紙の本
「これからの社会をいかに生きるか、そのためにいかに学ぶか」
2013/04/02 17:16
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投稿者:Fukusuke55 - この投稿者のレビュー一覧を見る
TPP、円安、アジアの発展・・・世の中の仕組みは、「グローバル化」という枠組みにどんどん収斂されているけれど、なかなか「人」はその流れに付いて行けない。そんな日本人への警告の書。
-アメリカで世界一の「知」が生みだされる背景
-各国(シンガポール、インドなど)の徹底した教育環境
-インド式塾、スイスのボーディングスクールに幼児を通わせる日本人の親たち
-グローバルで戦いながら学んでいる若き日本人たち
-変わりつつある日本の高等教育
グローバルで仕事をしてきた著者が、世界中の教育の現場を歩き、問いかけ、考察した「グローバルで堂々と戦える日本人」を育成するための材料がいくつも提示されてており、そこから見える姿は、私たち日本人にいろいろな示唆を与えてくれます。
タフな環境で、学ぶことに集中し、限界にチャレンジし、信頼しあえる仲間を作り・・・その先にあるのは、「いかに生きるか」を自分で決め、それを実現する力。この力をつけることこそが、グローバル時代の教育のゴールなのだということ。
均質であること、協調性があること、課題をスピーディに解くこと・・・これらの20世紀的価値観ではなく、「予測できない未来をどう生きるか?」、「人間としての幅をどれだけ広く、深く持つことができるか?」ということを自らの力で導き出すことに尽きそうです。
「・・・日本以外の国の大学生は、「就職する」といういことを、多くの選択肢の一つに過ぎないと考えている・・・(後略)」("コロンビア大学で、最高の「コア・カリキュラム」を修めた若者" より p.152 )
日本においては、大学を出て就職するという新卒一辺倒の雇用制度は、いまや実質崩壊しており、今後も旧い枠組みに戻ることは無いのだから、「就職に不利になる」ことを理由に、海外留学を躊躇する必要も無いでしょう。それがグローバリゼーション。
最後に著者が宣言した、「リーダー」も「リーダーと共に時代を創る人」も育てるという思いは、大いに共感するところです。
小学生・中学生・高校生を持つパパとママ、そして中学生・高校生自身に是非手にとって欲しい本です。そして、ビジネスの最前線で戦っているパパ、ママとお子さんが「これからの社会をいかに生きるか、そのためにいかに学ぶか」を語り合うきっかけになれば、本書が出版された目的は達成されたのではないかと思います。
# それにしても、これからの時代、ますます教育のスタート地点で差がついてしまうなぁ。孫の教育費に贈与税を控除するのは当然ながら、そんなおじいちゃん、おばあちゃん、ましてやパパ、ママのいない子供たちへのサポート、どうにかしないと、「生まれたときから格差あり」になってしまう・・・。あと10年もすれば、「格差社会」どころか「階級社会」になる危険も。それを避けるために、今、できることは何でもしないと。「階級」は努力では越えられないから。
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日本を再生するためには、教育を再生しないといけないという熱い思いの本でした。共感できる部分も多く、もっと他国の教育について知りたくなる先進的な本です。
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最新のエリート教育について垣間見れた。
均質性をもって、和を重んじるこれまでの日本人の考え方では、変化の多いこれからの世界を歩んで行くには厳しい。本書では具体的なアクションについては言及していないし、参考になるのは中高生くらい。じゃあ、どうするか?エリートと差別化を図るためにはまったく新しい戦略が必要。東大EMPなどの取り組みも面白いが、個人に必要なのは日本人としての強みを活かす事と思料。
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自分の息子には、GIISとスイスのボーディングスクールにいかせたい。
現状で、英語を話す人口はインドがアメリカの2倍、10年後は10倍か。
10年以内に、インドで仕事したい。
MBAいくかまだまだ悩むな。はやく大学を卒業しなてくは。
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世界に通用する、教育に関する本。
改めて、自分が子どもを持った時の
教育について考えさせられた。
今の日本教育…
自分たちが親世代のときには、
自分たちよりも下の世代の人が、自分の子どもの担任になったり、
一方でグローバルを知らない世代の人達が、
担任になったりする可能性がある。
そう考えると…
別に世界に通用するようにしたい、という訳ではないが、
子どもは大人の背中を見て育つ、個性ある子どもにしたいから、
個性ある…多くの世界を見てきた人が先生だったらいいな、と思った。
子どもの教育…
これからの課題。
一方で、僕自身にもまだまだ教育は必要なんだなと思い知らされた。
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世界が目まぐるしく変化する中にあって、ビジネス・教育の観点から今世界で何が起こっているのかを本書からは知ることができる。
世界の多くの優秀な20代、30代が世界のとりわけアメリカの大学の門戸を目指す一方で、こと初等教育に限って言えば、アメリカではなくインドやスイスといった理数系や環境を重視し、行き先を考えるケースが見受けられる。日本においても、高校を卒業し海外の大学を目指す人も増えてきたし、留学や交流を通じて文化や民族性を改めて考え直し、自分の成長の糧にするケースも珍しいものではなくなった。
本書を読み終わって、自分自身が世界との距離を否が応でも考えさせられたし、またそのために先を見据え今何をしなくてはいけないのかも明白になった。寸暇を惜しんで自国の為自分の為勉学に励む多くのライバルが脳裏をよぎる中、自分も周りの環境に流されることなく明日につながる行動を、今日この瞬間からとっていく次第である。
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上には上がいる。
そ~いった人たちが、何をしているのか、どーやって自分を高めているのかがざっくり分かる本。
現状維持に満足しているようじゃダメ。
今自分が置かれている環境に満足せずに更なる上を目指したいと思う。
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世界の最先端の大学教育を知るというのは、とても刺激的だし、いいことだと思う。ただ、それを知って自分はどうするのか?ということの方が重要だ。同じ道を追ってもいいし、逆ばりで違う道を目指すのもよかろう。そんな自分の将来に向けてのヒントを探す書籍だと思う。
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世界の教育について紹介。我が子の教育について考えさせられた。引用されているインド式教育やスイスのボーディングスクール、米国アイビーリーグの話はとても面白い。
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タムコーさん今回も松岡さんに劣らず熱い
学生をとうの昔に卒業した自分としては、内容よりもその熱気に感化されるね
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日本人が殺到するインドのインターナショナルスクールとか、5歳の子供をスイスに留学させた話とか、これから国を超えて教育投資する親は増えていくだろう。
大学の「秘密結社」のような組織があることに興味を持った。
大学時代のネットワークが社会に出てからも活かされていく。
高校や大学など多感な時期に海外に出て、異文化に浸かることは得難い体験だろう。
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アメリカの高等教育の魅力、世界中の優秀な人材と切磋琢磨、リーダーシップ教育。シンガポールやインドも、世界で勝つための教育をしている。
高等教育が強みを持ち、世界中から人材を集められれば、世界への影響力も大きくなる。すごい戦略だ。
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アメリカは知のデベロッパーになっている。
場貸し業を営んでいる。世界の英知を集めて時刻のために働いてもらう仕組みをうまく作り上げている。
圧倒的な読書量
その読書で得た豊富な知識を背景にした仮設検証訓練
リーダーシップ
徹底的に読まされる。
読書とは自分から能動的に知識を獲得しに行く行動であり、その癖を大学時代につける。仕事も人生も答えのない課題とのであいの連続。望ましい意思決定ができるようになるには自分で答えを出すという訓練を積み重ね、その能力を磨くしかない。
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世界の教育に焦点を置いた本。小学校や高校での留学も書かれており、前2作に比べて、裾野が広い。「声を出すこと」への課題については、考えさせられた。
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この人の存在は恥ずかしながら知らなかったが、グローバルスタンダードでない日本の高等教育にかなりの問題意識を持ち、変えようとしている尊敬すべき人でした。