紙の本
1人の人間の心の声
2002/07/10 16:14
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:司既 敬 - この投稿者のレビュー一覧を見る
これまで宮本輝さんの小説は読むことは合っても、エッセイを読むことのなかった私が、最初に読んだエッセイ集。内容は「小説家」という枠組みをはずした1人の「宮本輝」がそこにいる気がして純粋に「読んでよかったなぁ(^o^)」と思いました。宮本さんの喜怒哀楽が生で聞ける(読める)作品だと思います。
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好きな作家の書斎をのぞき見るのは面白い。あの作品やあの作品のエピソードは、実体験だったりするんだから。
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作家の仕事場、作品の生まれてくる場所の秘密(?)が綴られています。インスピレーションの媒体となるお気に入りのモノたちに囲まれて、少しずつ(時にはがばっと)文章が搾り出されていきます。震災で書斎が倒壊してしまうラストが、図らずもエッセイ集をきっちり締めて、くれているのが、ちょっと哀しみを誘います。
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好きな作家のエッセイを読むというのは少し興味本位なところがありますね。
作家の日常生活がどんなものなのか、小説を書く部屋を覗き見しているような気分にさせてくれます。
宮本輝さんの日常、趣味、子供の頃のこと、飼っている犬のユニークな話等ほのぼのとした気分にさせてくれます。
最後に、数々の小説を生み出した部屋、家族と共に暮らしたその家が阪神大震災で半壊したと書かれていました。もし当日その家にいれば間違いなく死んでいたであろうと。
その経験がその後の小説に大きな影響を与えていると感じています。
震災後の作品が私は大好きです。
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2000年ごろ購入。
宮本輝のエッセイとのことで。
マスキングする前の宮本輝の姿を堪能できます。作家というものは随所にこだわりが多く,また,こだわりだすとのめり込む傾向が非常に強いので,読んでいて面白い。
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情報科教員MTのBlog (『生きものたちの部屋』を読了!!)
http://blog.livedoor.jp/will_pwr/archives/51317380.html
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執筆に行き詰って自分のそれまでの本を全部破いて家中のすべての物をぶっ壊すくだりが衝撃でした。
誰がどう見ても傑作ぞろいの作家なのに…
何かを創り出す苦しさや喜びが詰まっているエッセイです。
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珠玉のエッセイ。小説の背景になるような著者の私生活が垣間見られるが、難しそうな人なんだなーとも思わされた。
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うん、テニスだけじゃないよな。 そしてもう少し早くこの本とめぐり合っていたかったかな。 でもしかし、去年読んだ『宮本輝の本~記憶の森~』を思い出して「でも今は輝も偉そうに見えるんだよな~」なんて思ったりしてる。
http://chatarow.seesaa.net/article/123746559.html
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「早撃ちマック」の話、大好き!
あと、お母さまの話…泣けました。「流転の海」シリーズを読んでいると、お父様の話、お母様の話には弱い…。
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宮本輝さんが、どんな風にして作品を生み出しているのか垣間見ることができました。面白く読めました。特に最後のエッセイ、阪神淡路大震災についてのエッセイは、辛い。当時、尼崎に住んでいた頃を思い出しました。さらに、今自分が直面している熊本の状況、すごく辛く、涙が出ます。無気力感に絶望します。