紙の本
身体心理学
2020/04/28 21:36
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投稿者:きりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
身体と心はつながっている、というのがよくわかる一冊でした。新書なので難しく考えずに読むことができますよ、わかりやすい。
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身体心理学の入門書ということで、概略的なことが書かれている。身体心理学というのは私の大雑把な理解だと、”楽しいから笑う”のではなく、”笑うから楽しい”ということを、学術的な切り口でまとめたものかと思う。本書では、レスポンデント反応と、オペランド反応の間にレスペランド反応というものを規定し、これが心理的な作用に影響しているのではないかとしている。
内容はあくまでも概略だからか、目線が下に行くとうつっぽい気分になるとか、ゆっくり呼吸をすると落ち着いた気分になるとか、恐らく、これまでに経験的にわかっていた事象を、改めて実験で確認したという内容が多いように感じた。
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書いてある内容はそれなりに面白いが、あまりの読みにくさに閉口。
「だ、である」文がひたすら一本調子で続き、私に語りかけられている感じがしない。例えるなら、大学の階段教室でノートをボツボツと読み上げる講義。
ただしこの老先生、授業の後で研究室を訪れて一人で話を聞くと心に響く。「身体」ということばの"身"が示している範囲と"体"が示している範囲との違いって何だろう、とか。
なので、読んでいるときには「自分しか生徒がいない広い教室の一番前か二番目の列に座って、聞き取りにくい先生のことばに耳を傾ける」自分をイメージすると(しないと)読み進められた。
とは言うものの、主張に納得感なるほど感が薄いのでこれまた読みにくい。
例えば、盲目の少年が笑っている写真を元に、面白いという感情と笑う動作は学習されたものではなく生得的であるという。これはOKな例。でも、日本語のからだ言葉を元に、ある動作が生得的であるというのはNGだと思う。特定の文化に特有の身体症状ということもあるのに、考慮されているように読めない。
過去の論文審査などで指摘されたからなのか、時々「これは科学的な手続きに従って検証された」という断わりが登場するのがかえって痛々しい。
内容は悪くないけど、容物が悪い。それを受け入れられる人だけどうぞ。
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最もネガティブな気分になるのは、首をうなだれ、背筋を曲げる姿勢である。この姿勢はうつむく姿勢であり、この姿勢はうつと関係がある
うつな気分になるとうつむき姿勢になる。逆にうつむき姿勢になると鬱になる。姿勢を正そう。
心と体は切り離せないもの。
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「心」の現象は簡単に分類できるものではない、と自身で述べながら、かなり簡単に分類されてしまっています。
生物としての「脳」からのアプローチというわけではなく、もっと湿った感じの文学的な「心」でもなく、実験したらこういう反応だった、という記述ばかりで、本としての抑揚に欠けています。
新書だし、こんなタイトルなんだから、読み物として盛り上げて欲しい。
もしかして「唯脳論」に真っ向から立ち向かうか、というタイトルに期待しただけに、厳しい評価になりました。
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心と身体は関連している。身体の動きで心をコントロールすることもある程度できるのだろう。知っておくと生きやすくなる気がする。
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最近、ちょっと、頭でっかちになってきたのと、夏に体調をくずしたときに、気分が非常にめげたことを踏まえて、身体のメインテナンスに気をつけようと思っていた。
職場の本屋でこの新書がでていたので、なにげなく購入。
春木さんは、早稲田大学の文学部を退官された先生で、身体心理学を提唱している。
身体の調子が心にも影響するという主張で、日本人には常識だが、脳科学が進歩している精神医学などの分野では異端のよう。
反射でも意志でもできる反応(呼吸、表情、発生など)をレスペラント反応として、分析し、ご自分でも、ヨガ、太極拳、合気道など様々な方法を試して、心を正常に保つ方法を提案している。
クビ回し、腰回しなどの筋弛緩法、丹田に力を入れる腹式呼吸など、びっくりすることはないが、身体によさそう。
ちなみに、朝6時25分からNHK教育でやっているテレビ体操の中に、春木さんが提案されている体操がほとんど組み込まれている。
お試しあれ。
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「心は身体の動きから生まれた」「心の始まりは感覚にある」という話が面白かった。へええええって。
・白ネズミに最初から心があって、回避反応を起こしたのではなく、状況に対して動いた結果、心らしきものが形成されたということ。
・下等動物においては、心を働かせて、その結果行動する(動く)というパラダイムが通用しないのである。この動物の動きのあり方は、人間の動きの根底においても働いているのではないだろうか。
・ストレス状態になったとき、呼吸法は簡便で有効。
・筋反応がレスペラント反応であることを意識できるのは筋緊張のときであって、筋弛緩のときにはかなり難しい。
・斬新的弛緩法を経験しておくと、恐怖事態のときに心身の混乱の程度を低めることができる。
・心の状態が姿勢をつくることもあれば、姿勢が心の状態をつくることもある。
・レスペラント反応‥‥呼吸、筋反応、表情、発声、姿勢、歩行、対人空間、対人接触
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歩行は複雑な動きではあるが無意識に行われている しかし急いで歩くとき、散歩でゆったり歩く時などは意志的反応に分類される
意図的に行わせた歩行で感情が変わるか 快適なテンポで元気良く歩くと喜びの感情が喚起される
リズミカルな歩行はセトロニンの分泌を促す
動きが感情に影響を与えるというのが全般的なテーマ
胸を張って笑顔を作れば気持ちが明るくなる
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【キーアイデア】
能より先に動きがある。
【目的】
心を形成するのは感情か、その感情はどこから生まれるのかを知りたいと思ったから。
【引用】
・状況に対して動いた結果、心らしきものが形成されたということである。
【感じたこと】
日頃から胸を張っていれば明るく、猫背で前かがみになっていればなんとなく鬱勃たる気持ちになるのは当然のこと、だった。
姿勢が真理に及ぼす効果、呼吸が心理に及ぼす効果は、動物ならば、関係はあるのだ。
【学んだこと】
態度が人格をつくるのだと言うこと。
姿勢1つで気持ちに変化が生じる。
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全般的に小難しい。しかし,第9章からだ言葉,第11章生活を豊かにする心身統一ワークは興味を持って読めた。
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現代は情報のみが肥大化しあたかも知識や情報が心を司っているように思われるが筆者はそれに反旗を翻す。体があってこその心だ、というのだ。動くことで心も生まれる。そう思うだけでも今日からの人生が変わってきそうだ。(竹村俊介)
▼『ジセダイ』140文字レビューより
http://ji-sedai.jp/special/140review/20111003.html
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2012/2/5読了。
心と呼ばれるものは、動きの集積であるという主張だが、この厚さをもって語るべき内容ではないと感じた。
実験結果や似たような内容を繰り返すことでは、主張の根拠は強くはならない。
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2012.05.07-06.14
○心が生まれる前?
○心の誕生?
○動き、体、心?
*動きの種類・・・生理的反応(反射)、体動、動作、行為
*体の種類・・・物質、構造、生理反応、感覚
*心の種類・・・知(認知)、情(感情・情動・気分)、意(意志)
○心が先か、動きが先か?
*ダーウィン説
*ウイリアム・ジェームズ説
*アルバート・バンデューラの相互決定論(行動、個人的要因、環境)
○動きから心?
*レスポデント反応、オペラント反応・・・スキナー
レスポデント反応:生理的反射、無意志的、無意識的反応、内臓系の反応
オペラント反応:意図的反応、意志的、意識的反応、筋骨格系の反応
*レスペラント反応・・・春木氏
反射と意図的反応の両方を含む、反射(無意志的反応)と意志的反応の両方が含まれている。主として筋骨格系の反応。
*レスペラント反応に入るもの
呼吸反応、筋反応、表情、発声、姿勢反応、歩行反応、対人距離反応、対人接触反応
○レスペラント反応と生理・心理との関係?
*呼吸法の属性
呼息-吸息、胸息-腹息、順息-逆息、長息-短息、深息-浅息、鼻息-口息、速息-遅息
*丹田呼吸法・・・呼息、腹息、長息
*呼吸が生理に及ぼす影響
長息・呼息→血圧が下がる、心拍数の低下、肩の部分の二点閾値の減少、呼気終末二酸化炭素(PetCO2)の上昇→生理的緊張状態の改善。
*呼吸が心理に及ぼす影響
長息・呼息→タイプA性格の傾向が低くなる。過呼吸の改善。
*筋反応・・・筋肉の緊張と弛緩は、生命を維持するための基本的属性。
*意識できるのは筋緊張のとき、筋弛緩はかなり難しい。緊張→弛緩。
*筋弛緩法の研究者
エドモンド・ジェイコブソン、野口三千三、野口晴哉、高岡英夫。
*筋弛緩によって免疫グロブリンが増える。(L・A・パウロの実験)
*斬進的弛緩法が恐怖心を制御。(F・D・マグリンの実験)
~>`)~~~ ←(・_・;)・・・・ へびに近づく実験
○新しい人間の全体像?
*人間を理解するための5つの次元
身体、精神、自然、社会、行動
○人間の根源の様相?
*動き、体、心の相即。・・・・kegon (・_・?)
*西田幾太郎の純粋経験。動き、体、心に分ける前の経験そのもの。
*レスペラント反応を実行して気感(気分+感覚)を体験=心身一如。
○からだ言葉?
*からだ言葉とは、体の部位を含んだ言葉。
*体、動き、心を一つに込めた日常の経験から成り立っている言葉。
*ex.年月が足早に過ぎる。
○エンボディド・マインド?
○心身統一ワーク?
To be continued....
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心理学の昔の研究をベースに著者の日常的経験、知見などが書かれている。具体的かつ実行しやすい知恵も多々ある。西洋的分析の研究を続けた著者が行き着いた東洋的「心身一如」の世界と、その説明。
以下、気になったところを抜粋
*生物の発生をみると、始めに動きがあって、その後に中枢である脳が生じてきた。
*西田幾太郎/「善の研究」で述べられる「純粋経験」とは、「経験があって、自己がある」ということで、それは「心身一如」、つまり客体と主体がひとつになって経験することを意味し、「分析的ではないこと」である。
例えば、花を見て美しいと感じる経験は言葉で記述することができるとしても経験そのものは体験するほかはない。
*著者は「気感(気分+感覚)」という言葉でレスペラント反応をとらえる。
レスポンデント反応・・・生理的、無意識的反射、内臓の反応
オペラント反応・・・意図的、意識的反応、筋骨格の反応
レスペラント反応・・・反射と意図的反応の両方を含む、筋骨格の反応
*右90度への視線の先にあるものは、好意度を上げる。(相手に向かって、左端にいると相手が好意をもつ?)