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2012年、世界恐慌 ソブリン・リスクの先を読む
リーマン・ショック後、世界経済は落ち着きを取り戻した。各国が巨額のマネーを銀行救済や景気対策につぎ込んだからだ。しかし、その膨れ上がった財政赤字が今度は世界を揺るがしてい...
2012年、世界恐慌 ソブリン・リスクの先を読む
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2012年、世界恐慌 ソブリン・リスクの先を読む (朝日新書)
商品説明
リーマン・ショック後、世界経済は落ち着きを取り戻した。各国が巨額のマネーを銀行救済や景気対策につぎ込んだからだ。しかし、その膨れ上がった財政赤字が今度は世界を揺るがしている。ドバイ・ショック、ギリシャ問題……。米ドル暴落が視野に入り始め、EUも赤字国の続出でユーロ信認に黄信号、そして日本は800兆円を超す累積赤字に苦しむ。「マネー爆弾」が破裂し、世界恐慌へ至る恐怖のシナリオを大胆に描く決定版!
著者紹介
相沢幸悦 (著)
- 略歴
- 1950年生まれ。慶應義塾大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。埼玉大学経済学部教授。
中沢浩志 (著)
- 略歴
- 1963年生まれ。東京大学工学部卒業。三井住友銀行企業情報部勤務。
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紙の本
いつまで赤字国債を増発し続けるのか
2010/08/06 01:19
3人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:MtVictory - この投稿者のレビュー一覧を見る
いま世界は金融危機を克服し、世界不況からも徐々に回復を進めている。とりあえず今回の危機が「沈静化した大きな要因はエマージング(新興国)諸国の経済成長と株式市場の好調」のおかげ。しかし、本書はこの先に更なる危機が待ちうけていると訴えている。
ギリシャの財政危機をきっかけに、「ソブリン・リスク=国家破産のリスク」が叫ばれるようになった。その危機はギリシャに留まらず、他のユーロ加盟国にも広がっていることが分かり、新たな世界経済危機に発展するかと恐れられた。
金融危機、経済危機が必然的に財政危機を招来する、というのが本書のテーマである。それが深刻化するとソブリン・リスクが顕在化し、世界恐慌になる可能性があるというのだ。それが早ければ2012年に起こる、というのが著者らの予測である。経済情報などを見ていると、確かにそれを予兆させるような情勢を感じることができる。
今回の世界金融危機は世界中が住宅バブルに沸き、崩壊した結果だが、世界中が危機対策のために財政出動を迫られ財政赤字を拡大させてしまい、逃げ場がない状況にある。金融危機は回避できても、投入された財政資金が実体経済に回らず、経済危機が深刻化する。それを抑えようとすれば財政危機が更に深刻化し、国家破綻に至る可能性がある。
第2章から4章まではソブリン・リスクが発生しそうな国や地域の実情を探る。第5章は経済危機に対して各国「政府が対策を実施し、それが地球規模で起きることがかえって恐慌を呼び込むという構図を明らかに」している。
日本も民主党に政権交代してから、国債発行額が税収を上回るという異常事態であり、財政赤字は膨らむ一方である。同様に世界中で「国債の激増というすさまじいマグマ」が蓄積しつつある。それが破裂したときが新たな恐慌となる。 2012年に起こるという恐慌のトリガーとして以下の3つを挙げている。「投機筋の暗躍、正常化を急ぐあまり当局が起こす政策ミス、エマージング市場バブルの崩壊」これらのトリガーを引かずに済むような対策が求められる。残された時間はあまりない。
「おわりに」では「世界恐慌というステップを踏んだのちに初めて、人類は地球環境と人間を尊重する態勢に移行するのではないだろうか」と言っている。世界恐慌は人類が誤り続けた結果であり、必然なのであろうか。それを経験しないと悔い改めることができないという神の意思なのだろうか。
紙の本
世界恐慌をえがく暗黒の書
2011/12/08 21:55
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヨーロッパ各国がソブリンリスクにおそわれ,各国がとるケインズ政策が合成の誤謬によってかえって世界恐慌につながっていくというシナリオをえがいている. どうやって世界恐慌のトリガーがひかれるかも分析している. 最後にわずか数ページ,それをふせぐ方法がかたられているが,世界恐慌のシナリオにくらべるとそれはあまりもよわい. 暗黒の書といってよいだろう.