紙の本
マイノリティ
2019/12/09 19:11
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投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
大人の大人による大人のためのエッセイ、という感じでした。単純な私は、読んだだけで何やら知的になった気がしてしまいました。
紙の本
少数派である事
2017/06/06 13:46
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
多数派の前で力の弱い少数派であり続ける事はかなり勇気がいる。多数派だから正しいわけじゃない。ちゃんと声をあげる事が大事なんだと知った。
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塩野七生氏の大好きなエッセイ。氏の年代の人たちについて焦点を当てて書いてあるものもあるが、実は私たちの世代にもとても共通するところがあるんじゃないかと思ってる。忘れた頃に読み直すと背中がしゃんとする一冊。
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愛して止まない塩野七生氏の本。エッセイとしては何冊目になるだろう?? 最近は専らローマ人の物語、それに文芸誌の短いエッセイの連載をしているのを時たま、思い出した頃に書店で見かける程度で、すこし寂しい。
この本の語り口は非常に丁寧だけれどそれは「誰にでもわかるように書いた」丁寧さではなく、それが『男たちへ』などと違い『ローマ人の物語』とも違う雰囲気を作っていて、これが彼女と移動年代の世代に向けて発信した当時の彼女の身丈のままの文章なんだろうなとおもう。
45歳の半分にも届いていない私の受ける印象は本来彼女の意図して書いた意思の何分の一なのだろう。
繰り返し繰り返し読み返したい一冊です。胸に響くくだりが多くて☆+1。
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この本で初めてマイノリティって言葉を知りました。そんな状態なので読み終えてどう消化しようかと考えると私の手には余ってるのが正直なところなんですが、それでもおもしろい。文章での見せ方がうまいんですよ。プロのお仕事に触れた気分になれる読後感のいい1冊です。
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歴史、政治、思想、エッセイなど「少数派」というキーワードで繋がる読み物。
所々、塩野七生のアクの強さが気になるが、その膨大な雑学量に圧倒されること間違いなし。
旅行の時は必ず持っていく一冊である。
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平田選。
みずからの置かれた状況を冷静に把握し、果たすべき役割を完璧に遂行する。しかも皮相で浅薄な価値観に捉われることなく、すべてを醒めた眼で、相対的に見ることができる人間―。それが行動的ペシミスト。「声なき少数派」である彼らの代表として、大声でまかりとおっている「多数派」の「正義」を排し、その真髄と美学を、イタリア・フィレンツェで綴ったメッセージが本書である。
行動的ペシミストになれたのだろうか…なれるのだろうか。
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塩野七海さんのエッセイ。
少数派であることに誇りを持たなくてはならない。
堂々とそれでいて慎重に丁寧に生き抜くしたたかさを身に付けよう。
てんこ盛りで質感溢れるエッセイです。
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週刊誌での連載をまとめたものかな? 政治とかを説教くさくなく小気味よく語るから好き。文章は若干まわりくどいけども。
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異国情緒を求めて。しかし中身はそれだけでなく、西洋的哲学と歴史、政治にわたる作者周辺の頭の中でした。この人ほんとに学者肌というか、なんというか・・・大雑把なくせ、妙に神経質に考えてしまうところが好みだった。
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いや〜、実に面白かった!と思った章もあれば、なんだか難しくてわかんなかったかも、と不完全燃焼のまま読み終えた章もあった。よって、プラマイ0と言ったところか。この本は知人より「君はマイノリティだ。少数派がダメだってことではない。塩野七生のサイレント・マイノリティと言う本を読んでみたまえ。」と言われ、その方より戴いたもの。読んだものの私がマイノリティであるって言う意味はわからないまま。
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塩野七生先生のエッセイ集がところどころに入っている短編集。前の作品についての言及や、今日の日本についてや主義・主張について、一言述べているような章もあり、読み応えがあった。とくに面白かったのは、以下の3つ。
昔から争いの絶えないイェルサレムの問題だが、解決を図ろうとしていたトップが妥協した、という事実やその協定がしごく普通かつまともなものがなされていたものというのが面白い事実だった。ただ、その協定も、教皇や他の君主によって破棄されてしまったのは、とっても残念な結果である。
また、歴史を研究するのと、歴史を描くというものの違いを書いている節も、すごくためになり、面白かった。歴史が、それっぽい真実、によって正史となってしまうのということが非常に興味深いものだった。
さらには、グイッチャルディーニが、述べている、自身の才能等を発揮できるのは、その時代のニーズに『幸運にも』適っているからだ、とする記述があり、M.サンデル教授の考えの原点を見た気がした。
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(「BOOK」データベースより)
みずからの置かれた状況を冷静に把握し、果たすべき役割を完璧に遂行する。しかも皮相で浅薄な価値観に捉われることなく、すべてを醒めた眼で、相対的に見ることができる人間―。それが行動的ペシミスト。「声なき少数派」である彼らの代表として、大声でまかりとおっている「多数派」の「正義」を排し、その真髄と美学を、イタリア・フィレンツェで綴ったメッセージが本書である。
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先だっての大阪市長選挙結果を観て、「大阪ももうアカンな」と思ってたところにこの本である。
「一人の馬鹿は、一人の馬鹿である。二人の馬鹿は、二人の馬鹿である。一万人の馬鹿は、"歴史的な力"である」
なるほど8割がたの積極的であれ消極的であれ候補に票を入れなかったその意見より、バカが集まって歴史的な力なったということか。民主主義の盲点突かれたか。
歴史から学ぼうとせず「歴史は我々が作る」と行っている連中の行った政治がどういうものなのか…連中の「維新」という言葉の使い方が軽薄であることを見れば、いかに歴史を軽く見てるかが分かるのだけど…それでも、大阪市民はヤツを選んだ。
今の選挙制を擁した民主主義である限り、ヤツが当選した限りは大阪市民たる俺にも、少なくともヤツらを担ぎ上げた責任があるってことだ。たとえ自分が投じた票がどうであろうとも…
なんで、塩野さんの痛快なエッセイを読んで、こんなくらいくだらない事に思い悩まないかんのか。これも大阪市民たる責任…でないよな
雑念を排して読みたかった1冊
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「戦後、それでなければ夜も日も明けない感じだった民主主義も、全体主義の波にさらされた経験のない私には、これもまた、絶対的なものでは少しもなく、人類が今までに考えだした思想の一つにすぎなかった」と述べる著者が、イタリアを中心とする歴史上のさまざまなエピソードに言及しながら、人間の心理を鋭くえぐり出すエッセイ集です。
ただ、どういうスタンスで本書を読めばよいのか、よくわからないまま読み終えてしまったというのが、正直なところです。「真の保守とは……」と題された文章では、自分がどのくらい「革新」であるのかわらかないという江田五月との対談を経て、著者自身も「保守」の定義に疑問を呈しており、さらに、花田清輝やモラヴィアといった、著者とは政治的立場を異にしながらも、全体主義の予兆に対してきわめて鋭敏に反対した作家たちへの共感を語っているところもあり、単に歴史上のエピソードを借りて、あらかじめ用意されていた著者の「思想」を表明した本でないことは明らかであるように思います。
とはいうものの、歴史もののエッセイとして読めばよいのか、それとも著者自身の現代社会に対する批評ふうのエッセイとして読めばいいのか、なかなか視座が定まらないまま、けっきょく最後のページまで行きついてしまったように感じています。