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わくらば 短篇集モザイクIII(新潮文庫)
著者 三浦哲郎
ふと手にしたわくら葉の繊細な模様に呼び覚まされた、遠い日の父の肌の記憶を描く表題作ほか、温泉旅館で七十過ぎの老人と“添い寝”することで暮らしを立てている女の意外な過去が語...
わくらば 短篇集モザイクIII(新潮文庫)
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わくらば (新潮文庫 短篇集モザイク)
商品説明
ふと手にしたわくら葉の繊細な模様に呼び覚まされた、遠い日の父の肌の記憶を描く表題作ほか、温泉旅館で七十過ぎの老人と“添い寝”することで暮らしを立てている女の意外な過去が語られる「そいね」、身体にいい“牛乳”を嫁に内緒で向かいの家で取ってもらっているいせ婆さんの話「おぼしめし」など、わずか十数ページに人生の様々な味わいを封じ込めた17編。連作短篇〈モザイク〉第3集。
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聖人の話のような美しさ
2017/04/23 16:32
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投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る
母親との思い出を綴った随筆だけでなく、短編小説がたっぷり書かれていて大満足。『おぼしめし』夫に先立たれた老婆二人。一方は家族と、もう一方は一人暮らし。ある時家族持ちの方から「私の分も牛乳を1本注文して」と頼まれる。家では嫁が文句を言って買ってくれないから。牛乳を飲みに訪れつつ、嫁がいかに冷酷かを語って帰る老婆。家族との洗濯を拒まれ、川で洗うように指示された老婆。その末期と理由。こんな非道なことがあるのかと心がぎゅーっとなるが、情景が美しいのでまるで聖人の話を読んでいるかのような気持ちに。それが三浦さん。