紙の本
切ない!
2015/11/29 00:25
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投稿者:yukiちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ここ何年か、会う人ごとに「スワロウテイル」という本の面白さを説いてきた。マンガじゃないぞ!小説だぞ!
揚羽という少女(?)がいかに健気で、強くて、儚くて、愛らしいか…。
相手は例外もなく、決まって「ふんふん」と興味のかけらも見せずに頷くばかり。それでも、この人工妖精の魅力を伝えたくて、次の話が読みたくて、密かに籐真千歳にエールを送り続けてきた。このレビューは彼女へのラブコールだと思っている。
とにかく、揚羽の魅力に押し流されつつ、物語にぐいぐいと引き込まれていく高揚感。胸に迫り来るいとおしさ。
これで終わりかと思うと、本当に切なくなってくる。またいつか、短編でもショート・ショートでもよいので、揚羽の日常のかけらでも覗いてみたいものである。
紙の本
健気だわ,揚羽も真白も!
2014/07/05 23:38
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投稿者:kwt - この投稿者のレビュー一覧を見る
春樹の「1Q84」の青豆並みに,健気な人工妖精だわ!
人の心理や感情類型にまで踏み込んでるから,読んでて面白い。
SF武闘系に分類するのかもしれないけど,精神分析系でもあるし,恋愛系でもあるしなあ。
舞台設定があり得ない仮想未来世界だからSF系なんだろうが,小説として,立派に楽しめる。
全4巻あるが,どれから読んでもOKかな?!
他にも,書かないのかなあ?ブログは公開されてるけどねえ。
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この物語を書き上げたことに敬意を表して★5つをつけます。
とにかくボリューミーでした。複数の時間軸が平行で描かれる上、どの軸にも揚羽を名乗る人物がいるため、気を抜くと置いて行かれてしまう。長く続く哲学談義が読みどころでもありつらいところでもありですが、これがなければ薄っぺらな話にもなってしまう。
エンディングは悪くないけど、ちょっと真白がかわいそうな気もします。
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A揚羽がそれなりに幸せで、NEXT揚羽が陽平に掴まりそうで、安堵。トータルで人類としては物悲しい結末でしたが、いい完結だと思います。
しかし、小揚羽とNEXT揚羽のどっちが揚羽の「あの子」なのか、判らなかったなー。NEXTの方だと思うんだけど…(NEXTは第四を持たずに自力で起きて、で、その手で初めて造った子が子揚羽で水淵を通じて鏡子に託されたんじゃないかと予想。なんか見落としたかなあ…)
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シリーズ最終作ということで、早く読みたいけれども、
終えたくないという相反する感情に板挟み。
結局は作品世界に引きこまれ、一気に読んでしまった。
読み始めてすぐに時間軸をずらしてあることはわかったのだけど、
Cパートでの揚羽の姿が十代前半という描写に「?」。
2作目でいきなり揚羽をボクっ娘で登場させ、実は真白でした、
という仕掛けをしてくれた作者さんなので、
今回も揚羽であって揚羽でない人工妖精。
いったい君は誰なんだい? という興味もあって、さらに加速。
そしてAパートでの揚羽と陽平の再会から、
婚姻届(控(偽(廃)))の件はニヤニヤが止まらない。
その辺りを境に物語は一気に重い方向へシフト。
揚羽・真白姉妹の生まれ、麝香の存在理由、
日本という国の在り方まで話は大きく拡がっていく。
そんな中で交わされる、陽平の揚羽への愛の告白。
そして今生の別れ。
一作目からの歴史を知っているからこそ、涙が…。
その後の揚羽の行動、選択。
椛子の煩悶、真白の葛藤。
すべての結末へ…。
エピローグ後のふたつのExtra Storyがあったことで、
読者は救われたと思う。
エピローグで麝香、曽田洋一も救われ、
死んだ人は大勢いるけれど、主要人物たちは
区切りをつけることができた。
ただ一人、元の揚羽を除いて…。
それがExtra Storyのおかげで、読者が救われた。
なにより、自分はそうだった。
詩藤鏡子が雪柳のエルダー・フローレンスの顔を見てみたい、
探しだして雇いたいと言っていたけれど、
それは元の揚羽ともう一度会いたいということなのかな?
鏡子はそれに気付いていたのかな? と邪推してみたり。
SFだとキリスト教モチーフが多い気がするのだけれども、
この作品では天津神や国津神、物部氏のことまで登場し、
個人的には日本古来のことを扱ってくれているのが嬉しかった。
またニーチェや哲学書を他言語に翻訳することの難しさなど、
その辺りのことも非常に読んでいて勉強になった。
もともと興味のあることであったから、
より知りたいという欲求が強くなった。
なにより、スワロウテイルシリーズの世界が
まだまだ続いてくれることを、心秘かに願います。
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スワロウテイルシリーズのおそらく最終巻。三人の揚羽の話がほぼ並行して進行する。一人は揚羽、一人は真白だが、もう一人は誰?ラスト近くでそれがわかる。
冒頭で十指全滅、日本国の消滅、揚羽と同じ姿の刺客、椛閣下の暗殺、激動の展開。
難しい言い回しも多く分厚いが、読みづらくはなく一気に一晩で読了した。
何重にも重なるエピローグ。終わりを惜しむかのように。
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購入。前作から一気読み。人間と人口妖精の物語は、これからなのだろうと思えるよい終わり方だったと思う。できるなら続きを読みたい。
ただ、どうしても真白だけ受け入れられない。他の登場人物に比べて独善的というか自己中、むしろ自己愛しかなかったように思えた。残念。
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ばらばらに描かれる物語が3方向。
最初脳内混乱から始まるのだけど、最後はまぁうまく繋がるのでそこは面白かったかな!
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人類をこれほどに愛してくれた彼女に、まずは感謝を捧げたい。
そして、誰もがワルモンではない状況を作り出した作者に、怨念まじりの賞賛を。
(こういう言い方も、ヒネクレモノの作者には伝わるものと思いたい。)
(だからこそマシロとモミジの悲劇。読んでいてこれほどつらいものはなかった。)
これほど苛烈に、人類への愛と憎悪を語りきった小説を、初めて読んだように思う。
人類に恋をした彼女に、小説の成り行き上これ以上続編はないとわかってはいても、しかしこれ以上何も書けないとは思わないよね、作者様!?
作者様には感謝を申し上げると同時に、
次こそは、叙述トリック云々、小説作法云々は度外視した、
人類と人類の生み出した生命という、スケールの巨大さがそのまま直結した、骨太な物語を、
強く、強く、強く! 望みます。
ありがとうございました。
小説を読んでいて、ほんとうに、よかった。
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最初から2巻並に混乱させてくれました。
まぁ、同一の名前の人間があちこち存在をしていたら混乱するだろう。
兎に角、これでこのシリーズは終了らしいけど、外伝的な話はいくらでも可能そうなので、ちょっとそれに期待したい。
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時系列も視点もいくつもあってなかなか簡単には読めませんでしたが、夢中になって引きこまれるほどのおもしろさがありました。
色々書くとネタバレになりそうなんですが、この愚かしい人間を最後まで愛し続けてくれた揚羽に、感謝を捧げなければならないと思います。
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とうとう終わってしまいました。大円団でしたね。
みんながハッピーエンドでは無いけれど、エピローグ及びExtra Storyで1作目からのファンも納得がいったのでは。
のっけから揚羽が3人出てきて混乱しました。且つ各段落が主人公毎にA,B,C,D,の符号が付いて符号毎に時系列で話が進行する仕掛け。
伊坂幸太郎かと思いましたよ。
懐かしの雪柳が出てきて小揚羽周辺は楽しそう。
麝香も最後の最後で救われたし、一番可哀そうなのは真白かな。
表紙がラノベ風なので随分損してると思います。確かに一部ラブコメ風だし一部すちゃらか描写は有りますが、堂々たるハードSFでした。
この設定をいかして是非続編またはスピンオフを!
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悲しい最後。
けど、なんとなく明るい未来が見えるような。
ただ、途中まったく話の筋とは関係なく哲学の垂れ流しがあったりラノベらしさが抜けない形容詞節の冗長さが少し残念。
ストーリー自体はとても良かった。
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全体として王道やテンプレに流されて陳腐になりかけている場面がちらほらある。
結末のための物語展開ですべて予定調和のよう。
トーンの違うパートが入り乱れていて没入できない。
シリーズの中では作品としてのクオリティは下かもしれない。
以上のように頭では「揚羽をめぐるシリーズ」最終巻に対する期待を超えられなかったと思っている。
それなのに読み終わってから心動かされている。
つまりは感動している。
心に残る何かがある以上、自分にはホームラン。
シリーズ全体の評価は最高。
また最初から読み返したい。
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シリーズ最終巻、夜更かしして読了。
ラスト消化不良だなぁ。
あとがきである程度気持ちの補完はされたけれど、構成含めてもっと語り方はあると思ったなり。