紙の本
魅力的な悪役、敵役が物語をなお一層ひきたてる
2008/12/14 13:08
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
どのような小説でも、SFやファンタジー、大衆小説や中間小説、というものでも、小説というからには、どこかで人間というものを描いているものでなければならないだろう。大衆小説、中間小説と純文学との区別などはいっこうに解らないが。この本は伝奇小説というような分類になるのであろうが、同様である。
強烈な悪役である美女の心理が面白い。なにか複雑微妙な人間心理の綾がある。物語の魅力は主人公だけで作り出せるものではない。魅力的な悪役、敵役が物語をなお一層ひきたてる。奇妙、摩訶不思議な中国古代の巫術、呪術の戦いもおもしろいが、登場人物がそれぞれ魅力的である。
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顔回危うし。
三桓家である叔孫氏に取り入り、急速に勢力を拡大していく謎の人物・少正卯。その屋敷に住み、恐るべき媚術を使って、儒者である子路をはじめ、孔子の弟子を次々に籠絡する妖艶な美女・子蓉が次に狙ったのは、顔回で…。
顔儒の秘蔵っ子であり、類稀なる呪術をもった顔回が、子蓉の掌中に落ちてしまうのか、ハラハラしながら読みました。勝負は辛くも…ですが、このままでは終わらなそうです。
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面白いです。こんなに面白いなんて・・・なんで絶版なんだ?!!
泣ける!!!顔儒として太長老の守り役としてまっとうした顔穆(がんぼく)。ああ、孔丘(孔子)の屋敷まで這う姿が・・・・子蓉の媚術の凄さは慄然とする。
顔回、妤、孔子、小正卯、悪悦・・役者が揃ってますます白熱。そして、日本にも今に伝わる節分の由来、豆には鬼を払うちからがあるとか竈神の意味とか、ほんとに面白い。面白い。古本でまだ集めきってないのですがこれはどうしても探さねば・・・・
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2巻めで登場した正体不明の美女、子蓉が今回は表舞台に登場、子蓉は「媚」という字体の意味のとおり呪術を行う巫女、美しき魔女でした。彼女はその媚という女性の持つ本性ともいえる呪術を駆使する恐るべき能力を持つ相手でした。あまりにもその力が強いため、兄の悪悦も含めどの男にも満足することができず、とうとう顔回に媚術を挑んだのでした。
孔子の中心的な門弟たちが次々と少正卯の屋敷に魅入られ出入りするうちに、疫疾や精神の荒廃を招く異常事態に動きだす顔儒一族たち・・
今回は何と言っても顔回と子蓉の対決が見ものです。竃神様や(女神)の力や顔回の押しかけ女房的な存在”妤”の陰の力を借りて、子蓉の媚術をはねのけ同僚を助けた顔回でしたが、その後に悲惨な出来事が待っているのでした。
次を読み急ぎたくなるような展開が満載の3巻めです。
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この巻は主人公「顔回」と媚術の達人「子蓉」との死闘が話の中心となります。それにしても「子蓉」姐さんエロ過ぎます。強すぎます。
自称許嫁の「妤」が、実は凄い能力者かもしれないとも予感されます。
段々大人びてきた「妤」と「顔回」との恋も進展していきそうな気配で、今後の展開が楽しみです。
3巻目にしてようやく漢字や言葉の難しさに慣れてきてすんなり読めるようになってきました。全13巻なのでまだまだ先は長いですが、読み進めていくのが楽しみです。
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第二巻で出てきた「子蓉」なる魔性の女性が大活躍する。
古書店などでもなぜかこの巻ばかり見かけるのは・・・やはりそのせい?
顔回も辛うじて勝てたという感じで、まだこの人物とは次の対決もありそうな雰囲気。
完結は13巻だそうで、まだまだ先は長そう。
新刊書ではまず見かけない。
古本屋で見たらその都度買っているが、読み終わるのはいつになるのやら。
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媚とは、眉に装飾をほどこし呪術をおこなう巫女の事。媚とは魔女の事で、媚態、媚辞はすべて魔女的な行為なのだそうです。
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シリーズ第3巻
いよいよ媚が出てくる。
媚とは、あれですよ。
男が弱いもの。
顔回といえども男。
弱いものはあります。