紙の本
死んでも迷惑な人
2009/01/21 17:31
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
テキサス州の小さな町ミラボーの町立図書館館長である
ジョーダン・ボティートに、次々と災難が降りかかります。
そもそも故郷に帰ってきたのも母親がアルツハイマーにかかり
ボストンでの出版社勤務を辞めて、でした。
家では病身の母親を見るために、姉のアーリーンと
その息子のマークと協力し合い、しかし、息はあわない状態です。
図書館では盲信的なパブテスト派の信者ベータ・ハーチャーが
所蔵本のことでなにかと文句を申し立てます。
しかも、彼女とハデに喧嘩をした日の夜中、
彼女の死体を図書館で発見するハメに。
悪いことに、凶器はジョーダンが拾ってきた野球のバットでした。
まっさきに容疑がかかったジョーダンが
個人的に推理を追っていくのですが
ここでカギとなるのが、ベータが残したリスト。
リストの8人の名前にはそれぞれ聖書の聖句が示されていました。
畳みかけるように、ジョーダンは殺人のドツボにはまり
さらに彼を陥れようとする悪い女も現れます。
軽快な展開なのですが、謎は深く、
ジョーダンの不幸には、同情してしまいます。
最後まで、彼は困惑するのですが
意外にもハートウォーミングに終わります。
紙の本
本線以外もしっかりしていて良い
2017/10/20 23:22
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投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る
初見の作家さんです。
本作がデビュー作ですが日本でこうして邦訳出版された時点で本国のアメリカではシリーズ化され4作目まで出ているようです。
アルツハイマーを患った母親の面倒をみるためにボストンでの仕事を辞め故郷のテキサス州の小さな町に戻ってきた青年が殺人事件に巻き込まれ、自分の身の潔白を明かすために自ら探偵の真似事をすることに・・・
いわゆる素人探偵ものですが、全体を通して無理なところもなくて読み進めるごとに主人公に好感を持てました。
殺人事件を扱ってはありますが、血なまぐさいこともなくストーリーもしっかりしていて本線以外の親子関係、家族でアルツハイマーの母親を支えていく葛藤も中々考えさせられる内容で良い作品でした。
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ぼくはある疑念を確かめるため、裏づけを取ってみることにした。人の言葉は、もう額面どおりには受け取れない。
「図書館の死体」226頁
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わたしは「おしゃれミステリー」というジャンルが(あるとすれば)大好きなんだけど、この作品は「おしゃれミステリー」と「コージーミステリー」のあいのこみたいな中途半端なポジションになっちゃってますね。いい線いってるのにもったいない。
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田舎町で図書館の館長を務めるジョーダン・ポティートは、身の不運を嘆いた。
前の日に口論した中年女性が、あろうことか彼の図書館で他殺体で発見されたのだ。
その被害者はジョーダンや彼の母親らの名前と、聖書からの引用を記した奇妙極まるメモを隠し持っていた。
殺人の容疑者となったジョーダンは、身の証しを立てるために犯人捜しを始めるが・・・
アガサ賞、マカヴィティ賞の最優秀新人賞を受賞した人気シリーズ第1弾。
初めてトライした作家さんでした。
結構厚めの本だったので、読みきれるか不安でしたが
読み始めたらすんなり内容に入っていけました。
唯一の手がかりであるリストを元に犯人探しを始めたジョーダン。
事件のなさそうな田舎町だけど、叩けば埃が出るわ出るわ。
リストに書かれた名前と、聖書からの引用句の関係。
この謎が少しずつ紐解かれていくのも楽しかったし、更に事件が重なって、ややこしくなりながらも先が気になって、あっという間に読みきりました。
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けっこう好き
翻訳ものだけど、そんなにひどくなかった
主人公が好きだし、登場人物も覚えやすかった
ずーっと物語にひっぱられていってた。
たどりつく場所で主人公は泣くんだけど・・・
これシリーズものだよね?どうすんだろ次。
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ジョーダン・ポティートは、母親アンがアルツハイマーになった為に都会での編集の仕事を辞めて、帰郷して戻って来た。ミラボーの田舎に戻って来た彼の職業は、図書館の館長。彼の図書館で事件が起きた。教会で働いていた女性が図書館の中で死体として発見されたのだ。前日に彼女とトラブルを起こし凶器には、彼の指紋しかなく第一容疑者に・・。彼は、容疑を晴らすために調査を開始する。死体には、一通のメモが残っていた。メモには、彼の名前・彼の母親の名前・図書委員の委員や他の人の名前があり、その名前とともに聖書とかの引用箇所が・・。
メモに残る名前。その引用された言葉に秘められたものとは?一見平和に見えるのどかな田舎の町に秘められた事とは?ジョーダンは、真実に迫る・・・。
と、言う事でアメリカ人作家の作品です。ミステリー自体は、とってもよかったです。中盤から後半にかけては、なかなかでしたしかし、どうも登場人物が好きではありません。あの過剰な自己の賛美。他人に対しては、そこまで思わなくても・・と、思うほど登場人物の人柄の表し方が気に食わない。こういう所はアメリカぽい所なのかな?
ん〜アメリカの小説は、俺と合わないのかも・・・
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アメリカのテレビドラマにあるようなシリーズで、連続ものの面白さなのかもしれない。本編はこのシリーズの1作目。中途なんだけど、もうシリーズは終わっちゃったのかなあ。
片田舎での大事件に、家庭内問題、そして美女とくれば、興味がつきることはない。(笑)ライト感覚で物語を楽しめる1冊。
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よくできたミステリだと思う。スタートも快調だし、次々と見えてくる新事実もわくわくする。最後はそれなりにサプライズがあるし、なによりも感動的。文体はちょっとシニカルで、ユーモラス。本当に、この作者、よーく勉強してきていると思うし、うまく書いてる。気持ちよく読むことができた。
だけど、傑作!ってうなれないのは、何となく全体的にそつがなさ過ぎるような感じがするのがひとつ。いろんな要素が盛り込まれていて気持ちが良いんだけど、全部が上手にきちんと書いてあるんだけど、どーんと胸に迫ってこないのである。
それは、もしかしたらディテールへのこだわりが感じられないからかもしれない。主人公は多分すごくいい奴なんだと思うし、アルツハイマーのお母さんをはじめ、感情移入しながら読める要素はたくさんあるはず。それなのに、何処か存在感が希薄なのだ。街も、登場人物すべてがそんな感じ。だから、本来、大感動して涙がバーバー出てきそうなラストにつながる設定が、「ああ、上手だな」で終わってしまう。すごくもったいない。
なんて言えるのは読み終わってしばらくしてから。読んでる間は、ページをめくる手ももどかしいくらい、読みふけることができた。おもしろい。
あ、今思ったんだけど、ハリーポッターシリーズにちょっと似てるかもしれない。
2004/12/21
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すごくしっかりしたプロットだと思った。
始めのうちは自分の容疑を晴らすために動いていた主人公が、町人の秘密、ひいては自身の人生を揺るがす事実に迫っていく。町人の名と聖書の引用句を記したメモが事件のカギとなり、犯人捜しとメモの読解が同時進行する…。
変に奇をてらう展開じゃなく、シンプルなのに先が読めなくて面白い。
謎が一つ一つ解けていく心地よさを味わえる作品だった。
主人公が図書館の館長ってのが良い。個人的に警察や探偵よりも身近に感じる。
彼の減らず口とユーモアのおかげで、殺人事件特有の“重さ”がいい具合に緩和されていた。
人間関係も、複雑ではあるけれどドロドロはしていない。
平和な田舎町に起こった一波瀾、という感じ。
血生ぐさいミステリーが苦手な私には丁度良かった。
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図書館で偶然見かけ、やはりタイトルが気になって借りてきました。主人公ジョーディがハンサムでユーモアのセンスのある若手館長で、タイトル通り事件は図書館で起こります。出てくる作家の名前にニンマリしたり、聖書の勉強になるかも!?(ジョーディの甥のマークはシュワちゃんの『ターミネーター』みてるし)テキサスの田舎町で起こる身近な人たちの中の事件という設定は、「バーナビー警部」にもつながる気がします。あ、テキサスといえばシャンナ・スウェンドソンの“Don't Hex with Texas”です。ちょっとこのシリーズを追っかけてみようと思います。
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都会から、アルツハイマーの母親の面倒を見るため田舎へUターン転職で図書館長になったナカナカのイケメンと思われるジョーディ・ポティートが探偵を務める第1作。どうやら次の作品を読み進む前に4作で打ち止められて入るらしいことを解説で知ってしまいました。
ナカナカ良い出来です。田舎ならではの複雑に絡み合う人間関係、プロットの膨らまし方、どれをとっても最近読んだ海外ミステリの中では上位。
いつも、amazonがお薦めと言ってくるアルゴリズムは変で、ちっとも興味の無いものしか薦めてこないのに、今回ばかりは良かったので驚き。
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図書館を中心に広がる人間模様を軸としたミステリ。中盤辺りまではそれほどおもしろくないなと思っていたのですが。。
後半から、怒涛のように主人公の推理、ミスリード、解決、新たなる謎が折り重なって、この人が犯人かと思ったらまだ謎が残っていて、さらに解決してもまだ残る。。。というのが続いて主人公が嫌というほど苦労しきった後(苦笑)で、まさかのほっこりで最後終わります(笑)。
また、謎解きだけでなく、主人公のとある秘密なんかも明らかになったり、主人公の体力的、精神的苦痛は半端ない(笑)ですが、だからこそこの終わり方はとても希望を持たせるものになっています。
ただ、事件現場を図書館にする必要があったかどうかは謎なような。。聖書は重要な要素として登場しますが、それ以外はあんまり本の関わりは少ないかな?
図書館関連のミステリとはちょっと言いがたいような気がしましたが、ミステリでは久しぶりに楽しめました。
大どんでん返しには期待大です。
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作品に対して肌が合わないというのは変な言い方かもしれないが、私には全然、肌の合わない作品だった。
ミステリは、主人公や登場人物に魅力を感じることが多いが、この作品では、主人公からして好きになれなかった。物事を斜めに見ている感じが嫌だった。一人称で語られる登場人物の描写も、少しくらい好意的であればいいのにと思う。人間、良いとこも悪いことも持っているのに、この作品の登場人物は嫌な人間ばかり。容姿の美醜の描き方もどうかと思う。
ラストは印象深かった。でも、最後まで感情移入が出来ないままだった。
私の好みは登場人物が魅力的であることなんだなと、再認識した。
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推理小説‼
おもしろかったです(^-^)v
犯人探しというよりは なぜ殺されたのかを解いていく感じが おもしろかったんです
小さな町だけに 人間関係が密でどの人にも思い当たることになったりするところがおもしろかったです
第二第三の被害者がでるとわ 思いませんでしたけどね(^^)