紙の本
薬丸作品にしてはやや物足りない。
2015/08/10 20:14
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ストーリーに勢いがあって一気読みしたが、展開としてはすごくおもしろいというほどではなかった。娘を誘拐されてゆすられつつも警察には通報せずひとり立ち向かう主人公は、冷静に見れば無謀にしか見えないし、その無謀な行動が次々新しい発見につながるというのも都合がよすぎるように感じた。いくら主人公が元警察官で、警察を頼りにしない事情があったとしても。また、主人公が警察を辞めることになった事件の背景が明らかになる過程は、途中まではメリハリがあってよかったが、黒幕的存在に関しては早めの段階から予想がついたので新鮮な驚きを受けなかった。
この作者の作品は深いテーマを持っていて読み終えた時に考えさせられることが多いが、今回はテーマ性に乏しいような気がした。
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息をもつかせぬ展開!・・・子供の命がかかっていると思うと、小説ながら心臓に悪い・・・ので、早く解決してくれ~!と一気読みw
エンタメとして、ラストまで読み応え十分だけど、こんなに篤い人たちがいっぱいいるわけがないよなー、この世の中・・・と読み終わって、現実に返る。。。
でも、こんなことがホントに現実にあったら・・・って、ありそうなんだけど・・・やっぱ知らずにいることが幸せのような気がするなぁ。。。
どうも、薬丸さんの小説を読むと、あとあといろいろ考えてしまうな・・・w
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あぁ、もう、ドキドキさせ過ぎですって、薬丸さん!
文字を読むのがもどかしい感じ、久しぶりに味わいましたよ。
自分も電車を乗り継いで犯人の指示通りに振り回されてる気になりつつ、頭はフル回転。
大切な人を二度も失うなんて、絶対にさせない。犯人は誰だ。目的は何だ。
警察の汚さにはホントに怒りがこみ上げる。眉間にしわを寄せながら読みつづけた最後、あぁ、やはり薬丸さんだ、信じて付いて来てよかったよ、と、ガンガンに入っていた肩の力を抜く。
けど、もしこんな風に犯人から次々と電車の乗り換えの支持が飛んできたら…困るなぁ、乗換くらいできるように路線図覚えておかなきゃなぁ。
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誘拐物で犯人に引きずりまわされるのはベタ中のベタだけど主人公サイドの即席チームが追跡していることもあって緊張感がある。その上、徐々に主人公の過去の因縁の事件とも絡んできて息つく暇もない。事件の闇は深いけど、ラストシーンはやっぱ胸にくる。光と影のコントラストが絶妙。
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娘を誘拐された元刑事が、自分一人で誘拐犯に立ち向かっていく。今までの薬丸岳にはない話の展開だったけど、いくら無実の罪で警察を追われたとしても、誘拐で警察を頼らなかったり、警察を追われた理由となった事件を3年も経って、蒸し返す犯人とか、ちょっと展開に無理があって、微妙な内容。タイトルは「匿名電話」って意味なのね・・・
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犯人から次々にかかってくる電話の指示に翻弄される、娘を誘拐された元刑事と離婚した妻の二人。
原因は3年前の事件?
犯人は誰か?
裏で糸を引くのは警察なのか?
警察は信用できず、誰が味方で誰が敵か、息詰まる攻防に目が離せない。
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離婚した元刑事のところに、元妻と一緒に暮らす娘から不審な電話がかかって来た。
娘は何者かに誘拐されていた。
犯人の目的は何か?
3年前を境にわかり合ってはいけない関係になった理由は?
誘拐犯から接触前の元夫婦の関係や、誘拐犯から電話があった後の対応の持って行き方がもっと自然だったらスムーズに読み始められたと思うけど・・・・
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ミステリー小説だけかと思いきや、エンターテインメント小説もなかなか。
ある事件(冤罪)をお越し、刑事をクビになり、その日暮らしのようなやさぐれていた生活を送っていた男のもとに一本の電話が入る。電話は無言だったものの、別れた娘からのものではないかと感じ、元の奥さんに連絡をとるところから物語が始まる。
元刑事の勘は当たり、娘は誘拐されていた。ある事件を追っていて、それに触れられたくない警察の上層部に冤罪をでっち上げられ、警察を信用できない元刑事は、数少ない仲間と協力し、誘拐犯から娘を取り戻そうとするのだが・・・。
やはり、薬丸岳。ただの誘拐小説にとどまらず、冤罪を作り出されることになった出来事や、誘拐犯がまさかの人物であったりと、楽しませてくれた。
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「神の子」、「誓約」と★五つが続いたので期待して読み始めたのですが・・・。確かにストーリーは面白いし登場人物達のキャラクタ設定も秀逸なのに、何故だか全体的な雰囲気が軽くて嘘っぽい。最初から最後まである種の作り物臭に邪魔をされて物語を楽しむことができませんでした。
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+++
3年前のある事件が原因で警察を辞めた真志は、妻の奈緒美と離婚、娘の梓と別居し、自暴自棄な生活を送っていた。ある日、真志の携帯に無言電話がかかってくる。胸騒ぎがして真志が奈緒美に連絡すると、梓は行方不明になっていた。やがて、娘の誘拐を告げる匿名電話があり、誘拐事件は真志がすべてを失った過去の事件へつながっていく。一方、真志を信じられない奈緒美は、娘を救うため独自に真相を探り始め―。予想を裏切る展開の連続と、胸を熱くする感涙の結末。社会派ミステリの旗手による超弩級エンタテインメント!!作家生活10周年記念作品。
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始まりは、奈緒美の別れた夫で元警察官の・真志(しんじ)の携帯にかかってきた一本の電話だった。酔っていたので定かではないが、女の子の声で「お父さん」と聞こえたような気がして、奈緒美に確認があったのだった。娘の梓は、友だちとその母親とディズニーランドに行っているはずだったが、確認すると、熱が出ていけなくなったとメールがあって一緒ではないという。その後、身代金を要求する電話がかかり、誘拐事件になるのである。別れた夫を信じきれない奈緒美と、彼女に明かしていない、真志が警察を辞めたいきさつにより、すべてを言えないジレンマが相まって、もどかしいやり取りが続き、その間にも事件は容赦なく進んでいく。警察を信じるなという真志の言葉をどう受け取ればいいのか。誰を信じ、何を頼って行動すればいいのか。真犯人は一体誰なのか。ハラハラドキドキは止まらないが、最後に明らかになった真犯人を憎み切れないのがさらにやり切れないところである。一連の事件はきっちり解決するのだろうか。もどかしさと憤りを覚える一冊である。
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義父も元嫁も自分も元警察官だなんて窮屈そう。
義父が妙に食い込んでくるところに怪しさを感じたが、やはり。不都合なことをもみ消そうとすると思わぬところにしわ寄せがくるということだなぁ。
こうなるといったい誰を信じればいいのか?
自分との関係性は考えず、こいつだ! と心から思える人を信じるしかない?
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主人公の朝倉真志が警察を辞めるきっかけとなった三年前の事件が少しずつ明るみになってくる辺りは惹き込まれましたが、誘拐事件の展開はありきたり。黒幕の正体も予想通りでした。
また、一番納得がいかないのはその動機で、主人公にとってあまりにも理不尽ですし、誘拐する必然性を感じられず不満が残りました。
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無実の罪で職も妻子も失った元刑事の元に1本の電話が。
あまりに理不尽というか
なぜその動機で彼の娘を誘拐しようという発想になるのか納得できず。
【図書館・初読・8/14読了】
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ありそうなだけに、こういう国家権力とは無縁でいたいものだと思う。ニュースを鵜呑みにするのはやめよう。
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2015.8.19.三年前に不祥事で懲戒免職になり、妻子と別れた元刑事朝倉の携帯に、ある不審な着信があった。娘梓の声が聞こえたような気がして、三年間会っていなかった妻奈緒美に連絡を取り梓の所在をたずねる。ディズニーランドに友達と行ったはずの梓だったが、程なく行方不明であることがわかり、そして妻奈緒美の元に梓を誘拐したと犯人から連絡が入る。警察に知らせようとする奈緒美だったが、あることから警察に不信感を持っている朝倉は、梓の命を守るため、警察への通報を阻止し、自らの力で梓を取り戻そうとする。
最初の成り行きから、私の嫌いな陰謀説の匂いがプンプンし、結末が予測できそうで心配だったがその危惧は見事に裏切られた。犯人とのやり取り、息詰まる展開に夢中になって一気読み。薬丸さんお得意の強引な展開も面白さの一環として説得力を持っていた。予想外に面白かった。