紙の本
司法修習生向け
2023/01/08 10:03
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投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
修習生や指導弁護士,書記官が主人公の短編集。著者が弁護士をしていただけあって修習生の生活がリアルに描かれているので,修習生や司法試験合格前の人達が読むと参考になりそうでした。外見はチャラそうでも人当たり良く,人の心情を汲み取ることに長け,頭の回転も良い藤掛くん,18歳で司法試験に合格した柳くん等,登場人物が魅力的でした。藤掛くんの「助けたいと思った誰かのために,法律の範囲内で何ができるか考えるのが法律家だと思う」というセリフが心に残りました。実際には「助けたいと思った誰か」でなく「自業自得でしょう…と思うような誰か」でも,ボスが依頼を引き受けたら助けざるを得ないこともありますけどね。
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司法修習生を中心としたオムニバス短編集。
真面目で若干融通の効かない花。司法修習生の藤掛を指導する事になり、見た目チャラそうな感じで人あたりが良いのが苦手意識を持ってしまったが…恋人の達哉との関係が思ってたのと違って驚きました。ちょっと倦怠期なだけかと思ってたのに。タイトル通り、藤掛のチャラそうな見た目とは裏腹に、人を良く見てる姿がとても好感が持てました。
司法修習生って漠然とどんな事してるかよく判らなかったけど、こうして法曹界の道を進むんだと感慨深かったです。
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司法修習生達が、様々な事件や案件に出会いながら、仲間と共に法律のプロへ目指そうと奔走する物語です。
全4章で、最初の3つは、弁護士、裁判官、検察のそれぞれのプロを主人公にその人から見た司法修習生の活躍を描いています。
他の職業もそうですが、経験者から見た新人は初々しく、大丈夫なのか?と不安なところがあるかと思います。でも、参考になる部分、見習う部分もあり、そういった部分も含めて、爽やかに描いていて、青春っぽさを演出していました。やっぱり一緒に学んできた同期・仲間がいるのは良いなあと感じさせてくれます。
それぞれの現場にいるプロの背中は、異なった独特の空気を放っていて、違った楽しみ方がありました。
テレビで見るような司法の世界とは違い、どっちかといえば作業は地味なことですが、司法修習生という新しい風が加わることで、所々気持ちの重たい事件や暗いことが描かれていますが、そんなことは吹き飛ばすかのような爽やかなリーガル小説に仕上がっているなと思いました。
ちなみに最後の章は、司法修習生内の模擬裁判や空き巣事件?を中心にしたミステリーで、今までの雰囲気とはまた違った面白さがあり、リアリティーもあって、楽しめました。
司法修習生が今後、どのような法律のプロへと進んでいくのか、スピンオフとして、その先も描いて欲しいなと思いました。
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司法修習生たちの連作短編。早くお金を稼ぐための手段として医者より法曹界を選んだ柳君が印象的。読後にテレビで見た別の作家さんのインタビューでも、作家になるためにまずは弁護士になってお金を貯めたとのことで、頭のいい人は目的を達成するための最短手段を選び実現できてしまうのだな…とあこがれというか尊敬した。
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面白かったけど、ちょっとカッコ良すぎる気がします。
修習生は確かに優秀な人間集まりだとは思います。
けど優秀過ぎるのかな。
人間味が感じらない気が自分はしますね。
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【収録作品】第一章 人は見かけによらない/第二章 ガールズトーク/第三章 うつくしい名前/第四章 朝焼けにファンファーレ
単純な司法修習生の成長ものと思ったらあに図らんや。確かに成長ものだが、一癖も二癖もある彼らと取り組む中で先輩たちも自覚を新たにしていく話もあって。青いけれどそれでいいというか、そうであってほしいと思う。実際は、岡口裁判官の話や昨今の内閣法制局の姿勢、法曹出身の政治家の姿を見ていると、絶望的な現実しか見えないけれども。
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司法修習生たちの修習期間中に体験する謎解きや事件の話
魅力的な人物がたくさん居て、続編があれば読みたい。
法律家の卵たちが必死に考えて悩んで、被害者や加害者のことを考えて誠実であろうとするところが、グッとくる。自分の仕事に対する姿勢と比べると志が全く違う。見習わないと。
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私が今から司法試験に合格する確率は0.00%だ。けど「もし選べるならば裁判官、検察官、弁護士のどれになろうかな」と想像することはたまにある。そんな私の戯言を満たしてくれるような、法律家のタマゴたちの連作短編集。司法試験に合格し修習生となった彼らについて知ることができたし、堅苦しすぎずライトすぎずちょうどいい文章。3章は重い内容で暗くなったが、全体を通して一見チャラ男のキーパーソン藤掛君が非常に存在感を発揮している。オリラジの藤森君を想像しながら読んだ。面白い本だった。私はやっぱり検察官がいいかもしれない。
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裁判に関わるお仕事小説であり司法修習生の群像劇。判事・検察官・弁護士それぞれ立場は違えど「結果はさておき、今できることをしたから、納得できる」と言える将来の自分たちに夢を託す姿にファンファーレを贈る一方、加害少年を優先する少年法や彼らの更生の不確かさなどにみられる裁判制度の矛盾を強く指摘することで作者が決して楽観視していないことを知らしめているようだ。
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2021/05/30 読了。
図書館から。
藤掛くんがなんかすごい。
続いたら、そういうとこも描かれるのかな…。
過去気になる―。
松枝さんの悩みながらも真っ直ぐさが素敵。
風間くんの話があるのかなーと思ってたら、特にはなかったわ…。
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司法修習生の話で興味深く読み進めた。
特に藤掛くんの「助けたいと思った誰かのために、法律の範囲内で何ができるのか考えるのが法律家だと思う」という言葉が印象深く残った。
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正直あまり…。
いっそ澤田弁護士と藤掛で進んでいけばいいのに。
章ごとに違う人の視点で「ん、これ誰?」と思い、その人物の名前もわからなかった。
松枝悠季(だったかな?)にお洒落のアドバイスしてた人は誰だったんだ?
それぞれのエピソードも中途半端でわけわからなかった。
部屋荒された話も結局なんだったの??
前歴って、何したのかなーって思いながら終わりました。
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弁護士や裁判官などの卵の司法修習生達の姿が、それに関わる先輩弁護士などの目を通して描かれる。
優秀な若者ばかりなんだろうけど、ひとりひとり個性的。どんな弁護士や裁判官、検察官になっていくのだろう。
熱い思いを胸に頑張っている松枝さんはカッコいいし、最年少の柳くんは飄々としているが胸に秘めた強い思いがありそうで、二人ともきっと庶民のために仕事をしてくれそう、なんて思いながら読んだ。
裁判ってこういう人達にとってある意味、ゲームなのかなあ、とも思ってしまった。勝ち負けがあって、そのために色々調べ、作戦を立てる。
それはそれでいいのだけど、私も含め市井の人々のためのゲームであって欲しいなあ、本当に困っている人のための法律家であって欲しいなあと思う。
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司法試験に受かって、収集中の若者たちを題材にした青春小説。
図書館で他の人が借りているのを見て手に取った本。
いくつかの章に分かれていて、それぞれ違う人物がそれぞれの主人公となる。幼少期からの思いや、あるいはこれから先への不安や、進路を決め切れない思いなど、それぞれの思いを抱えている人たちの、必死の頑張りが伝わってくるような小説。
法曹に詳しくなくてもついていけるように、非常に分かりやすく解説が変わっている。
ただ最後の章は、登場人物が増えるため、それぞれのキャラやまたセリフを追いかけるのに苦労した。
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法曹家を目指す人たちは、司法試験に合格した後、司法修習生として全国各地で司法修習を受ける。
この本では、そんな法律家の卵たちが修習を通して「法律家はどうあるべきか」を学び、成長していく。また、逆に受け入れる側の法律家たちも、彼らから新しい学びを得ていくお話。
司法修習について詳しくなれたし、
彼らの成長に心が温まった。