紙の本
少年小説
2017/08/15 21:51
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投稿者:H2A - この投稿者のレビュー一覧を見る
東京の多摩地区に住む少年たちのひと夏の動物との交流を描いた作品である。主人公とその親友、ライバルとの関係が描かれ、まずまずである。つまらないとは言わないが、ひどく長く感じた。川端裕人は大人になりきれない大人を描くと素晴らしいと思うけど、ここに出てくる子供たちは「大人未満」でどこか大人びて好感が持てない。
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菊野脩、亀丸拓哉、河邑浩童の、小学五年生三人は、自分達が住む地域を流れる川を、夏休みの自由研究の課題に選んだ。そこにはそれまで三人が知らなかった数々の驚くべき発見が隠されていたのだ。少年たちの川をめぐる冒険がはじまった。身近な自然の中で川が指し示す「今ここ」と、見果てぬ「遠い未来」への夢を描いた、感動の傑作長篇。
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良いなあ、川端裕人の小説は。きちんとし過ぎて物語の迫力はないけど、しみじみとしてて。
海や山も良いけど、やっぱり夏休みは川だね、なんてね。そうか、川は世界にそして宇宙まで繋がってたのか、なんて妙に納得。
ただ、途中、知識自慢みたいな部分が鼻につくのが、どうやら川端小説の弱点のような気がする。それと長いのもね。なので、次々と読む気になれないのが、とっても残念。
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良いよ、なんか。多分著者と自分の考え方が近いんだろうなって思う。夏のロケットの時も思ったのは知識のすごさ。今回も多摩川水系の歴史的な話から始まってペンギンの生態他とても詳しく調査したことが感じられた。夏のロケットのロケットに関する知識よりもやはり生態系の知識の方が自分には受け入れやすいんだなって実感し、納得もする。この著者の作品を好むことに対して哀愁的な現実逃避とか言われがちだ。確かにそう考える向きもわからないではない。でも、いつまでも子供でいたい自分にとってはこうした主人公に若者を使ったとても受け入れやすいテーマなのだ。哀愁的であることは悪いことではない。変化するだけが発展ではないわけで。ただただ、変わらなきゃって感じで過去を清算せず切り捨て、前だけを未来だけを見つめる
ことを前向きと呼びあたかも絶対的な善とするような風潮がある。でも、成功体験を踏襲し、過去の反省を活かしてこそ素晴らしい成果が待っていると思うのだ。
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ぐんぐんと物語にのめりこまされてしまったお話です。そうだ、国家の前に地域だ、自分の存在する地名だ!と言う発想が面白い。そして4人の少年たちが本当に生きて存在しているような少年たちなのでほっとします。カワガキ!これからも存在して欲しい存在です。
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手放しで絶賛します!すごく面白かった。
両親が離婚して、世界中の自然を撮影するのが仕事の父親と暮らしているためひとところに長く居られない小学生の男の子が主人公です。
発達障害の妹がいるゴム丸、物静かで内向的な河童、文武両道でちょっと憎たらしい手嶋、謎の呪文のような言葉を叫んでは校庭で喇叭を吹き鳴らす喇叭爺、と、登場人物はみんな魅力的。
タイトルの「川の名前」は、自分の暮らす場所を、行政が勝手に引いた県とか区とか市とかの人間が後付けで勝手に作った呼び名ではなくて、元々自然にある川、どこの海に流れるどこの水系の川で、表そうじゃないか!、という、生物学の岸由二教授が提唱した考え方だそうです。
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【あらすじ】
菊野脩、亀丸拓哉、河邑浩童の、小学五年生三人は、自分たちが住む地域を流れる川を、夏休みの自由研究の課題に選んだ。そこにはそれまでの三人にとって思いもよらなかった数々の驚くべき発見が隠されていたのである。ここに、少年たちの川をめぐる冒険が始まった。夏休みの少年たちの行動をとおして、川という身近な自然のすばらしさ、そして人間とのかかわりの大切さを生き生きと描いた感動の傑作長篇。
【感想】
面白かった。
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どうしよう。今これを書くにあたって他の人の本書に対する感想をざっと見てみるとみんな評価が高いじゃないか。。。どうしよう。
というのも実は私この本をまだ読み終えていない。
もうだいぶん前に手にとって読み始め,後半で放り出してしまったままになっているのだ。
テーマも嫌いなジャンルではないし,決して面白くなかったわけではないが,どうも意思が続かなかったというか興味が続かなかったというか・・・・。
この本を途中で放り出してからもう一年以上たつが,実は最近同じ作者の「星と半月の海」を読んだ。これは短編集なのだがこの中の1つに「本当のペンギン」(だったかな?)という短編があった。こちらの方があっさりとしていて,読みやすいし,情緒もあって私は好きだ。
そういうわけで評価が低いが,本作のファンには申し訳ないが,個人的な主観に基づくものとしてご容赦願いたい。
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今まで川の近くに住んでいたのに、まったく川に対して関心がなかった。しかしすべての川は海につながっていて、海は世界とつながっているのだと、当たり前のことがとても実感できた一冊です。
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小学5年生の彼らは夏休み直前、
街中の川であるものを見つける。
やがて彼らの冒険は小さなものから
大きなものへ、そしてその夏は
彼らを大きく成長させる夏になる。
自然と人間との微妙な距離感を
描きつつ読み手に過ぎた時間を
振り返るきっかけをくれる作品。
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主人公が川でペンギンを見つける。ペンギンの観察を通して、川について知り川餓鬼になる。面白い。作中に出てくる桜川は創作らしいけど、ウチの近所にある野川などが出てきて話が身近の感じられたのも大きい。自分も常に側には川があったなと感じられた。
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久々に『手に汗握る』YAを読んだ! ずっと低音域を這ってゆくようなものばかり読んでいたので、ああこれだよなあひと夏の冒険はこうでなきゃ! と思った。小学生の夏休みにぜひ。
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20140301読了。
自分が子どもの時、身近な自然と共に育っただけに、子どもの側から見た大人たちの身勝手さがよく理解できた。
郷愁を誘う懐かしさや、自分が子どもの時にできなかったことをカワガキたちがやり遂げていく羨ましさ、そして、大人が思っている以上に子どもは子どもなりの論理を持っていることに共感を覚えた。
ラストの納め方はちょっと…賛成できない。
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正しいことは常に正しいとは限らない。自然界と付き合うには、自然界のやり方に従う。正義感なんて、一つの個人的主観に過ぎない。本当に相手のためになること、それが他の相手にどう影響あるか。近郊を破るにはそれなりのリスクがあるよね。
なんて、そこまで深い話ではないですが、自然との付き合い方みたいなものをこの本が少し教えてくれます。子どもは自然と戯れて、自然の良さを知るのです!
子どもが主人公なので、大人、特に親が悪者になりがちなのと、クール優等生キャラがどうも親しめないのが、読んでて微妙だったりするのですが、まぁ、それは個人の感想。ストーリー全体としては、テーマがしっかりしてて読みやすいです。
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割合ファンタジーぽいのかと思ったら、意外にしっかりした内容。
小学生のとき、こんな夏過ごせたら楽しいやろな~。
ゴム丸も河童も手嶋もどんどんいいキャラになるし。
微妙な年頃の感性を捉えた感じで読み応えあった。