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ハードボイルド短編集。
法間探偵のシリーズモノかと思って読んだら、彼が登場するのは8話のうちの1話だけだった。とは言いつつ、一話一話、それなりに面白かった。結構なまでにバカバカしいノリの話もあれば、ドキッとするようなブラックオチの話もあったり。色々な話を楽しめた。「守護神」が一番好きかな。でも、やっぱり面白かったのは今後も続編が出される法間探偵モノ。その続編も読みたい。
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犯罪活劇からサイコサスペンス。
八篇の短編集。東直己氏と言えば、ハードボイルドだが、本作は微笑ましくもある挿話が多めかな。
短編集だが、起伏を持たせて最後も綺麗に落とすところはさすが。
とはいえ、社会派の要素はきっちり入っとるね。
いつも一日中テレビの前にいるやや痴呆の入った爺ちゃんが、女に振られた孫のために爆弾を作り商店街の裏手で八人を爆殺するは喝采だ。
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東直己といえば、「ススキノの俺」のシリーズに代表するように、北海道が舞台とばかり思っていたが、冒頭の1編をのぞけば、北海道とは明記していなくて、個人的には本州と思わせる場所、あるいは、関東と明記されている場所が舞台となっているお話があつまった短編集である。
一番のお気に入りは、表題にもなっている「逆襲」で、「ホウカン」こと法間謙一の幇間っぷりがなんとも愉快。
ご老人が活躍する「本物」「守護神」も、老人介護系かと思わせれば、しっかりハードボイルド感がありつも、最後のオチはそれかよ!的なピリもあって小気味いいな。