読割 50
電子書籍
役人の生理学
著者 オノレ・ド・バルザック , 鹿島茂
革命後、ジャーナリズムが勃興したフランスで一気にブレイクした「生理学」シリーズ。現代の「スーパー・エッセイ」のたぐいですが、バルザックの観察眼にはなかなか唸らせられます。...
役人の生理学
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
役人の生理学 (講談社学術文庫)
商品説明
革命後、ジャーナリズムが勃興したフランスで一気にブレイクした「生理学」シリーズ。現代の「スーパー・エッセイ」のたぐいですが、バルザックの観察眼にはなかなか唸らせられます。冒頭の定義があります。「役人とは生きるために俸給を必要とし、自分の職場を離れる自由を持たず、書類作り以外なんの能力もない人間」現在と同じではありませんか! 付録に、一九世紀の役人文学3篇を追加。(講談社学術文庫)
目次
- 学術文庫版まえがき
- 役人の生理学
- 第一章 定 義
- 第二章 役人の有用性の証明
- 第三章 役人の哲学的・超越的歴史
- 第四章 区 別
- 第五章 役 所
- 第六章 いくつかの幻想的な存在について
- 第七章 試 補
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
フランス近代の役人を風刺した、現代のサラリーマンの原型を見るような一冊です!
2020/03/10 10:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、フランス革命の後、フランスの小説家バルザックによって書かれた「生理学」シリーズの一冊です。同時のフランスではこの生理学シリーズが大流行しており、バルザックも、同書以外に『ジャーナリズムの生理学』という書籍も著しています。同書では、風刺に満ちた表現で当時の「役人」を描いており、非常に興味深いものとなっています。例えば、「役人とは生きるために俸給を必要とし、自分の職場を離れる自由を持たず、書類作り以外なんの能力もない人間」とか、「郊外に一戸建てを借りて住んでいる。中背、小太りで、ゆっくりと歩き、官吏であることを誇りにしている。どんな場合でも、体制に奉仕することに心血を注ぎ、政治音痴を自慢にしている」といった感じです。これを読むと、現代日本のサラリーマンを想起させませんか?実は、近代の役人というのは、現代のサラリーマンの原型なのです。こうして読み進めると、時代を経ても社会というものが一向に変わっていないことが分かります。とっても面白い一冊です!