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ふみちゃんさんのレビュー一覧

投稿者:ふみちゃん

735 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

朝鮮紀行 英国婦人の見た李朝末期

それにしても19世紀にこれだけ行動力をもった旅人がいたなんて何という驚きだろう

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

作者は「朝鮮にいた時、わたしは朝鮮人というのはくずのような民族でその状態は望みなしと考えていた。(中略)真摯な行政と収入の保護さえあれば、人々は徐々にまっとうな人間となりうるのではないかという望みを私にいだかせる」と、沿岸州の朝鮮人の暮らしぶりををみて考えが変わったことを辛辣ではありながも語っている。当時の朝鮮の両班や貴族の横柄な態度は平民のやる気を根こそぎ剃ってしまっていたのだろう。働けば働くほど金になる社会がそこにはなかったのだから。それにしても19世紀にこれだけ行動力をもった旅人がいたなんて何という驚きだろう。

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紙の本

草迷宮

紙の本草迷宮

2019/01/24 22:15

やっぱり泉鏡花はとんでもない人だ

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

私には少し難しい明治時代の言葉が残っている(文語体の匂いがする)文章だったの読むのに苦労した。しかし、泉鏡花の幻想的な話というのはやはり面白い。筋は母の手毬唄がどのようなものだったか知りたいという若者が泊まっていた荒屋敷に奇怪な事件が多発するというものだが、なかでも作者らしいのが茄がけらけらと笑い出すという場面だ。もちろん、美しい女の幽霊もとうじょうするのだが、この茄や西瓜の化け物が登場したり、嘉吉という狂人が面白くうろちょろするところが愉快で、これが明治に書かれた作品かと思うと、やはりこの作者はただものではない、もっと評価されるべきと思ってしまう

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紙の本

恩讐の彼方に・忠直卿行状記 他八編 改版

さすがの短編集

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

文芸春秋社の創設者という実業家としての肩書ばかりが私の頭の中にあったのだが、この短編集に収録されている10篇を読んでわかるのは、作家としてもとんでもなく才能がある人だということが認識できる(とても大作家には失礼な表現だが)。表題の「忠直卿行状記」「恩讐の彼方に」や「藤十郎の恋」と言った代表作と言われている作品はもちろんなのだが、死にたくないのに首をくくらなければならなくなった「頸縊り上人」や腕や足を切られても「命だけはご勘弁を」と恥ずかしげもなく叫び続けるなさけない武士を描いた「三浦右衛門の最後」などの恥ずかしながら今まで知らなかった作品も面白く読ませていただいた

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紙の本

キャッチャー・イン・ザ・ライ ペーパーバック・エディション

あのころは、私も痛いヤツだった

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

もちろん、「ライ麦畑でつかまえて」で超がつくほど有名な作品なのだが、村上春樹翻訳版は原題をつかっている。この本については、昔、主人公・ホールデンと歳があまりかわらないころに野崎孝一氏の訳で読んでいる。あのころは「中二病」なんて言葉はまだ使われてなかったと思うが、まさに彼は「中二病」発症中という状態で、その痛々しい様子は当時粋がっていた私と重なり合うのだが、ホールデンと歳がかわらなかった私は彼が痛々しいことに気が付いていなかった。今、村上訳で読み返してみて、あのころの私がかなり痛々しかったということが認識できた次第だ。「ライ麦畑で出会ったら」という詩を主人公が「捕まえたら」と間違って覚えていたことを妹に指摘されるというエピソードから題名がついていることを久しぶりに思い出した

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紙の本

山月記・李陵 他九篇

紙の本山月記・李陵 他九篇

2020/01/28 11:22

李陵・山月記以外にも沁みる作品が沢山あります

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この文庫には、中国古典の歴史世界を題材にした作品「山月記」「李陵」「弟子」「名人伝」や、南洋庁に勤務していたころの思い出を基にした作品「環礁」、奇譚・寓意物(わが西遊記)、私小説的なもの「斗南先生」などが収録されている。「山月記」「李陵」等の作品は、よく”漢文調に基づいた硬質な文章の中に美しく響く叙情詩的な一節が印象的”と評されていて有名であり、私も好きな作品なのだが、南洋の島での思い出を綴った「環礁」や伯父のことを語った私小説「斗南先生」のような作品があることをこの文庫を読むまで知らなかったのだが、これらの作品も心地の良い余韻がありとても好きになった

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紙の本

私の名前はルーシー・バートン

紙の本私の名前はルーシー・バートン

2019/12/11 22:27

この作者の作品は、こころに染みます

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この作者の作品を読むのは「オリーブ・キタリッジの生活」についで2作目。前の作品で感じた、何の変哲もなく感じられた生活の中にも確実に歪みはあり、その歪みは人々を苦しめているという感想は田舎町が舞台だった前作と同じように今回のニューヨークを舞台にした作品でも同じだった。いつごろまでは私は私小説的な作品というのは日本にしかない特殊な文学と思っていた、でもこのエリザベス・ストラウトや「シカゴ育ち」のスチュアート・ダイベック、「イラクサ」のアリス・マンローを読んでいるうちにクジラや拳銃は登場しないが読み応えのある小説はいくらでもあるということに気づかされる。当然のことなのだけど

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紙の本

世界文学全集 1−09 アブサロム、アブサロム!

この人の作品は読むというより、作品と戦うという感じがする

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

フォークナーの作品は「響きと怒り」「八月の光」の2作品は読んだことがあり、この作品が3作品目。発表年は「響きと怒り1929年」「八月の光1932年」「アブサロム1936年」となっている。彼の作品はある一家の繁栄と没落、黒人という血がテーマになっていることが多いが、この作品もサトペンという男の築いた屋敷が最後には彼らの子孫でもある黒人たちに放火されるという悲しい結末に向けて物語は重厚に進んでいく。語り手のクウェンティンという名前はどこかで聞いたことのある名前だと思っていたら、「響きと怒り」の主人公の一人であることを思い出した。この人の人生も辛いものだったんだよなあというのは、また別のお話。

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紙の本

下流の宴

紙の本下流の宴

2019/10/01 21:26

最後は下流と中流の逆転

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

中流意識の強い、専業主婦の由美子が長男の連れてきた「結婚しようと思っている」女性が高卒でフリーターなのに逆上する。といっても、その長男からして高校中退(つまり中卒)なのだが。元は毎日新聞に連載されていた小説なので非常に読みやすい。この由美子のように「あなた達と私たちでは住む世界が違う」と面と向かって言ってのけられる人は少ないだろうが、息子の連れてきた彼女の学歴、職業、家柄、容姿に難癖つける気満々のおかあさんというのは多いだろうと安易に予想できる。身近にもそういった人がいるような気がする・・・・。最後は下流と中流の逆転もあったりして楽しい

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紙の本

それでも、日本人は「戦争」を選んだ

戦前の日本のことがよくわかる

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

作者が中高校生の前で講義した内容をまとめたものだが、かしこの学校の歴史研究部の生徒が相手とあって内容はしっかりしたものになっている。胡適の日本切腹中国介錯論(これは面白い論で、胡適という人は相当に頭がいい)、戦争に負けるということは戦勝国に自国の憲法を書き換えられてしまうということ、日露戦争では中国人が結構加担してくれたこと、松岡だって「堂々と退場す」だけの人ではなかったということ、日本の統治が悪いから三・一独立運動がおこったと言っているまっとうな軍人もいたということ、満洲侵攻にはまっとうな理屈がないと思っていた人も結構いたこと、逃げた関東軍ももちろん悪いが満洲に彼らを送り出した自治体はもっと酷いということ、などとってためになることがつまっている

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紙の本

蜜蜂と遠雷 下

紙の本蜜蜂と遠雷 下

2019/09/09 22:31

巻末に注意

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

下巻の巻末にコンクールの審査結果が載せられてあるので、結果を知りたくない方は注意してください。私は、この3人なら誰が勝ってもいいやと途中から思えたので気になりませんでしたが

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紙の本

死神の精度

紙の本死神の精度

2019/07/31 21:55

淡々とした仕事ぶりがいい

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

CDショップに入り浸って試聴を繰り返す苗字が町や市の名前の人は死神の可能性が高いらしい。そんな死神の一人である「千葉」さんの仕事ぶりを綴った6篇。最後まで読んでいてなるほどなと思ったのが、この6篇は時間経過の順番にならべられているのだけれど、その時間が想像を遥かに経過していたこと。1作目の女性がどうなったのか気になっていたのだけれど、最後の作品でその答えがわかる、またその最後の作品の女性は実は他の作品に登場した女性だったとかいろんな仕掛けが盛り込まれていて楽しい。「こいつはいいやつだから、やめておこう」と考える死神ではなく、淡々と仕事をこなし「可」と判断する死神なのがいい

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紙の本

牛肉と馬鈴薯・酒中日記 改版

紙の本牛肉と馬鈴薯・酒中日記 改版

2019/06/09 22:45

いい短篇が揃っています

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表題の2作の他、16作が収められいる。私が面白いと思ったのは、時代の波に取り残された士族の悲哀を描いた「富岡先生」、悲しい運命を断ち切って島で暮らす男を描いた「酒中日記」、北海道開拓を夢見て空知を旅する「空知川の岸辺」、とんでもない話を聞かされることになる「運命論者」、隣に住む植木職人夫婦に待ち受けていた運命を描いた「竹の木戸」だ。明治の作品とは思えないわかりやすい文体が魅力、凝った文学的表現がないのだ。有島武郎氏の「或る女」のモデルと言われている佐々城信子の元旦那という汚名?も持つ彼であるが、こういう小説を書ける人だから或る女もひかれたのであろう。日ごろは注解をあまりみない私だが(その方がその時代に入っていける気がするから)、この新潮文庫の注解は楽しいので読んでしまった

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紙の本

ボヴァリー夫人

紙の本ボヴァリー夫人

2019/05/26 23:55

エンマは最低の女

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

いままで読んできた小説の中で、主人公(男)の最悪は西村賢太氏の「小銭を数える」の主人公「私」だろう、何かと理由をつけては同性相手に対してドメスティックバイオレンスを繰り返すとという卑劣な男であったが、主人公(女)の最悪はこのボヴァリー夫人だろう。「危険な関係」のメルトイユ侯爵夫人もなかなかのものだが、最後で酷い目に遭うので読んでいる方としてはスカッとする。私はこの主人公は最後は自殺はするにしても、優柔不断のきらいはあるもののいい夫といえるシャルルを「つまらない男」と粗末に扱い中身がないとしか思えない男たちと関係をもってしまうこの女がどうしても許せない。放蕩したあげくに自殺して、こどもにも幸せの生活を残せなかったこの女が、やはり最悪だろう

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紙の本

五重塔 改版

紙の本五重塔 改版

2019/05/23 23:26

苦労して読む価値あり

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

書き出しからして「木理美しき槻胴、縁にはわざと赤樫を用ひたる岩畳作りの長火鉢に対ひて話し敵もなく唯一人」とくるから、最後まで読むには覚悟がいる。が、苦労して読んでいくと「のっそり」とあだなで呼ばれる技量はあるけど気の回らない大工十兵衛と、人望の厚い崇高な源太親方の世界がどんどんと広がってゆく。十兵衛のあまりにもの「のっそり」ぶりに腹をたて、人間ができている源太親方にまいってしまう。幸田露伴は、この作品をかくにあたって源太親方の親方としての気高さをまず第一に描き上げたかったのかという気がする。主人公の十兵衛よりも親方の印象が強く残った

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紙の本

シンセミア 上

紙の本シンセミア 上

2019/05/21 23:14

こういうの好きなんです

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

シンセミアというのは、強力な効き目のあるマリファナのことらしい。この作品の中でも登場人物の何人かは薬にはまっている。私は小説を読むとき(とくに長い作品を読むとき)この人になら自分を投影できるとか、この人の考えは自分に近いなとか思いながら応援できる人物を決めるということが多いのだが、この作品には親近感が持てる登場人物が皆無どころか、ロリコンの警察官だとか、盗撮を目的に集まる青年団とか気持ちの悪い人しかでてこない。そういうこともあって、最初は読むのに苦労したのだが「こいつらみんな不幸になればいいのにな」と思うことによって不思議なことにすらすらと読めるようになった、一族の終焉というテーマからしてマルケスやフォークナーを読んでいた時の感覚がよみがえったが、登場人物が多くてもそれが日本人なので読みやすくもあった

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