがみついてたのかも。
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今年初めての一冊は、日本人でよかった~!と思える伝奇小説。坂東さんの狗神に衝撃を受けて、虜になってしまった。これも、日本的な湿った怪奇小説で、舞台が奈良の土着的なお話。とにかく世界観がドハマリなんです。好き嫌いあると思うけど、日本人でヨカッタ!
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古代信仰の話など興味深い点はあるものの、この作家の本質あるいは志向=語り部であるとするなら、これらの素材が物語に有機的に結びつくことに成功しているとは言えない。
つまり最も重要な点において、この作品は「外している」と評価せざるを得ないだろう。
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舞台は奈良。婚約者の広樹と共に姉の七回忌のため帰省した玲は、蔵で古い銀鼠色の鏡を見つける。不思議な蛇の浮き彫りが施されたその鏡は、姉が蔵で自殺した時、足元に落ちていたものだった。一目で鏡に魅せられた玲だが、この鏡との出会いがきっかけで、玲の運命は大きく変化し始める…。
現代の恋愛のストーリーと、その土地古来の恐ろしい蛇神の伝説がリンクし、奥深い作品になっている。「山妣」ほどの迫力はないが、要所要所ではゾクッとさせられる。「日本書紀」なんかに書かれた神話の取り入れ方はやはりうまい。
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期待以上に面白かった!
大好きな奈良と神話が題材となっていて物語にのめり込めた。
玲の気持ちの変化も、丁寧に書かれていたし。
ラストがん?という感じも、するけど良かった
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意識しての事ではないのだけれど、今年(巳年)に入ってから蛇に纏わる本を沢山読んでいる気がする。
土地土地によって伝わっている事の差はあるものの、古代から蛇と人間は密接な関係にあるのですねー。
現代に、こんな不思議な事が起こるわけないじゃん!
と頭では思っていても何だかゾクっときてしまう。
終わり方もスッキリしていて好みの本でした。