紙の本
ヒトクイと落ちこぼれ少女の物語
2008/03/28 17:54
6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:四月ねずみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作「ミミズクと夜の王」で賞を取った紅玉いづきの第二作。
魔術師のアカデミーの名門サルバトール直系に生まれた「トト」は殆ど魔力を持たず、努力をしても圧倒的な才能のなさゆえ、破門されそうになる。
しかし、数百年間封じ込められていた「人喰いの魔物」の声を聞き、そして……名前を与え、彼のママになる。
そこから、運命はめまぐるしく変わっていくのだけど、そのサルバトール・トトと魔物「ホーイチ」(無論耳なしホウイチから由来されています)の二人の変わっていく様、変われずに少しずつ歪になっていくさまの書かれ方がとても面白い。
トトが年をとり、ホーイチは少年の姿のままで在ることも。
劣等感を持ちながらも懸命に自分と子を守る術を身に着けていくトトの生き方も、200ページ足らずの話で綺麗に書ききっていました。
それに、親子・主従・友人・恋人ともとれる微妙な二人の距離が溜まりませんでした!
終わり方も、救いがあって、胸をなでおろしました。
この救い書き方は、少しだけ前作と通じるところがあり、きっとそれが紅玉いづきの味なんじゃないかと思いました。
早く次の作品を読みたいです。
紙の本
感動的なカタチを持った安い物語
2008/04/12 19:41
7人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にい - この投稿者のレビュー一覧を見る
歪で読みにくい構成
まるで描き足りてないキャラクター・エピソード
自己満足の文章
特に「聖騎士」のくだりなどは前作のキャラクターの事だろうが、前作を読んでいない人間からすればまるきり意味の無い話
「感動するカタチ」を整えただけの安っぽい物語でした
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「MAMA」「AND」2作収録。「じゃあ、トトが貴方のママになってあげる」強大な魔力を持つ伝説の<人喰い魔物>と落ちこぼれ魔術師トトの物語、その続編にあたる、耳飾りを巡る物語。 相変わらずの、童話のような御伽噺のような、どこか切なくも、温かいお話。じっくりと味わいながら、読みこみたい1冊ですね。
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カラスさんの挿絵…ということで買ったのだけれど文章にもやはり惹かれてしまった。
童話のような物語。
こういう世界観、好きだな。
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読みやすい文体で良いかと。前作も中々心洗われるものでしたが、今作もまた読んでよかったと私は思いました。
おちこぼれのトトが人食いの魔物のママになるお話。成長していくトトの変化とホーイチの関係がちょっと切ない。一途にママを守るホーイチが愛らしいと思う。
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表紙かっけーと思ったら紅玉さんの二冊目だったー!というわけで文句なく購入。読んでて思ったんだけど、私コテコテのファンタジー(ラノベ系の)読みにくいんだなー。なんかこう気恥ずかしくなるっていうか……そんなだからMAMAよりは同時収録の(続編?後日談か)ANDの方がすごく好きだった。こっちのほうが恋愛要素が強いし。あと、ミミズクの方が断然よかった。個人的には。
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それぞれの愛の形、親子が良かったです。
切なくて、一途な思いですね。ANDがあって嬉しかったです。
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さて、この本を買われた方は、おそらく、著者の前作を読まれた方ではないかと推測される。前作ではストレートな、本当に王道と言えるストーリーを魅せてくれた著者が、今回はどんな物語を紡いでくれるのだろうと、期待をして、表紙をめくった。
物語は、一人の少女と、一人の人喰い魔族を中心にして展開する。
一族の落ちこぼれの少女は、偶然に繋がってしまった魔族以外のすべてを拒絶して成長する。
この物語は、やはりというべきか、テーマもストーリーも著者らしく、ストレートに読者へぶつけてくる。なぜだか心に響く物語なのだ。
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以前レビューに書いた涙無しには読めなかった「ミミズクと夜の王」でデビューした作者:紅玉いづきさんの第2作目。
二つ目の「人喰いの魔物」の物語。
表題「MAMA」と続編・番外編的な「AND」の2本立て。
海沿いの王国ガーダルシア。トトと呼ばれる少女は、確かな魔力を持つ魔術師の血筋サルバドールに生まれたが、生まれつき才能には恵まれなかった為、孤独と不安な日々を送っていた。
ある日トトは、追い詰められるように神殿の書庫の奥に迷い込み、数百年前に封印されたという人喰いの魔物に耳を食べられてしまう。両耳を失い、魔物と繋がった為に魔力を得たトトは、再び魔物に会いに行き、そこで契約を交わす。
不安な子供が魔物に申し出たことは「ママになってあげる」こと。
あいかわらず童話チックです。
でも最後はちゃんと泣かせてくれるんだよな…不思議。
これも確実に愛の物語。
「ミミズク…」に出てたある人がちょい役で出てたのにも、繋がりがあって面白いかも。
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私的にとてもヒット。どこかに必ず存在するだろう歪んだ物語、とでも言うだろうか
紅玉さんのミミズクは読んでいないけれど、こういった歪みの物語はとても愛しいと思う。創作意欲を刺激してくれる作家さんだ。こういう物語を書いてみたいと思わせてくれた
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んー…
前作とリンクしてる(ところがある)のはいいけど、少しわかりにくかったな。
ミミズクのイメージを一掃して、別の愛を語る一品って感じですね☆
あとは、表紙絵はちょっと残念やった。
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みんなミミズクと夜の王のほうが泣けるって言ってますが
僕的こっちのほうが面白かったと思うし泣けました
キャラクターがみんな可愛くって大好きです
終わり方も素敵でした(o^∀^o)
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前作『ミミズク〜』も良かったのですが、こちらの方が文章が安定された感があり、読んでいて物語の世界に入りやすかったです。異国のファンタジーでありながら、『耳なし法一』というこちらの世界との融合が、意外であり、興味深かったです。イラストのカラスさんも密かにファンだったので、嬉しいコラボでした。次作ではどんな世界を紡がれるのか楽しみな作家さんです。(2008.04.23読了)
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紅玉さんの二作目。人食いの魔物の話「MAMA」とその続編というか後日譚のような「AND」二本立て。「MAMA」のラストはそうくるか〜っと思ったけれど、こういう形で終りがベストだったのかな。消えちゃったワケではないのだし。「ミミズク〜」の登場人物がチラッと出てきてたのは何気に嬉しい♪ファンサービスありがとう紅玉センセ♪
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オンライン時代(現在もサイトを持ってらっしゃるので、そう言っていいのかどうか)からファンである紅玉いづきさんの二冊目のご本。
どちらが文句なしに泣けるか、と問われると個人的にはやっぱり「ミミズク」。こちらも好きですが。
「ミミズク」よりもいまひとつ登場人物に思い入れられなかったからかなあ。