紙の本
ザ・昭和レトロ
2016/12/09 14:58
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投稿者:mino - この投稿者のレビュー一覧を見る
能町さんの本は5冊目です。
この本は、『オカマだけどOLやってます。』、『トロピカル性転換ツアー』のころの能町さんが住んでいた昭和レトロなお部屋について“のろけ倒す本”です。
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能町さんにご興味がおありの方には『オカマだけどOLやってます。完全版』からお読みになる方がいいでしょう。本作は能町さんファンになってから読むことをお勧めします。
私も昭和レトロには惹かれないこともありませんが、やはり隙間風や設備の老朽化と付き合いつつ住む根性はありません…。
電子書籍
楽しいエッセイ
2015/08/25 12:10
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投稿者:たかとし - この投稿者のレビュー一覧を見る
牛込に住んでみたくなる本でした。
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どこに住むか。
女性ならオートロックで二階以上でフローリング…て、考えかたも確かにある。
でも、この建物のここが好き!にもっと体重をおいてもいいはず。
金じゃなくてただ「愛せる場所だから」住むのはシンプルですてき。
酔っ払って帰る夜、一人でネットをいじる夜、なんだか調子が出ない昼、洗濯物を部屋干ししすぎて居心地悪い夕方、いつだって自分の部屋なのです。
自分の「好き」をもっと素直に見つめ直したくなる。
とかいうと、女性の自己啓発本みたいだけど、そんなのよりもっと上質なエッセイ。読んでいると気持ちよくて幸せ。
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いや〜...いい本だなぁ〜...と、
手に取る度に思わずニヤついてしまう(^ ^;
まず表紙がいい。写真も装丁もいい。
帯もいいし、めくって出てくる
写真や間取りのイラストもいい。
おまけに(?)、中身も素晴らしい(^o^
この本は、作者がかつて暮らしていた
築40年オーバーのアパートでの生活を綴った
エッセイ、ということになるのだが。
作者の、この部屋に対する愛着が、
この部屋で営む生活への愛おしさが
溢れているのを感じられる。
しかも、決して押しつけがましくなく。
この人の書く文章は、とてもうつくしい。
書き言葉でなく話し言葉が基本だが、
言葉の選び方、ひらがなと漢字の使い分けなど
とても「読むことが心地よい」日本語。
絶対に「縦書きで読まねばならない」文だ。
と、私は思う。
古いアパートで、お風呂がなかったり、
あちこちガタがきてすきま風が寒かったり、
不動産屋的に考えれば快適とは言えない暮らし。
しかもお家賃は毎月、階下に住む大家さんに手渡し。
今どきの若い娘さんなら、端から選択肢に入るまい。
そんな部屋での暮らしを愛しながら、事情により
一年ちょっとで余所に引っ越してしまう筆者。
が、後にオーエルとなって同じアパートに帰ってくる。
オーエルをしながら、副業的に
何人かの「師匠」の手伝いや邪魔(?)をする日々。
街を歩いてお気に入りの店を見つけ、
週に一度コインランドリーに通う。
その同じ目線で、同じリズム同じ文体で、
さらりと性転換した顛末についても語る作者。
決して感情の振り幅が小さい人でもなかろうに、
「人に言えない大きな秘密」を抱えていると
他の大抵のことは許せてしまえるのだろうか。
あくまで淡々と、かわいた文体で日々を綴る。
が、その文体でつづられる日常の、
なんと慈愛に満ちていることか。
実は意外と大事件が起きているのに、
作者の筆を通すと「愛すべき日々」に見える。
他の人がこのアパートに暮らしても、
きっとこんなに素敵な日々は送れまい。
作者の言葉を借りると
「このあいだお友達に『家のこと語るとき、
のろけてるみたいだよね』といわれた。
至言である。」
一度一気に読み通してからも、
つい何度も手に取ってしまう本である。
最初から読まなくても、ぱっとページを開き
数行文章を追うだけで、この本の中に流れる
ゆったりとした時間にひたることができる。
いや〜、本当にいい本だなぁ...(^ ^
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はじめ小説かとおもってた。
よみはじめたらやっぱり能町さんのエッセイだった。
私も古くてたまらなくなる家に住んでた事があるので、こののろけっぷりに共感してしまった。
色々不具合あっても、こんな愛しい家に住めるのって、
ほんと幸せだよねーと。
でも後半「病院」的な話しが多かったので、それはそれで違う本にまとめるか、それもあわせたようなタイトルにしたほうが、なんかもっとしっくりきたのかな、ともおもったり。
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2010.12.4. 物足りない。鳥の柄のカーテンが素敵。
2010.10. 能町さんが、このごろやたらに好き。ふつうのブログも読んでます。
図書館にて予約済み。ひとり待ち。
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古いアパートの風情もさることながら、物ごとに対する能町みね子さんのゆるくて暖かな目線が何とも魅力的なエッセイ集です。
ですが、ですが。
能町さんの感性と、私自身の感覚がかなりずれてしまっているようで(なんて書くと、鈍感なヤツと思われそうですが、本当だから仕方ないか)ついに最後までエッセイの世界に入り込むことが出来ませんでした。
なんとなく、能町さんのゆるい生活が気にはなるんですけどね。
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この方の素朴路線?なんだけど、自分なりにこだわってます的な風変わり系オシャレアピールは飽きたかも。
つまらなかった。
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自分をオカマと自称する作者が、
男性としてネクタイをしていた時代から脱却して
女性として生きていこうと決めたあとのお話。
時々、不安定になる心を素直に吐露できる作者は
逆に強い人だと思うのです。
自分らしくいることって、簡単なようで誰でも実は難しい。
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お婆ちゃんって案外柔軟性があるんですよね。昨年まで店子だった男性が、今年になって女性の店子として現れても、自然に受け入れるんですね。これがお爺ちゃんだったら、混乱しちゃうんだとおもいます。こんなお婆ちゃんが大家の下宿って、住みやすいでしょうね。しかも、都心にあるなら私も住んでみたいなと思っちゃいます。
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ゆるくて読みやすい。「オカマだけどOLやってます」の方が面白いけど、じわじわくる感じが嫌いじゃない。
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ほわほわ~とした人かと思いきや、やはりおセンチになることもありますわな。
能町さんのおセンチさを知ることが出来ました。
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確かに、最近の本だけあってテンションは低い(笑)
その後、まだかずこ荘に住んでいるんだろうかーいろんなその後が気になって仕方ない?
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著者が能町みね子さんってだけで、手に取った本。
悩んでいる雰囲気がほとんどなく、それでいて男性と女性の間を右往左往としている姿を、爽やかというかカラッと笑えるように書ける人は数少ない気がします。
読んでいて、ネチネチするような陰鬱感がない。
ちょっと楽しそう、とすら思うことも(笑)。
独身だったら、私も住まいを点々としたり、冒険賃貸してみたかったなぁと思わされました。
あ、でもGの付く虫のいない住まいがいいです。
大きいGはホントに苦手なんで…。
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とっても読みやすくあっという間に読み終わってしまった。「おかまだけどOLやってます」は笑える本で、こちらは日記というかもっと静かな生活雑記的な感じ。でもちゃんと構成されていてちゃんとした本の作り。ただ適当にたまったブログを本にしちゃいました的な本ではなかったです。
しかし、ああいう古いアパートともいえない、「荘」としか言えないような住居、あったなあ。現代で、実際に住んでいる人の話はなかなか知らないのでその部分だけでも(彼女の住まいに対する偏愛)十分興味深かった。
35年前の東京には、共同玄関の家に住んでいるクラスメイトがいたっけなあ。そういえばおばあちゃんちの裏側に集合住宅に続く廊下がついていて、そこの人たちがおばあちゃんちの黒電話を借りにきていたこととか、ふと思い出しました。子供には、おばあちゃんちの裏には暗い廊下がつながっていて、そっちには行っちゃいけなくて、だからそこにだれかが住んでいるとか、家主と店子の関係とかまったくわからなかったから、突然電話の用で現れる見知らぬ人が非常に怖かった記憶。
読書というのは、その内容を楽しむだけでなく、こうやってふと違う時間違う世界に心が飛んでいく体験をさせてくれるのだなと改めて思う。