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電子書籍
名言で楽しむ日本史
著者 著:半藤一利
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使...
名言で楽しむ日本史
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名言で楽しむ日本史 (平凡社ライブラリー)
商品説明
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
「身はいやしく心はたかく」。「本を得ば末を愁うことなかれ」。「今日一日の用をもって極と為すべし」。知っておきたい、伝えたい-日本史に残る言葉、二六五を独断で精選。傑作な逸話とともにユーモア溢れる解説を付す。名言には、先人の奮闘努力の跡、歴史の極意、そして現代を生きぬく知恵が詰まっている。
目次
- 第1章 飛鳥・奈良-万葉びとの春秋
- 第2章 京都王朝-才女たちの饗宴
- 第3章 源氏と平家-諸行無常・盛者必衰
- 第4章 鎌倉・南北朝-野に叫ぶ宗教家たち
- 第5章 戦国の世-夢幻のごとくなり
- 第6章 江戸前期-天下泰平・武士から町人へ
- 第7章 江戸後期-佳人・粋人・奇人・変人
- 第8章 幕末・維新-揺れ動く「攘夷と開国」
- 第9章 明治初期-新国家づくりの痛み
- 第10章 明治・十九世紀の終わり-大日本帝国への自信
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紙の本
教科書の書き残した歴史の楽しみ
2010/06/21 15:13
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:碑文谷 次郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
聖徳太子の最期の言葉「世間虚仮 唯仏是真」から、”語学の天才”ぶりを示す榎本武揚の「インテリゲンチャ」まで、日本史に登場する人物による265の名言解説集である。著者半藤翁が、年代順に一言一言を”独断によって精選”し、一頁で各言の背景を手際よく解説している。その楽しげな、捌き具合が本書の読みどころである。
例えば、伊達政宗の「馬上少年は過ぎ、世は平らぎて白髪多し・・・」を取り上げて、《わが若きころは戦乱につぐ戦乱であったが、平和になったいま、もうすっかり老いてしまった。天の与えてくれる残りの人生、大いに楽しむほかはないではないか》と解釈した上で、《遅れてきた猛将らしく、盛んな意気の後ろに、若干の寂寞を漂わせ、使命の終わった人の心境がにじみ出る》と共感を寄せ、《独眼竜政宗の名で有名なサムライであるが、残された言葉からは、なかなかどうして卓越した教養人であることが察せられる。いわゆるダテ者の派手な性格の反面、細心で几帳面なところもあった人》と評している。そして政宗は「子孫兄弟によく挨拶して、娑婆にお暇申するがよし」と言って、70歳でこの世に暇を告げたという。先人の生きる極意が一頁内に巧みに凝縮されている。
もう一例。当時禁止されていた海外渡航の夢の実現のため吉田松陰が筆談で米船ポーハタン号の士官に筆談で粘った「メリケンに行かんと欲す」。アメリカ側記録『遠征記』は、松陰の粘りを《「日本人の強い知識欲の証拠」と受け止め、「彼らは知識を広くするために厳しい国法を冒し、死の危険を辞さなかった」と記し、「日本人のこうした傾向の中に、この国にみちた前途が開けている」と讃えている》ことを紹介し、こう結んでいる。《いまの日本にこの気概は失われてはいまいか》
しかし先人の言葉が我々への叱咤激励の材料として用いられているのは、実は小数なのであって、本書中の名言は、著者の縦横無尽な博学をベースにして、題名どおり「楽しむ」ためのものであることを念押ししておきたい。「柳に飛びつく蛙」の小野道風のゆるゆる人生、「花の下にて春死なむ」を実現できた羨ましい限りの西行法師、「接して洩らさず」で長生きを実現した貝原益軒、更には、「尊敬し合い、愛し合い」と日本初の契約結婚を実行した森有礼夫妻、「日曜日は休日とすべし」との明治9年の政府布告に対して明治の人びとが云ったという「なぜ、休まなくてはあかんのかねえ」など、著者自身歴史の中に浸かってあたかも同時代人の言として様々な名言を堪能、披瀝する本書は、教科書の書き残した日本歴史の面白さが一杯詰まった好著といえよう。
紙の本
感想文
2023/06/21 05:16
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
歴史的根拠に薄く著者の印象による記述が多い。極たまにあまり知られていない歴史的事実もあるが主観的内容ばかりであり事実と異なるところは要注意だ。