紙の本
各巻で面白く、かつ、次の展開の伏線にもなっている
2010/02/26 16:54
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
八月九日水曜日。マクガフィンが欲しい、という突然の電話を受けた浅井ケイは、佐々野宏幸という人に会うために出向いていた。マクガフィンはただの黒い石にしか見えないが、それを手に入れたものは咲良田中の能力を支配できると言われており、彼はそれを利用して自分の能力を取り戻したいという。彼は、ある少女に能力を封じられていた。その少女の名は岡絵里と言い、ケイが二年前に利用した少女でもある。
そして時を置かずしてケイと春埼美空の前に現れる、未来を見通す能力を持つ女性。ケイを咲良田に導いた存在でもある彼女の目的はどこにあるのか。
作中に物語の道筋を表すキーワードがつかわれるのが特徴。前作ではマクガフィンだったし、本作ではスワンプマンがそれに当たる。意味深長に語られるその単語に、読者を引き込む以上の意味はないのかと思いきや、きちんと次の次の展開まで含めて準備されているのがニクい。今回の話を読むと、なぜマクガフィンが咲良田中の能力を支配できるのか、その理由が分かる。
こう見ると、最低でも3巻まで行かなくては構想を実現できない展開スピードなので、そこまで続けられる自信があったということなのだろうか?また、見方によっては、能力で命を簡単に扱いすぎるという批判も受け得るかも知れない。
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第二巻。
描写としては二人の掛け合いの中でパラドックスの会話をしているときに出てくるお互いを信頼してる様子とかがかなり気に入ってます、ノロケに近いんだけどそんなのを感じさせずにキャラクターを掘り下げていてなおかつ話の伏線にもしてるのはいいなあとおもいました。
それぞれの話の構成もよくて岡絵里がメインの2章まででも十分成り立つ話であると思うし、全体的に切なげな文体で書かれているのが未来予測とか時間操作の展開にある儚さみたいなのとマッチしててかなり完成度が高い作品だと思います。
ちょっと時間移動(リセット)と能力の組み合わせの複雑さと、会話の内容を昔とかぶせていたりして混乱するときもありましたがおそらく何回か読み返して納得のいくものであると思う。
最近の自分の読んだ作品のなかではかなり集中して読めたかも。
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1巻もそうですが、今巻もわりとあっさりとした話です。
あまり波がなく、淡々としておりいつの間にか終わる。
好き嫌いは分かれるかもしれませんがつまらなくはないです。
ただ主人公補正のせいか、主人公の能力が強すぎるのではないでしょうか?
忘れない能力+時間をリセットする能力、そして何でも消す能力、これらがあれば何でもあり。
今巻のオチでも次巻に向けて能力を使ってすごいことをします。
これが良いことなのか悪いこと分かりませんが、少し考え物です。
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1巻よりも好き。こういうのを好きだって言うのにはさすがに恥ずかしさを感じる年になってきましたが…頑張る少年少女が好きです。どんな大人になりたいのか聞いてみたい。分厚さを感じさせず読めました。
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サクラダリセット2のケイが岡絵里に緊迫した状況で「今度映画を見に行こうよ」って誘う、その会話を読んで、全くそうだと思った。人はそんな急には仲良くなれない。人の弱みに付け込んで無理やり仲良くなる関係は変だ。って自分の仕事を絡めてそう思ったんだけど。
それはさておき、そういう会話のやりとりが結構厨二くさい。ケイはそんな緊迫した場面で、すらっと映画に誘えちゃうような人だ。なのにそのセリフが読んでいてすとんと入ってくる、そこがいいところ。でもきっと、ダメな人にはそこが鼻について苦手であろう本。
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待望の第2巻は魔女と写真と赤い目の女の子のお話。
村瀬さんが非常にいいキャラになってきてます(笑)。
少しずつ変っていくケイと春埼の関係に注目。
次巻は過去編らしく、楽しみです。
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淡々になれてきて、これが味わいのように感じられました。
が、でもどうせケイがどうにかするんでしょ?
とおもってしまってハラハラ感はゼロ。
人の死なない推理小説読んでるみたいな感じとでもいえばいいのか。
どうせリセットあるし、みたいな。
透明感のある文章なので、さらさら読めます。
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つまらないわけではないんだけど、特に面白いところもなく終わった感じ。
リセットが奪われた事件も結構すんなり解決したし(話のメインじゃなかったのもあるが)。こっちをメインの話にしてくれた方が面白かったかな……。
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昨日一昨日で読み終わったのですが。
作り込みが深いですね。ホント深い。
1巻で菫(野良猫みたいな少女)を生き返らせることは不可能てことでケイは諦めて春埼とくっつくのかと思ってたけど,この巻で菫を生き返らせる方法が見つかっちゃうなんてね…
岡絵里はヤンデレな少女ということで。そう捉えると2巻は春埼vs岡絵里ともとれますね。
後は…空の境界最終話的にもみれるかなぁと。
白純里緒が岡絵里でコクトーがケイ。蒼崎とーこさんが津島先生で。春埼は誰だろ?
ちょっと何言ってるからないのは俺仕様なので勘弁を。
次巻からは菫が生き返って春埼と菫とケイの三角関係が描かれるのか、それとも生き返らせることは出来なくて春埼と仲良くやっていくのか…楽しみすぐる!
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前作に続き良作だった。ストーリー、文章の両方とも優れている。好き嫌いは分かれるだろうけど主人公のあっさりした感じも個人的には◎
続刊が楽しみですね。
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前作の自分のレビューを見返したんですが自分的には
結構素直な感想を書いてました。この続編を読んだ後
の感想もまさに同じ感覚です。
ライトノベルというよりもほぼ一般の文芸書としても
遜色のない作品のような気がします。
ややもすれば入り組んで分かり難くなにりそうな
タイムリセットの繰り返しは、読書がそう混乱しないように
丁寧に書かれていて、時間の経過と繰り返しが非常に
分かり易い。この力量だけ見ても作家さんの力が
伺い知れます。
主人公ケイと春埼との絶対的な関係性は揺るぎなく、
清らかで、脆くて、切ない...。今作中で登場する
「魔女」の問い...あなたは石に恋することが出来る?
ケイと春埼のそれぞれの答え。胸の奥がググっと来ます。
ライトノベルに手を出してみて良かったと思える名作...か?
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1巻からの勢いで購入した「高級なライトノベル」。
この巻も読み応えが抜群で、時間が許す限り読んでいたかった。
美空の感情が少しずつ溶けていくことを願う。
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1巻に比べると随分こぢんまりとまとまってしまったかなという印象。
キャラクターの描写が前回よりもはっきりとしていて、1巻の時の空気よりも少し単調でした。あと話としても、引っ張るには少々面白味に欠ける内容でしたかね。
ただ、相変わらず登場する能力の凡用性には驚かされます。話への組み込み方も含め、能力設定がスッとはまっているのですね。
面白いとは思いますが、一定ラインかなという感じでした。
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河野さんの透明な作風と椎名さんの素敵な絵がとても合っていて、いい作品だと思います><
魔女の話、なんだかそこでとても涙目になってしまいました。
3巻が待ち遠しいです。
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能力を諸々組み合わせていく過程は楽しめた。タイムリープにありがちというか仕方が無いのだけれど、時間軸を行ったり来たりするのが途中でグッタリ。