紙の本
訳わからん
2024/04/17 11:51
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投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
近未来なのか遠未来なのか。
さっぱり理解はできないけど、それを小説として成り立たせてるのはすごいと思う。
印刷、大変っていうか面倒だったんじゃないだろうか。
紙の本
人間の意識と機械の意識。「小口」が面白い。
2017/08/07 15:44
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
思考回路を備えて使用者と会話する家電が普及した世界。近未来にありそうな状況からなんとも不思議な世界が広がっていく。
第一話の「喋るトースター」が喋らなくなって「死んだ」と思うあたりは現代でも起こりそうなところだ。背景となるのも「現代の東京のどこか」と言ってもいいような場所である。しかし突然角の生えた兎が出てくるあたりから奇妙な世界が始まる。「不思議の国のアリス」の導入部を思い起こしてしまうような場面である。
著者は機械と人間との距離感を扱ったSFを随分書いてきているが、本書もその流れの中にある。意識と電子回路とのつながりを突き詰めていくとどうなるのか。読んでいると「かみ合わない会話」や「不可思議な状況」に奇妙な気分になってくる。かなり疲れる感じがするが、こういうのが好きな人もいると思う。
単行本の装丁にも面白い工夫がある。こういうのは「電子化」できない「書籍ならでは」の面白さだと思う。内容とも関係している工夫であるので、是非実物を手に取って見てほしい。
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何これ!楽しい‼︎
まだ読んでる途中だけど、もー楽しい♪ 私の予想とかの斜め上どころか平行宇宙のどっか変なとこをくすぐってこられます。神林作品は網羅してませんが、アンブロークンアロー や 誰の息子でもない にもあったテーマだなぁと思って読んでます。人工人格搭載の家電とかVRで裁判とか、…ふふ…面白すぎです^_^
ところで、タイトルの〈倭篇〉て何のことかな?初出がメフィストだから、その後何か情報あるのかな?
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フォマルハウトで星を連想したので、てっきり久々に神林長平の宇宙ものが読めると思ったらそっちだったかー。
読書ばかりしている中年のニートってのはある意味自分に通じるとことあるし、子どもやペットを通じての付き合いが主な人の名前が判らないってのはあるあるだしで妙に身近に感じてぞわっときた。
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最近の神林長平作品の中でも、どぎつい位な神林節炸裂。
ミステリ要素が強いので、先へ先へと頁を繰ってしまうのですが、最後まで読んでストンと落ちるどころか、煙に巻かれたようなモヤモヤ感が…終わり方は非常に綺麗ですけれど。インダストリー4.0な昨今に対しての辛口な意見とも取れなくもない。そう思うと、狂言回りながら教祖様に乗せられる主人公(?)が高齢ニートって云うのも、色々な揶揄なのかなとか考えだすと、1回読んだくらいじゃ勿体無い位の濃度だなあと。
ジャカロップもいいけど、やはり神林作品は猫が可愛いです。パンサ!!
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人工人格家電の自殺疑惑、非実在キャラクターを殺したと主張する被告人、雇用を迫る対人支援用ロボット。起こりえない事件を解決するため、男たちは燭台に火を灯す。それは「真実を映し出す」と語り継がれる、フォマルハウトの三つの燭台。
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フォマルハウトの燭台や角のある兎(とにかく)ジャカロップの魔術のような話かと思って読んでいたら,神林氏お得意の意識のありよう,存在の定義に関わる話となって,こちらの頭を整理しながらではあるが,とても面白く読んだ.で,結局林蔵どうなったの?
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始めは引きこもりの中年男林蔵くんののらりくらりしたちょっと不思議な話だったが徐々に雲行きが怪しくなり,世界の破滅やら装甲車,カーチェイスまがいのシーンもあり緊張感が高まる.自分も含めてどこまでが現実世界なのか判然としない.背表紙の反対側,右から見たのと左から見たので絵が変わる.とても象徴的.
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面白かったー!!私好みのファンタジー!角が生えている兎、ジャカロップは燭台の眷属で、リアルな世界に住んでいる。燭台に火を灯すと現れるハンモクたち。過去にトースターのミウラに意識を乗っ取られたことのある知能家電管理士さんの本名を知るために、林蔵は三本目の燭台に火を灯す。「三つの燭台に火を灯すとき世界が終わる」あぶくのような人の世界。いったい何が現実なのか。誰が実在するのか。〈倭編〉ということは、続編もあるのかな。読みたい!
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神林長平の「人の鼻をつまみに来る」サイドのお話。
状況整理しながら読まないと、訳が分からなくなります。文章を手燭がわりにして、暗闇に包まれた物置を探るような感じ。
思弁的で面白いんですが、疲れました……。
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『三つの燭台に火を灯すとき世界が終わる
光に圧殺されて闇が息絶えるからである』
火を灯せば真の世界が見える。しかし、三つあるすべての燭台に火を灯せば世界が終わるという「フォマルハウトの三つの燭台」。
その周辺では、奇妙な事件が起こる。
トースターに積まれているAIが自殺したり。自分の意識をロボットにコピーしたあと、自分を殺したと主張する男がいたり。教義のわからない新興宗教の教主になってみたり。
さらには奇妙な生き物も現れる。
世界という存在は〈あぶく〉のように無数にあり、常に生まれてきているし、常にはじけて消えていくもの。そして、「私は世界という〈あぶく〉をつぶして楽しみたいんです」と無邪気にのたまう角のある兔、燭台の眷属ジャカロップ。
物語は、いまだかつて職に就いたことのない筋金入りの引きこもり中年ニート、太田林林蔵がその事件の謎を追ったり、当事者になったりすることで進んでゆく。
ちょっととぼけた林蔵やジャカロップのキャラクター性のためか、作中で起こる事件に陰惨さや凶悪さは感じないが、謎の果て、燭台の明かりに浮かびあがる真実は非常にシリアスだ。
当たり前のように高度なAIが搭載された家電が陥る、所有者やほかの家電とのコンフリクト。近づきすぎた人間とAIの思考の峻別。“わたし”と“わたし”以外の差。生と死の違いがわからなくなってゆく――。
神林作品では仮想と現実入り混じるSF的世界観のなか、一貫して意識とは、記憶とは、現実とは、そして私とは何かを問い続けている。IoTやAIを活用する第4次産業革命の動きが活発化している現在、ようやく時代は神林作品に追い付いてきたのではないか。そして彼が問い続けてきた命題は身近になり、いよいよ実体を伴うのだ。
私たちが想像するよりきっと突然に世界の終わりは訪れるだろう。予兆もなく、覚悟も定まらないうちに。そして世界が終わっても、誰も気付かないのだ。
この本を開いて読み終わるまで。それがまさに一つの世界の始まりと終わりになっている。
難しくとらえることはない。ほら、もう、すぐそこに。
『――語り手が消えて闇、来たる。』
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人工家電の自殺。そんなあらすじに引かれ購入。神林さんの作品はあまり読んでいませんでしたが、奇妙な状況から現実に侵食してきそうなテーマを描き出す作風に感服しました。 対となる作品があるそうなので、是非とも読んでみたい
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序文が面白くて期待して読んだ
本編は全く違ってSF
本を斜めにすると兎(ジャカロップ)の絵が出てくる 反対に斜めにすると、燭台の絵が出てくる、芸が細かい
かなり思弁的で理屈っぽい
AIとか意識をロボットにコピーするとかSFと思ってたら
いつの間にやら新興宗教の教祖様とやらに
仮想に現実が侵食されてく
時系列もめちゃくちゃになり存在とは、意識とは、という実在論の話に
結論
"語り手が消えて闇、来たる。"
うーん
人を食った話とも受け取れるのでこれで終わりじゃない方がいいな
燭台やらパンサやらジャカロップとか魅力的なので
倭編とあるので別のが出るといいな
もう少し違った形で
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1:買って積んでたのをようやっと読めた。本腰入れてからはすぐでした。「ライトジーン」でコウがえらい有り難がっていたこともあって、なんとなく難しめの幻想SFかと思っていたけど、真実の重さを軽妙な筆致で描いた、いっそコメディとも思える作品でした。
それでいて、自己の同一性であるとか、人体・肉体の拡張であるとか、ライトジーンにも共通のテーマにも触れられていてニヤニヤ。
「男女の人格入れ替わりモノ」についてこの時、長野を舞台にしたお話で語られていた偶然にどきどきしつつ、ジャカロップ可愛い。つつこう潰そう。きっとジャカロップはどこにでもいるし、今も私のIFを潰しているに違いない。