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電子書籍
生命の内と外(新潮選書)
著者 永田和宏
生物はあたかも「膜」のようである。内と外との境界で閉じつつ開きながら、必要なものを摂取し、不要なものを拒み排除している。恒常性(ホメオスタシス)とは、そうして生命を維持さ...
生命の内と外(新潮選書)
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生命の内と外 (新潮選書)
商品説明
生物はあたかも「膜」のようである。内と外との境界で閉じつつ開きながら、必要なものを摂取し、不要なものを拒み排除している。恒常性(ホメオスタシス)とは、そうして生命を維持させていくシステムのこと。身体のあらゆる箇所で機能している緻密で考え抜かれた生命の本質を、日本を代表する細胞生物学者が平易な言葉で説く。 ※新潮選書に掲載の写真・図版の一部は、電子版には収録しておりません。
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紙の本
質の良い講義のよう。
2017/04/30 17:38
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
長い年月研究をしてきたしっかりと独自の味に醗酵させた考え方はとても深い味がある。本書を読んでいて、大学在学時、定年も近い教授の講義を思い出した。突然「動物は○、植物は☆」のようなところから始まって驚いたのだ。最初は驚いたが、今でも記憶しているというのはそれだけ深いということだろう。本書にもそれに似た驚きを感じた。
生きものをどんな風に捉えるか。著者は「区切られている」というところから切り込み、「区切られた中と外」や「区切るもの=膜」を考察していく。
歴史的な発見の経緯や考え方の歴史、最新の分子動態の知見など幅広い内容をさりげなく取り入れながらも、ちょっとした「質の良い教科書」の感じもする。いや、良く練れた生物学講義か。練りすぎて少し横道にはずれたように感じられるところもあったが、喩えなどはなかなか良くわかるものもある。
最後のプリオンの話などはまだ未解決の部分がたくさんあるもの。今後の研究を目指す人たちに是非解いてもらいたいものでもある。
人体のようなものは消化管の中などは「外」とも考えられる。それだけではなく細胞の中にまで「外」は入り組んでいる。「個体」という単位も突き詰めると境界はなかなか不明確なものであることなど、なかなか哲学的な気持ちにもさせる生物学の本であった。
紙の本
「内と外」という観点から見た生命の姿
2020/04/30 08:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:穴部 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は「生命が内部と外部とのやりとりによって成り立つ」という主張に基づいて、様々な生命現象を「内と外」という観点から考察した、細胞生物学の本である。面白く、そして分かりやすい本だった。