紙の本
男と女の愛し方
2017/05/19 21:00
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投稿者:真太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
すべての短編がかなり重くて濃い愛の話ばかり。なんとなく、女から逃げたり、失踪したりする男が書かれてて、精神的な何かを抱えてるのか病んでる感じ。一方の女は、強くしたたかでさすがです。
紙の本
小説だから?それとも
2018/10/25 10:11
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投稿者:ピーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
私にとってはほとんどあり得ない事だらけ、のケース。
小説だからまあ奇抜なこともあるのかとも思いつつ、事実は小説より奇なりだから、こういったケースもあるのかなあ・・・と思って読みました。
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ここに登場するすべての主人公が、「恋愛」などという生易しいものを超越し、生への執着すら希薄なまま日常を生きている
だから「愛なんて嘘」であるはずなのに。
たった一人の「その人」を皆、探し追い求めている。
「愛」という言葉はあまりにも簡単すぎるのだろう。
男女の関係において、あらゆることを超越しその人のすべてを許容できる存在として「その人」が居るのだと言われているようで。
だから、ここに登場して来た美緒子も麻里江も果穂も小枝子も志摩も佳世子もとても幸福の者達なのだろう。
愛(してる)なんて(言っているうちは)嘘であるのだ
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小説というのは、一種の思考実験なのではないか、と思うのです。
リアリズムの枠の中で、設定という条件を与えたときに、
登場人物がどういう行動をとってどういう結果に至り、どういう結論を導き出すのか? という。
現実の中で起こることには、常識とか倫理とか法とか、
私たち自身の人生の不可逆性とか不再現性とか、
そういう様々な拘束があるから、私たちは小説を読むのです。
「愛なんて嘘」というこの言葉は、
愛について、運命について、そういう抗い難い力について考え続け、幾つもの実験を繰り返してきた白石さんが辿り着いた、一つの仮説なのではないだろうか。
そして、その仮説を検証するための実験記録が、ここにある6編の物語なのである。
この仮説がはたして支持されるのか、それとも棄却されるのかについては、
けれど慎重な考察が必要だ。
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気持ちがすさんでるときに読むと楽しいと思う。
逆に守りたいもの(家族、恋人など)があるときに読むと、途端に不安になる。
でも、私もわかってるんだ。
愛なんて 嘘。
愛なんて存在しない。私の中では。
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白石節ここにあり。
周りから見れば究極に自分勝手かもしれないが自分に正直に生きるとはこういうことなのかもしれない。
正直に生きている主人公達がある意味羨ましい。
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やっぱり、好きだわ、白石さん。
毎日寝る前に一編ずつ読むのがとっても楽しみで、次も読みたいけど、我慢して明日の夜まで、って。
そうして、読んだ話の余韻に浸りながら眠りにつきました。
ずーっと、ずーっと、そうできればよかったに、最後の話を読み終わったときは寂しさすら感じたほどです。
今、好きな人、と、昔、好きだった人と。
じっくり考えること、と、その時の気分で決めること、と。
どう転んでも決めるのは自分だし、過去には戻れないんだ。
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男そして女のこころの移ろいとその不条理を描き出す6編の短編。
「夜を想う人」:孤独の先の先をみた与田と奈津に翻弄されつつも彼らのことを愛おしく想う美緒子
「二人のプール」:離婚しそれぞれ再婚しても二人で添い遂げる約束をし続ける夫婦 ― マリとシュン
「河底の人」:かつての恋人を探し続ける女 ― 果穂、そしてオサム
「わたしのリッチ」:飼い猫リッチを通して初めて自分の本当の気持ちに気付く女 ― 小枝子
「傷跡」:接点のなかった上司から突然に「一年後、共に出奔して欲しい」と頼まれた女 ― 志摩
「星と泥棒」:死んだ親友の妻に同居を強要された男 ― 研一、そして佳世子
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白石一文さんの著書を読むのは、
2作目で「私という運命について」依頼でした。
たった今、読み終わった所ですが読後感はズッシリあります。
「愛」なんて人それぞれですが、
うぅ〜ん・・・と唸される作品です。
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皆、本能が求める人を、最終的に選んでる。その時の理性の損得勘定では無く。5年後、10年後はどうなんだろう。結局は相手に投影した自分の欲望を、見るのかもしれない。愛なんて嘘だから。
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愛なんて嘘、
一見寂しい言葉に聞こえるけれど、実際にそんな風に思えたらすごく気が楽になる。もっと自由に人を好きになれる。そもそも愛なんて嘘なんだから、思うがままに行動してみればいい。
救われた気持ちになった。
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夫婦愛、恋人への愛。一見平凡なものに見えるそれらは、はたして本物の愛と呼べるものなのだろうか?
離婚したあと、それぞれ再婚しても最後には添い遂げる約束をしている元夫婦。死んだ親友の妻に同居を強要された男。普通じゃない “純愛”だから、1つ1つの物語は決して腑に落ちる終わり方ではない。愛の形を自分以外が定義づけることはできないという当たり前のことに、あらためて気づかせてくれた短編集だった。
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いい余韻が残る短編集だった。
前向きな雰囲気はないけれど、
それでも不思議と落ち着いた穏やかな読後感があった。
間違っていること、人を傷つけること。
一般社会ではだめだと言われることに、
静かに吸い寄せられて落ちていく人たちの姿が
なぜか少し羨ましく感じられた。
「夜を想う人」の美緒子の独白が印象的。
「河底の人」「傷跡」「星と泥棒」もよかった。
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恋人、伴侶がいながら自分が愛と信じるものへと向かう女性達を描いた短編。
こんな人実際にはいないだろうし、自分が伴侶だったら迷惑だけど、後先を考えず心の赴くままに行動する主人公達にカタストロフィを覚えたそういう意味で、心地よい作品だった。
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白石さんの短編は読みやすい。ちょっと現実離れしている作品もあるが、何か統一感を感じたを傷痕だけ、ちょっと違うなあ、と思っていたら、連載外だったみたい。