紙の本
これが未来の姿か!
2011/12/01 20:21
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
「おにいちゃんのあかちゃんうみたい」、通称「おにあか」は、2060年に発表された義妹文学の金字塔だ。そしてこの作品が、日本文学の、そして日本文化の方向性を決めた。23世紀における内閣総理大臣は、2次元の実妹キャラである。
作家志望のイモセ・ギンは、もらわれっ子の高校二年生だ。だから、義妹のイモセ・クロハやイモセ・ミルは漢字が読めるのに、ギンはイモセの家系ではないから、多くの日本人と同じ様に漢字が読めない。いまや文学は、全てひらがなで書かれているし、分かりやすいように工夫がされている。
そんなギンが尊敬する大作家オオダイラ・ガイの家に見学に行ったことから、歴史は大きく転換する。なぜか、ギンと義妹ふたり、そしてオオダイラが、21世紀へ時間移動してしまったのだ。そしてそこでギンは、「おにあか」のヒロインにそっくりな少女、弥勒院柚に出会う。
未来の正統派文学が紹介されるページがいくつかあるのだが、それがすごい。全部ひらがななのは当たり前で、構成は文章というより脚本に近い感じ。説明しても絶対に伝わらないだろうことがもどかしい。
とはいえ、全編がそんな、現代的視点でいえば崩壊した文体で書かれているわけではなく、それ以外の部分は、主人公の頭がおかしめなことを除けば、いたって普通の文章、むしろ少し硬めなくらい。
未来の正統派文学という特殊なガジェットを除いてしまえば、よくあるパターンのラノベというところに落ち着いてしまうかもしれない。
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各章末にある日記部分を読むと大きな展開がありそうなのだが、この一巻では大きな出来事がない。
起承転結の起だけで終わっていて、なぜ一巻に全て書いてくれなかったのか、と思う。
二巻からは面白くなるのかもしれない。
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主人公の頭が凝り固まっている(21世紀的価値観だとド変態)なあたりに耐えられるかどうか。
どう見ても終わってないよな、これ。
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おもろいです。ここまでぶっこむか~って感じですな。(ホメ言葉)
最初の方はツッコミどこが満載すぎるし、文章もサクサク読んでいけます。
「表現の表面だけを捉えてくだらないと切り捨てる」 ちょと深いなって思います。
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2011 7/3読了。札幌駅近くの紀伊國屋書店で購入。
ネットで話題になっていたので買ってみた本。
・・・うん、なんというか、世の中にはメインカルチャーになってはいけないサブカルチャーがあるよな、ということを痛切に感じさせてくれる本。
正直評価に悩む。続編を買うかと言われれば買わないような気もするし話の先が気になるかと言われるとあまり気にならない。
が、漢字が読めなくなってる日本人とか萌えが正統文学になってる未来とかその時代の小説の例やなんかの設定は面白い。
・・・面白い、が、やだこの世界絶対耐えられない・・・
サブカルチャーはメインカルチャーがあるから輝けるんや、とか思ってみたり。
『舞姫』が『まいひめ!』になってる未来とか嫌だっていうかあのヘタレダメ男小説をハーレム化したらヘタレダメ肯定になってしまうじゃないか、ああでもエリスが狂うところを除くと実際ありそうだな・・・
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基本設定がぶっ飛んでることさえ認めてしまえば,案外素直に楽しめる"正統派"作品でした.
話の途中で終わってるような感じではありますけど,むしろこれ続きを書くのは蛇足だと思うので,物語の締め方として悪くないですね.
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【ライトノベル】 かじいたかし 『僕の妹は漢字が読める』→http://kawataka-giken.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-80df.html
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この本を読みながら、あれこれ考えるのは楽しかったが、
作品自体がそこまで面白いかというと、ちょっち疑問。
結局多様性が大事よねって思うんだけど、
今の本屋のラノベの棚にそれがあるかというと甚だ疑問。
作中では作品の本質こそが大事だと言うけど、
料理が全部ソース味になっちゃったら、
材料が如何に異なっていても受け入れられないと思うんだ。
今のラノベは本質はともかく、味付けは9割方萌え味になってる。
もちろんソース味も萌え味もあっていいし好きなんだけど、
それだけはやっぱり嫌だ。
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公開された試し読み分の内容があまりにもぶっ飛んでいるせいで、ネットの一部で話題になっている作品。
近未来が舞台で、漢字は死滅し、ケータイ小説と萌え小説をさらに頭を悪くした感じの文章が主流となった世の中という設定です。
本当に尖った作品。ラノベを読み慣れていないとハードルが非常に高い。ただ、いわゆる「わかっている人」の立場からすると本当に面白いです。interestingではなくfannyな意味で。久々に声を出して笑いました。深読みするとシニカルな部分もあるような気がしなくもないですが、何も考えずにゲラゲラ笑って読むのが良い気がします。脳味噌がとろけそうになりますが、それもまた良し!
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ものすごくもやもやした読後感。強烈な主題は楽しめたのだが、もう少し違う書きようはなかったのか。
時代を超えて変わりゆく文学とその捉えられ方を、徹底的にデフォルメしたらこうなったって印象。
この著者の作品は、全く別の切り口のものを読んでみたい。
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「萌えが文化の主流となった未来」というアイディアは、徹底的に突き抜けた痛々しい描写もあり笑えたが、その後のストーリー展開にはイマイチ面白味を感じなかった。
ラストは某有名洋画のオマージュなのかも知れないが、続編を意識しすぎたせいか物凄い中途半端感を出してしまった印象。落ちとしてあっさり使うくらいで良かったのでは。
とは言えなかなか楽しめたので次巻も購読予定。
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主人公がラノベにありがちな鈍感野郎で、読んでてそんなことも気づかないとか馬鹿すぎるなとイライラする部分もちらほら。
続編もので、1巻から話がまとまってないのはいかがなものか。
それに、文章がだるいのか数ページで寝落ちすることが何度もあり、300ページ程度の物語を読むだけで3週間もかかってしまった。
ラスト1章くらいでようやく話は動き出したが、前置きが長すぎる。
後はタイトルが持つ意味は何なのか?
ハッキリいって微妙だった。
これも次巻できちっとまとめられるかがカギっぽい。
ヘルカムにしろ、これにしろ、新作は当たりが無いなぁ。
斬新な切り口だったというのは評価するけど、
それ以外何もなかった。
萌えを前面に押したようなラノベを読むのは初だったが、
やっぱりきついなぁ。
ただ、次巻にはめちゃくちゃ期待している。
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たしかに前衛的ww 萌えパンクパロディーパンチラ小説。
リアル店舗で堂々と購入するプレイをしてみたが、馴染みの本屋を避けるところはちょいヘタレな俺。
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何か頭が痛い、何故だろうと思ったら主人公に全く自分を投影出来ないからだ。主人公があらゆる意味で鈍感過ぎて何か苛々する。しかも世界観が非常に個性的なのでツッコミ所が最早分からない。
まあ内容的にも試み的にも、それなりには面白いのではないだろうか。
個人的には、実際の純文学みたいな真面目な書き方も、愉快過ぎて頭が沸いてんじゃないという未来文学小説も書ける作者は凄いんじゃなかろうかと思う。
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マジキチ。
Amazon立ち読みでマジキチっぷりに驚いて購入。
こんな未来はやだなぁ、という感想。
ただ、勝手に深読みすると最近の「萌え」とやらに対する警鐘とも読める。