電子書籍
とても面白かったです
2021/07/19 10:54
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投稿者:なのはな - この投稿者のレビュー一覧を見る
進化論について詳細に述べられた分かりやすい本です。進化論の誕生から現在の状況、そしてこれからの進化論について述べられています。専門用語もまあまあ出てくるので、理解し難いこともありますが、大枠ではとてもためになる知識でした。進化論といえばダーウィンしか思い浮かばないのですが、その進化論も細分化していろんな説があるのだということを初めて知りました。また共生のところは特に覚えておきたい発見がいくつかありました。この本を読んで一番記憶に残ったのは、植物は二つの大きな共生変化を体験してきているということです。もしかしたら3つめの共生を成し遂げた生命が地球のどこかにちるのかなあと想像して、ワクワクしてしまいます。
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生物の多様性と適応をめぐる進化論の知的冒険について、できるだけわかりやすく述べた一冊とある。
進化の基本について、なるほどと面白く読めるところもあるが、文系人間には「面白くて眠れなくなる」より「理解できずに眠ってしまう」場面もあった。
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池袋ジュンク堂で発見。先に図書館で借りた「破壊する創造者」が半分も理解できないので、本書のような入門書を探していたので★5つ。(「破壊する…」は読者の評価が高いのではありますが、読む順序がありそうです。)
神の御技を見よ/生きている間変化し続ける生物たち/ラマルクの用不用説/ダーウィンの冒険とフィンチとゾウガメ/自然選択の発見/神の不在/遺伝の発見/遺伝子の正体/「総合説」の誕生/ウィルス・トランスポゾン・大規模な変化/適応万能論は思考停止!?/有利でも不利でもない遺伝子の進化/進化の原理と一神教/「説明できる」とはどういうことか?/なぜ労働しないアミメアリは滅びないのか?/君がいないとやっていけない/カブトエビの危機管理/適応度と時間と未来の進化論/損して得取れ!―性の謎/進化論も進化する…
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進化論とはどのようなものなのか、その発達の歴史について、過去、現在、これから(未来)について、一般読者向けに説明されてます。前半、ダーウィンの進化論とはどんなものなのか、どのように議論されてきたのか、どれぐらい現実を説明できるのか、などなど、物語として語られているので、大変読みやすいし分かりやすい。まぁ、だいたい知っている話ではあります。研究の細かい話じゃなくて、このような大きな流れを分かりやすく説明できることは、今の専門家には必要な能力なのだと思う。後半、現在の進化論(中立説など)から、これからの進化論(時間軸を加える必要がある)についての部分は、前半よりもかなり読みにくい部分が多かった。文章が悪いのか、本人の研究に関連した専門的に内容が多くなっているからなのか、論理が分かりにくい部分がいくつか見られた。個人的にはところどころに鏤められた、科学研究とはどういうものか、という抽象論、科学哲学的な部分が面白かった。著者の論文が却下される理由がおかしい(その理論は主流派じゃないからダメ)、とか、多分に愚痴っぽい部分が多いような気もしたが。
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なぜ世界にはこのように多様な生物が存在し、各々の場所によく合った性質を備えているのか?進化論の誕生から現在、未来まで初心者にも分かりやすい解説で全体像を俯瞰できる。進化論も進化しているのだ。
PartⅠ進化論の誕生
…この世は神が創ったとする『創造説』、必要性に応じて後天的に獲得した形質が遺伝することによって進化が起きるとする『用不用説』、個体間の形質にはもともと差異があり環境に適応した個体が生き残ってその形質が次世代に遺伝して進化が起きるとする『自然選択説』までの流れ。
PartⅡ進化論の現在
…メンデルによる遺伝の法則の発見、DNAの構造と遺伝の仕組みの解明、自然選択説に遺伝の知見を融合した『総合説(ネオ・ダーウィニズム)』、表現型に影響を与えず有利にも不利にもならない形質は親から配偶子(精子や卵子)が取り出されるときの偶然による遺伝子頻度の変動(遺伝子浮動)によって進化が起きるとする『中立説』までの流れ。進化は連続的なのか断続的なのかという議論については、眼のような複雑な形質の獲得は連続的であって、それ以外は点突然変異、トランスポゾン、共生、溶存化のように断続的な進化もあったと考えられる。
PartⅢ進化論の未来
…空間のスケール、集団内部や外部環境の変動に対するリスクマネジメント、長期的存続、時間などの影響を考慮する必要がある。
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遺伝的浮動の理解が深まりました。
進化論は他の物理とは違い、単純である事が美しい(正しい)わけではないと。これは当たり前と言えば、当たり前のように思うが、生物は複雑系と言うことなんだなと勝手に理解。しかし、いつの日か、全ての事象を説明出来る、非常にシンプルな理論が見つかる可能性もあるし、それに期待したい!
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ちょっと論理に飛躍があって、
わかりにくいところもあるが、
おもしろいところもあった。
ぐっすりねれた。
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https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-82598-4
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他の「面白くて眠れなくなる」シリーズみたいにトリビア的なトピックが並ぶのではなく、進化論の誕生→現在→未来と系統だった展開で読み物の体を成していて、個人的には読み易い。
PartIIでは、中立進化説が嫌われた背景に、一神教の文化から生まれたこと、かつエレガントさを偏愛する現代科学を見る考察が鋭い。
PartIIIでは、「進化を担う実体」の切り口が興味深い。
かつては「種」が進化の単位と考えられていたのが、ダーウィンによって「種」の変化は個体が選択された結果とされ、更にドーキンスによって「遺伝子ベースの進化論」が確立される。さらに進化の時間・空間・環境との絡み。。。ってトコも期待したいけど、「進化論も進化する!」みたいなベタな言い回しが学者間でまかり通ってるんだろうなあ的疑惑がど〜しても拭えない。
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進化論についてよくわかった。進化というと何かに向かって良くなっていくように思われるが、結局環境にいかに適応出来たかということなんだとよくわかった。
食物を分解するために菌と共生としているという話が印象的だった。
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面白くて眠れなくなるシリーズの数学やら物理やらは中学生の時読んでたが、これは同じシリーズの生物系の本。進化論は科学哲学的な部分を含んでいるんだなあと思った。一神教と人間が作る理論の関係の考察は面白かった。その時世を支配している共同主観的な思想が、各所に影響をもたらすことの良い具体例か。適応万能論は都合の良い思考停止・現実肯定なんだなあと思った。
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進化論の誕生、現在、未来の三部構成で章立てし、ダーウィンの自然選択説が提唱された経緯、進化の形、生態学について分かりやすく説明されています。
進化は自然選択説のみで説明がつくものではなく、遺伝的浮動を含めた複合的な見解が必要であることを理解しました。進化学の役割は生物の驚くべき多様性を説明することであるため、進化を自然選択説だけで単純に考えると学問的に実りがないものになってしまうという作者の主張に共感しました。
進化は単純に説明がつかないからこそ奥深く、人々の興味を引き立てるものがあると感じました。
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「働かないアリに意義がある」の長谷川センセなので期待したらやっぱり面白い。
ラマルク、ダーウィン、メンデルに始まる進化論の系譜を改めて整理できたし、進化論におけるDNAの発見、解析の意味も再確認できた。しかもワトソン、クリックだけでなくロザリンド・フランクリンの功績とDNA構造解析にまつわるスキャンダルにもちゃんと触れてある。素晴らしい。進化論だけでなく、科学することの心構えや楽しさ、落とし穴まで教えてくれる。
で、「面白くて眠れなくなる」対象は進化論の過去、歴史ではない。そこを発射台として現在も進化、研究を続ける進化論の現在と未来だ。長谷川先生のナビゲートで過去の進化論の概要を理解できているからこそ、先生と一緒に今、未来の進化論にワクワクできる。ミトコンドリアが別の生命だった説、腸内フローラなどの共生関係。まだまだ先がありそうだ。
先生に質問。
「遺伝的浮動」について。有利でも不利でもない特性が子孫に受け継がれていく場合、自然選択が働かない以上その発現頻度はランダムで、特定の傾向に集中していくことはないと思います。であれば、それが種の特徴として固定化されることはなく、例えば人の髪や目の色のように、進化ではなく個性のレベルにとどまるのでは?
「遺伝的浮動」は種の変化を前提とする「進化」にどのような影響を及ぼしているのでしょうか?
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ダーウィンの進化論、「種の起源」を一般人向けに解説した一冊。
ダーウィン以前の進化論であるラマルクの進化論では、「生物はあるべき姿に向かって単純なものから複雑なものへと完成されていくよぬに進化する」と説いたのに対し、
ダーウィンの進化論では「進化には方向性は無い。ただ、その環境に合ったものが生き残ることにより進化が起こる」と説いた。
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単純に読み物として面白い。
進化論の歴史と考え方がよくわかる。
眠れなくなるとの謳い文句通り、さくさく読み進められる。