電子書籍
不死の存在を巡る見事などんでん返し
2017/05/02 22:25
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投稿者:かんけつ - この投稿者のレビュー一覧を見る
藤鳳学院には、永遠の命を持つ生徒がいる。四角形と五角形の中間の図形。死なない生徒の首を切断した殺人事件。首なし殺人の定番として、首を切る理由が謎の肝になるというパターンがあるな。しかし、首を切ったのは・・・
紙の本
不老不死は成功者の最後の望み
2010/10/29 09:58
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
幼稚園から高校までの一貫女子高である私立藤鳳学院に赴任した生物教師の伊藤は、同僚教師の受村から永遠の命を持つ生徒に関する噂を教えられる。そのときは一笑に付した伊藤だったが、転入生の天名珠と共に、その生徒、識別組子と出会い、明確な証拠はないものの、半ばは信じてしまう。
しかしその翌日、絞殺され首を切られた識別組子の死体が学院内で発見される。やはり永遠の命など無いと言う事実を目の当たりにし、生徒を殺され落ち込む伊藤の前に、初めて会った時と同じ様に、"復活"した識別組子が姿を現す。彼女の永遠の命の秘密とは何なのか?そして彼女を殺した犯人は誰なのか?
冒頭の何気ない問いが物語の本質に関わる問いだということが終盤で明らかになる構成は、面白いと思う。しかし、永遠の命に関するひとつのアイデアを出発点としている観は否めないので、そのアイデアがくだらないとか、つまらないとか思われてしまうと、それだけで全てが否定されてしまうタイプの物語だとは思う。
天名がバカっぽいしゃべり方をする理由はよく分からないが、テンポよくストーリーは展開する。あと、本当にこんな学校があったら行きたくはない。
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生物教諭の伊藤が着任した女子高には「永遠の命」を持つ生徒がいるという噂があった。ある日、自分こそがその「死なない生徒」だと主張する生徒が殺害されて…。ミステリ的な仕掛けはシンプルなものながら、その巧妙な見せ方によって、ラストの一捻りが効果的なものになっている。傑作!!
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一応ミステリーですが、ミステリー色は薄いです。むしろあり得ない設定のラノベと言った方が正解かもしれないです。
「永遠の命を持つ生徒」が殺される話ですが、その殺人の謎解きと永遠の命の謎の2つの謎を巡る話。テーマとしてはおもしろいですが、ミステリーとしてなりたってるのかは微妙な感じ。
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ライトノベルに必要なのは、不可能と非現実と記号だ。
この作品には全てが揃っていたように思う。
学校に蔓延る『永遠の命を持つ少女』の噂。赴任されてきた若い男性教師。不死に興味を示す女子生徒。四角形と五角形の間の形。
そして、首を切られた死体。
作者の言葉選びも好き。煩過ぎない文体もいい。時折自然科学分野の専門的な話題が出てくるけれど、ストーリーに関係があるためにどんどん吸収できる。
落ち着いて楽しむことのできる作品。
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若手教師が新たに赴任した先の学校で聞いた怪談。
「永遠の命」を持つ死なない生徒の存在。
その噂を追う一人の痛めの少女と共に、「永遠の
命」を持つと主張する少女「識別組子」と出会う。
そしてその少女は永遠の命を持つにも関わらず
首を切断されて惨殺死体となって発見され...。
というストーリー。
永遠の命を持つ少女の死、そしてその真相。
首切り殺人事件の犯人とその動機。ある意味
作者の思惑通りに我々は読み進め、予想した
結果を最後の最後に、裏切るような展開。
いわゆるドンデン返しが用意されていますが、
正直、今作についてはその部分までが読めて
しまった...様な。
でも、少ない登場人物の閉じた世界の中での
このシンプルなストーリーは充分楽しく読めます。
正直、期待以上の面白さ。
枠組みとしてはミステリですがその中身は
やはりミステリ風な...という気がするので
ガチなミステリファンはご注意を。
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死なない生徒の真相も、犯人の動機も良かったのに、何かが物足りなかった。読んでいる最中から、悪くないのに惜しい、という違和感が拭えなかったのですが、結局、最後までその違和感は残ったままでした。
恐らく、キャラクタの内面の描写が少なくて、キャラクタの個性が感じられなかったのと、真相を推測できるミステリ作品ではなく、謎解きをする楽しみがなかったのが物足りなかったのでしょう。
もう少し作品に重厚さがあったら、かなりお気に入りの作品になった気がするだけに残念。
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タイトルと冒頭に惹かれて購入でした。読み終わった感想は、それじゃあなんでもありですよね、という感じ。私はトリックとかが好きな人間だからだとは思いますが。でも、超常現象が出てくるまでの流れがミステリっぽくて好きでした。読みやすかったし。最後は、なんでもありですよねと思ったわりには、なんとなく納得して終われたのが不思議です。
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SF、またはファンタジーをちょっとした調味料として
使用するのは難しいと感じた作品。
永遠の命の証明は難しく、さらにそれを現実世界とくっつけることは難しい。
純粋に都市伝説を描いた作品として読むのが望ましい。
あまり考えすぎて読むのはおすすめしない。
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一つ前の作品も読んでみたくなりました。
被害者が事件の真相解明の依頼者であり探偵であり。
実写なら、おもいっきりホラー展開な感じですが、そのへんは割りと抑え目。
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生徒の間で密かに、「永遠の命を持った生徒がいる」という噂のある、私立藤凰学院に赴任した生物教師・伊藤。
彼の前に現れた、そんな「死なない生徒」を自称する少女・識別組子が、ある日何者かによって“殺害”されてしまう。
・犯行の『動機』は予想外。
・この物語の一番根底に流れる『大切な仕組み』に関しては、大体予測できた。
・物語の『オチ』には、素直に、そして結構驚かされた。
成程、面白かった。
洗練され、そしてよく練られた“現代的な”(この言葉俺好きだなぁ)ミステリ作品だと思います。
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男性教師が転職先の女子学園で、語り継がれている伝説が現実であったことを目の当たりにする話。野崎氏の作品は「なさそうで、あるもの?」が非常にうまく描かれていて、種明かしが楽しい。
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「永遠の命を持った生徒がいるらしいんですよ」生物教師・伊藤が着任した女子校「私立藤凰学院」にはそんな噂があった。
話半分に聞いていた伊藤だったが、後日学校にて、ある女生徒から声をかけられる。自分がその「死なない生徒」だと言ってはばからない彼女だったが、程なく彼女は何者かの手によって殺害されてしまう―。
果たして「不死」の意味とは?そして犯人の目的は!?
題名と野崎まどに惹かれて購入してみました。
ミステリィとしてはええーって感じですがSFミステリィというジャンルと割り切れば楽しく読めるかと思います。
なるほど、これは大仕掛け。
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私の中でとんでも系ミステリ作家と認定している野崎まど先生の3作目。前2作は、超能力やらオカルトやらが普通に登場しており、非科学的なものが出てくるのは西澤保彦と同じ系列のミステリかな。
「永遠の命を持った生徒」が殺され、別の生徒として復活した。彼女を殺した犯人を捜そうというのが大まかなストーリー。
真相解明の割合は犯人:永遠の命の謎が2:8くらい。トリックというか仕組みとしては面白いけど、ミステリーとして面白いかと訊かれたらどうだろう。うまくできているとは思うけど、あっと驚くカタルシスはない。文章は読みやすいし、やる気があるようでないような主人公に好感は持ったけどなぁ。
色々考えたけど、伏線をそれと気付かせずに、ネタをきれいに物語として組み立てられていると思いました。
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2011 5/3読了。WonderGooで購入。
野崎まどイッキ読みラスト。
終盤でひっくり返すのは他と一緒だけど、今回はジャンルが変わるほどのひっくり返し方ではないので、やや弱め・・・?
とはいえ、最後にもやもやしていた動機とかがすっきり片付くところは凄いと思った。
あと五角形と六角形の間の形がすごく気になる。