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kojiさんのレビュー一覧

投稿者:koji

488 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

紙の本悲しみのイレーヌ

2015/11/15 01:16

この邦題はいかがなものか?

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

Travail Soigne  Pierre Lemaitre

「その女アレックス」が大ヒットした作者のデビュー作です。

第4作目にあたる「その女アレックス」が売れ過ぎたので、

編集者か出版社が無理してこの邦題をつけた気がします。

残念ながらフランス語はわからないので、

原題の意味もわからないのですが、

アレックスを先に読んでいるとまだ許されるかもしれませんが、

この邦題はこの本を読む楽しみを幾ばくか損なっていると思います。

私自身はこの作品も方がアレックスよりも面白いと思いました。

登場人物も描き方も細やかで個性が際立っていますし、

物語のテンポというか流れが気持ちよいほどでした。

ミステリーのしての仕掛けもこちらの方が好みです。

おせっかいでしょうが、ルメートルを読みはじめるなら

本作からフランスでの出版順に読まれることをお勧めします。

色々不満ぽいこと書きましたが、

それでもこれも本作が素晴らしく面白い作品だったからこそ感じたものです。

ミステリー好きな方ならなおさらお勧めします、

いいですよ、これ!

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紙の本

紙の本あなたの人生の物語

2018/06/07 01:37

映画とは別ものだと思う

8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2017年に公開された映画「メッセージ」の原作を含む短編集。
映画を観て以来読みたいと思っていたのですが、ほぼ1年後にやっと読みました。
この小説は映画よりももっと情緒豊かで、感性や感情に対して作用してくる作品でした。

収録作は

バビロンの塔 Tower of Babylon

理解 Understand

ゼロで割る Division by Zero

あなたの人生の物語 Story of Your Life

七十二文字 Seventy-Two Letters

人類科学の進化 The Evolution of Human Science

地獄とは神の不在なり Hell Is the Absence of God

顔の美醜について ドキュメンタリー Liking What You See : A Documentary

の8編と作者による作品覚え書きです。

この8編がデビューから12年間で作者が書いた全てだということですので、寡作も寡作ですね。

あえて1番好きな作品を選ぶなら「理解」かなぁ。
なんとも言えない緊張感が心地良かったです。
題材としては映画ですがリュック・ベッソンの「ルーシー」2014年や
ニール・バーガーの「リミットレス」2011年などで扱われたもの思い出しましたが、
こちらの小説の発表が1991年ですので、先行しているのですね。

とにかく8編全て甲乙付け難く、時を置かずに何度でも読んでみたくなるものばかりでした。

作者自身は全作品ともSFとして書いたと仰られているようですが、読んだ者としてはあえてジャンル分けする必要さえない、素晴らしい一冊だと思いました。

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紙の本

紙の本文字渦

2021/02/16 15:31

おそらく死ぬまで楽しめる作品

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

第43回川端康成文学賞

第39回日本SF大賞受賞

ここ2〜3年でこれほど惹き込まれる小説を読んだことはありませんでした。

「文字」という主題を通して

時間軸は文字どころか人類誕生以前のカンブリア期から未来まで

世界は西洋から蓬莱・日本

思想はキリスト教はじめ仏教の正法・象法・末法まで

文学は源氏物語・土佐日記・伊勢物語を

まさにミクロからマクロの世界まで

かと思えばインベーターゲームからポケモンさえも

森羅万象 「文字」を介して表現できるものの範疇さえも超越したような物語。

12篇からなる連作短編集です。

順番に読んでも善、好きな1篇を繰り返し読んでも善、どう読んでも善です。

おそらく10回読めば10回、100回読めば100回読書の喜びと楽しさを味わえます。

とてもじゃないですが私の持つ語彙ではこの作品の一端すら表現できません。

読んでいて意味がわからなくても、

そんなんことは問題ですらありません。

読み始めれば必ずや読み続けていたくなりますし、

最後の引用・参考文献まで読んでもまだ読みたい気持ちが続きます。

おそらくは死ぬまで楽しめる作品がわずか710円で誰にでも手に入ります・笑

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紙の本

紙の本真実の10メートル手前

2018/05/06 17:10

読み終えるのがもったいなかった

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

やっぱり読み終えるのがもったいなかった。
もっとゆっくりと一編一編を味わい尽くすように読むべきだったなぁ。

「さよなら妖精」とこの作品の間に「王とサーカス」があるのだけれど、文庫化されるのが何故かこちらが先になったので待てなかった。

「さよなら妖精」で気高く孤高な少女であった太刀洗万智がこんな風な大人になったのかという感嘆すべき喜びを噛み締めながら読んでいました。

それにしても米澤穂信さんの視点や思考の多様性は、いつ読んでも激しく読み手に自省を求めてくると思うのは私だけかな?

今年の8月に「王とサーカス」も文庫化されるようなので、その時に改めて3作を時間経過順に読み直してみることにしよう。

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紙の本

紙の本宇喜多の捨て嫁

2018/05/02 14:24

見事な完成度

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

作者はこれが単行本デビューなんですね。
フリーライターもされていたようですが大学も理工系ですし、こうした作品を物にする素養をどのように鍛え蓄えてきたのかに興味があります。
それにしても素晴らしい才能だと思いました。
この作品以降も次々と新作を発表されているようで、それらを読むのが楽しみで仕方ありません。

6編の短編で構成された長編とでも言うべき凝った作りの作品でした。
歴史小説では案外珍しいスタイルではないでしょうか。

6編それぞれで主人公は変わり、物語の視点が変わることで「宇喜多直家」を様々な角度から見つめることになり、多方面からその人物像が描かれいます。
そのことで、全体を読み通した時に本作品全体の主人公である「宇喜多直家」がありありと浮かび上がるような感じでした。

親殺し、主殺しなど、ある意味徹底した悪名で乱世の梟雄と言われるような武将のありよう、生き方を、読んでいる者に受け入れざるを得ないと思わせる快作でした。

例えば、戦場で敵を殺すことは、味方からみれば正義で勇気ある行動した勇者でありますが、殺された側からは憎んでも憎み切れない許されざる者となる。
真面に戦えば何百もの死人が出るだろうところを、謀をもってだまし討ちとも言える形で殺すことで味方だけでなく敵の死者の数までもを抑えることをを単に卑怯や卑劣だと言うことができるのか?
悪とは何を持って判断するのか?
等エンターテイメントでありながら、とても考えさせられる内容になっています。

不孝・不忠を譏ることは簡単でしょうが、下克上など当たり前の戦国時代と言う、人の命がある意味軽んじられた世の中で生き抜く「宇喜多直家」の覚悟には同情や理解を超えて清々しいものすら感じられる読後でした。

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紙の本

紙の本書楼弔堂 破曉 文庫版

2017/01/27 22:10

この雰囲気

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

これは私の好きな方の京極さんです。
もともと京極さんの本は全て好きなのですが、この作品の持つ雰囲気や話の流れが俗に言われる百鬼夜行シリーズに非常に近い感じがして、堪らなく嬉しかったです。
まるで弔堂主人と高遠のやりとりが京極堂と関口のそれのようで。わざと残りページが減って行くのを惜しむようにゆっくり読んでました(笑)

こんなのを読むとどうしても「鵺の碑」を読みたくなるんですが、京極さん書く気あるんでしょうかね。

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紙の本

紙の本カラフル

2016/05/21 15:08

絶対泣いてただろうな

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

人間ってのは良くも悪くもたいしたもんだっ、て

という文節が出てきたころには完全に

この物語の世界に感情移入してました。

そして

人は自分でも気づかないところで、

だれかを救ったり苦しめたりしている。

この世はあまりにもカラフルだから、

ぼくはいつも迷っている。

どれがほんとの色だかわからなくて。

どれが自分の色だかわからなくて。

地下鉄の席に座ってここまで読んでくると

鼻の奥の方がつぅーんとしてきて危うく

泣きだしそうになってしまい必死に我慢してました。

自分の部屋でだったら絶対泣いていただろうな。

そして泣きながら幸せな気持ちになれたと思います。

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紙の本

紙の本怒り 下

2016/03/04 10:21

他人ごとにしてませんか?

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この装幀だけでも書店で平積みされているとインパクトがありますが

中身も相当考えさせられます。

物語の時間設定は現代です。

あくまでもミステリーとしてエンターテイメントとして

読んだ人を楽しませるものとして高い完成度ですが、

その中で投げかけられる私たち社会の問題の多さ深さ!

知的障害者とその家族に対する

母子あるいは父子家庭対する

性的マイノリティに対する

基地問題も含めた沖縄に対する

私たち一人一人の理解と寛容性と共有感への

痛切な問いかけ。

今を真剣に考え直すことを迫ってくる作品でした。

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紙の本

紙の本漁港の肉子ちゃん

2015/04/20 16:10

いい作家に出会えた

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

こうあらねばならない。

こう生きなければならない。

そんなこと意識していないようで、

自分でも知らないうちに囚われているのかもしれないと教えてくれた本でした。

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紙の本

紙の本虚実妖怪百物語 序

2016/11/22 12:10

一般受けするのかな?

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この作品は読み手を選ぶでしょうね。
出だしから「帝都物語」ですもん。
私みたいに京極夏彦氏を好きな方や荒俣宏氏・水木しげる氏の作品をはじめ妖怪好きな方は滅茶苦茶楽しいです。

パロディーでもあり、妖怪ものでもあり、世相ものでもありでとにかく盛りだくさんで、この後どう進んでいくのか予想もつかいないのですが楽しいです。

著名人がいっぱい実名で出てこられます。こんな作品を書いて出せるというだけでも、京極夏彦氏が出版業界に於いて大切な売れっ子作家であることの証明でしょうね。

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紙の本

紙の本村上海賊の娘 2

2016/07/25 20:53

加速度的に面白くなってきた

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

いよいよ面白くなってきました。石山本願寺攻めで登場する大阪泉州の侍たちの個性豊かで魅力的なこと。命を粗末にするというよりも、死ぬことに囚われないで、どう生きるのか、どう振る舞うかを重んじる姿に違和感や嫌悪感を覚える人もいるでしょうが、あらん限りの力で生きているのが伝わってきて震えます。

そして織田信長、この人の放つオーラは並ぶ者などいないのではないでしょうか?豊臣秀吉だろうと徳川家康だろうと、信長の前では脇役でしかないことを改めて感じてしまいます。この作品で信長は主役ではないので、ここまでで信長が登場するのはほんのわずかですが、存在感が違い過ぎて。

いつか和田竜さんが織田信長をメインにおいて書いた作品を読んでみたいものです。

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紙の本

紙の本村上海賊の娘 1

2016/07/23 01:05

四巻揃って一度に発売してくださいよ(笑)

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

いやー、噂に違わず面白い。一巻目なんて当時の世間の情勢と登場人物の紹介だけみたいなものなのに、それでもワクワクするほど期待が高まり、次々とページを捲らずにはおれませんでした。

しかし、和田竜さんの書く人物は魅力的で華があるですよね。小説の中の人物とは分かっていても魅かれ、憧れてしまうのは私だけではないでしょう。

明日というか今日はひたすら二巻を読みます。でも三・四巻目が店頭に並ぶのは来月なんですよね、待ちきれずに単行本に手を出してしまいそうな勢いです

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紙の本

紙の本怒り 上

2016/03/04 10:20

今を真剣に考え直すことが迫られる

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この装幀だけでも書店で平積みされているとインパクトがありますが

中身も相当考えさせられます。

物語の時間設定は現代です。

あくまでもミステリーとしてエンターテイメントとして

読んだ人を楽しませるものとして高い完成度ですが、

その中で投げかけられる私たち社会の問題の多さ深さ!

知的障害者とその家族に対する

母子あるいは父子家庭対する

性的マイノリティに対する

基地問題も含めた沖縄に対する

私たち一人一人の理解と寛容性と共有感への

痛切な問いかけ。

今を真剣に考え直すことを迫ってくる作品でした。

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紙の本

紙の本残り全部バケーション

2016/01/09 21:29

あらすじも帯の一文字も読まずに本編から読みましょう

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

伊坂氏、相変わらずハズレなしで面白いです。

もし読まれる方は本の裏面のあらすじどころか

帯の文字も一切読まずに本編を読み始めることをお勧めします。

こんなに素敵な作家と同じ時代に生きていて

次々と生み出される作品を読めることの幸運に感謝です(笑)

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紙の本

紙の本パイロットフィッシュ

2014/11/20 21:46

心地よい余韻の残る一作でした。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この作家の書くような女の人のそれとは違う

男性の繊細さのような弱さのような曖昧なものを、

毎日一生懸命に生きている女の人は読んでどう思うのだろうか?

本作は大崎善生氏の初めての小説だけれど、

こんな話を何話も一人の作家は書き続けられるものなのだろうか?

感性と簡単に一言で言いあらわせられない何かを

削り取るかのように、磨り潰すかのようにして

言葉を紡いで書いた小説だと思う。

この本の後も何冊も書かれていて人気もあるようだけれど、

それを読むのが怖いようでも楽しみなようでもあります。

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