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紙の本
越境する民 近代大阪の朝鮮人史 (岩波現代文庫 学術)
著者 杉原 達 (著)
暮しの中で朝鮮人と出会った日本人の外国人認識はどのように形成されてきたのか。大阪における朝鮮人の歴史を辿りながら、より普遍的、より世界的な問いへの接近を試みた「地域からの...
越境する民 近代大阪の朝鮮人史 (岩波現代文庫 学術)
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商品説明
暮しの中で朝鮮人と出会った日本人の外国人認識はどのように形成されてきたのか。大阪における朝鮮人の歴史を辿りながら、より普遍的、より世界的な問いへの接近を試みた「地域からの世界史」。〔新幹社 1998年刊に補章を収録〕【「TRC MARC」の商品解説】
近代大阪の発展は朝鮮からの労働者ぬきには考えられない。暮しの中で朝鮮人と出会った日本人の外国人認識はどのように形成されてきたのだろうか――大阪における朝鮮人の歴史を辿りながら、より普遍的、より世界的な問いへの接近を試みた「地域からの世界史」。その後の研究に大きな影響を与えた著作の待望の文庫化。【商品解説】
目次
- 序 章 大阪・今里からの世界史
- 第一節 上方落語「代書」をよむ
- 第二節 今里の現在
- 第三節 くらしの中のオリエンタリズム
- 補 節 「代書」補注
- 第Ⅰ章 春玉たちの大阪――在阪朝鮮人史の特徴
- 第一節 春玉たちの大阪
- 第二節 在阪朝鮮人史の諸特徴(一)――人口構成・出身地・職業構成
- 第三節 在阪朝鮮人史の諸特徴(二)――居住地域
著者紹介
杉原 達
- 略歴
- 杉原 達(すぎはら とおる)
1953年生まれ.京都大学経済学部卒,大阪市立大学大学院修士課程・関西大学大学院博士課程修了.大阪大学名誉教授.文化交流史,ドイツ近現代史,日本・アジア関係史.『オリエントへの道――ドイツ帝国主義の社会史』(藤原書店,1990年),『中国人強制連行』(岩波新書,2002年)など.
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複雑な済州島民の立場
2023/07/03 14:40
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
済州道は中世までは耽羅国という李氏朝鮮とは異なる独自の文化を持つ国家だった、そして流刑地でもあったという過去から朝鮮内では差別を受けていたという、どうせ朝鮮本土でも差別されるのだから、同じ差別をされても給料のいい日本で働いた方がまし、と考える済州島民もいたらしい
紙の本
身近なところ、地域から世界史を見る重要性を提起する
2023/04/25 10:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は1998年に刊行され、2009年に出されたものを補章として構成された文庫本である。最初は、内容的に古くなっているのではないかと思ったが、現在でも通用する書である。日本が朝鮮半島を清や帝政ロシアと奪い合い、1910年に植民地とする歴史が厳然としてあるが、私たちが学ぶことは少ない、というより避けているのが現実である。教科書的に学ぶことすら少ない。本書は済州島と大阪の深いつながりに焦点を当てて、その関係を生き生きと描き出している。日本が植民地にする過程で、またその後は朝鮮半島に多くの日本人が一旗揚げるべく進出し、事業を起こし、多くの利益を得た。また、失敗した人間も多かったであろう。しかし、日本が戦争にのめり込む過程で、朝鮮半島から日本に入っている人が増える。その姿を上方落語「代書」で紹介する。漠然と、朝鮮半島から日本に多くの人が来ると思っていたが、済州島から大阪に入ってくる人の多さ、大阪が大大阪といわれたときの人口の1割を占めた朝鮮の人々。東洋のマンチェスターといわれる工業都市を支えた人を活写する。目次を見ると、
序章 大阪・今里からの世界史
第1章 春玉たちの大阪 - 在阪朝鮮人史の特徴
第2章 済州島から猪飼野へ - 在阪朝鮮人の渡航過程
第3章 「君が代丸」考 - 大阪済州島航路の開設と展開
第4章 ゴム工場の街・猪飼野 - 在阪朝鮮人の定着過程
第5章 「同化」のまなざし - 朝鮮人をめぐる近代都市大阪の言説空間
終 章 大阪・今里からの世界史再編 - むすびにかえて
補 章 あらためて大阪の場から考える
- 在日朝鮮人の歴史的形成・展開と 日本の社会意識
あとがき
岩波現代文庫版あとがき となる。
大阪市生野区は在日の人たちが数多く住み、区民の4分の1は外国籍を有している。本書では、まだ東成区であった時代から展開させる。ほんの一地域の固有な話しのように見え、日本史、世界史の一端を担うことを感じさせる。差別とは、同化とはを考えさせる。一読してほしい本である。