投稿元:
レビューを見る
死体監察医としてテレビ等でも拝見する機会が多い著者の新刊です。タイトル通り、読むと切なくなる話ばかりでした。印象的なのは「今までで印象に残っているものを3つ」といわれて、著者があげた3つの死体の話です。犯人を最後まで追い詰めようと殉職した刑事の話や、交通事故で子どもを亡くした母親の話などあげられていたと思います。
投稿元:
レビューを見る
他の著書では、法医学者の立場から淡々と死体について語っている著者ですが、この本では、時折一人の人間、一人の親としての心情を綴っています。
身を挺して子を守ろうとする母親の話や、強盗に襲われたおばあさん、精神に異常をきたした母親が死んだ子供を抱えて離さない話など、涙が出てしまいそうな体験談が書かれています。
また、阿部定事件の真相や、映画のラストシーンの矛盾点など、「へ〜」と感心する話も織り交ぜてあり、楽しめる内容だと思います。
投稿元:
レビューを見る
作者は、元東京都監察医。
今までに2万体の死体を検視したそうである。
そこで、さまざまな死体に出会い、
その中で、忘れられない出来事を綴っている。
殺人なのに、自殺ということで片付けられてしまった死体、
必死で子供を守りぬいた母親の無念の死、
凍死なのに汗をかいていた死体。。。などなど、
親子愛、純愛、悲しみ、怒り、誤解、不条理。。。
さまざまな、感動的な出来事や、不思議な事件が語られていて、
死体の声に耳を傾けようとする作者の温かい気持ちが伝わって来ます。
そういえば、そんな事件もあった。。。と思い出させてくれたりして、
興味深く読めますし、読みやすい本です。
そして、あの話題の映画「タイタニック」のラストトシーンについて、
法医学的な立場から見ると、
デカプリオのあの死に方は、ありえない。。。とか。
タイタニック号が沈没して、
氷河のある冷たい海の中へ投げ出された彼が、凍え死んでしまい、
海に沈んでいく。。。あの悲しいシーンです。
なぜか。。。?
気になる方は、この本を読んでみてくださいませ。
投稿元:
レビューを見る
死体に対し、監察医の目線だけでなく、その背景にまで気を配られた内容。
ドラマを感じ、読みやすかったです。
親、子供、大切な人を亡くして悲しくない人はいない。
投稿元:
レビューを見る
元東京都監察医務院長 上野雅彦先生の本です
二万人のご遺体を監察し続けたからこそ語れる死体のはなし
いえ、死体が語るのでした・・・それも切なく
同門の柴田太郎著 死体は真実を語る も名著です(笑)
子供が死ぬ間際に見た、悲しい光景が見えた
寝ているときに物音に目がさめ、
猟銃から身を守るために手で顔をふさいだ
この子が見た最後の人物は、一家心中を図った父親が、
自分に向けて猟銃を撃つ瞬間・・・
突然の通り魔による凶行、柳葉包丁をもつ暴漢から
ベビーカーにいるわが子を、身を持ってかばおうと覆い被さる
凶刃は、母親もろとも赤ちゃんの頭蓋骨を貫通
目を覆いたくなる数々の実例に恐れ慄くのですが
著者の目はあくまでもやさしく語る・・・
そのギャップに真剣に読み通しました
すごく、真剣になれるいい本ですが・・・悲しいので☆ひとつ
投稿元:
レビューを見る
死体というのは、その人の人生を現しているようだ。
たとえ、表面上鬼畜な殺人と思われていても、実際にはそこまでに至った経緯やなぜそのようなことになったかを紐解いていくことで、納得の得られる解がある。
子への無償の愛、孤独に死を迎える老人など、その死体が語るものから上野さんの思いや、事件背景を説明しているので、興味深く、すらすら読めた。
投稿元:
レビューを見る
元解剖医上野氏の2冊目
普通は死ぬと穏やかな死に顔になるが、死ぬ瞬間に強い怒りやらがあるとそのままの形相で死ぬということくらいしか覚えていない。
投稿元:
レビューを見る
監察医という仕事を通して、感じたことが書かれている本。未知なる世界は興味深かったが、さらっと1時間程度で読めてしまい、あまり心に残らなかった。
女が男がという書き方が多く、個人的に違和感があったためかもしれない。