紙の本
科学的見地から。
2023/04/08 09:00
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投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は巷間にあるハウツー物ではなく、心理学の分野から様々な実験を通じて検証される内容が述べられている一書です。ハウツー本を期待すると肩透かしになります。
だからと言って参考にならなかったかと言えば、逆でした。種々学べたと思います。実験ネタがかなり興味深かったです。
怒りを鎮めるには、謝罪ではなく(勿論、謝罪に効果がない訳ではない)、原状回復だという事。この一手が最も有効だというのは要メモでした。
更には、『赦し』。人間に課された尊い意思であり、なかなか実行出来ない行動です。おそらくAIやロボットには真似出来ない事柄でしょう。
電子書籍
怒りを鎮めるマニュアル本ではないが。
2018/09/06 23:56
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投稿者:mistta - この投稿者のレビュー一覧を見る
怒ることの有害さ、人は何故怒るのか、
どうすれば怒りを鎮められるかに、真正面から
立ち向かっている本。
寝転がると脳は怒りを感じなくなるというのは
当たっているかもしれないw
誰かのために祈ると怒りが収まるともいう。
是非取り入れてみよう。
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人間の怒りのメカニズムを分析し、謝罪の仕方や怒りの抑え方を科学的に考察した。比較認知科学が専門の著者は、謝罪の効用について「自分が攻撃されないためにするもの」と指摘。自責の念を表す、責任を自覚するなど、謝罪に必要な8要素を挙げる。感情論を避け、データや実証に基づく記述に徹した点が好ましい。(講談社現代新書・760円)
マシュマロテスト
セルフコントロールすつ訓練をして怒りを制御
謝ることを欲していない。現状回復を求めている
気持ちに寄り添う謝罪
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怒り、謝罪、罰、赦しについて科学的に分析。個人的な問題というより、社会のあり方について考えさせられる。
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「怒り」という感情について、おもに認知と実験心理学の最新の情報を元に書かれた新書。
まとまっていて読みやすいうえに適度な浅さと深さのある、いわゆる新書らしい新書。
まずタイトルから感じたのは説教くさいイメージだったが、実際に読んでみると怒りについてとにかく淡々と描かれているのでそうした危惧は不要だった。
こうした描き方が好きか嫌いかは人それぞれなのだが、自分は好きな方。(ちなみに、この「人それぞれ」という相対主義という切り口で怒りという感情についての記述がないのはやや不満)
本書の切り口はあくまでサイエンスの立場であり、怒りを抑えられれない人の特徴などにも触れている。くわえて「怒りを引き起こす九つのきっかけ」といった状況についての説明にも不足がなく、たんなるアンガーマネジメントの本とは違う点が大きな特徴だと感じた。
さらには後半で「仕返しと罰」「赦し」という宗教的ともいえるテーマを扱い、新書らしい終わり方をする。
「怒り」を消すための訓練をある程度受けてきた自分でも「復讐するためには犠牲をいとわない」「復讐の神経基盤が存在する」という興味深い事実を踏まえた上で、もういちど自身のマネジマントを振り返るきっかけとなった。
本書を一読することは無駄ではなかったし、読後にもかかわらず再読する必要を感じている。
本書における怒りの感情への対応方法は、いわゆる認知行動療法と同じように直観的には感じる。本書と認知行動では異なる部分も多く、印象としてはロシアの特殊部隊スペツナズにおける「システマ」という思考方法に近いと感じた。
本書の内容は、いわゆる認知行動療法と似たように感じる。が、認知行動とは異なる部分も多い。印象としてはロシアの特殊部隊スペツナズなどにおける「システマ」という思考方法に近い。
システマの基本原則
* Keep breathing (呼吸し続ける)
* Stay relaxed (リラックスを保つ)
* Keep straight posture (姿勢を真っ直ぐ保つ)
読み終えて、次はシステマに関する本を読んでみたい気になった。
https://twitter.com/prigt23/status/1061954985229901824
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怒りと謝罪を科学の観点から書いていて納得出来る事が多かった。
怒り
怒りと恐怖は似ている
怒りは接近、恐怖は離れようとする心理
怒り=不快+攻撃性
接近=左前頭部の脳波の活動高い
第三者の目線は、怒りを抑制させる
関係修復
被害者は、謝罪より補償を求める
強く当たらない事、存在を認めて欲しい
謝罪
自分の大切な人やモノを考える事で、建設的な謝罪につながる
怒りの抑え方
紙に書き出す事や祈る事で怒りのエネルギーは収まる方向に進む
仕返しと罰
罰するのら復讐の神経基盤が満足感を得るから
それでも被害者は罰よりも補償を求める
第三者の立場になると罰を好む、これは正義を通そうとする。
仕返し欲求は、加害者に認識させたい思い。
自分の気持ちが晴れるわけではない。
赦し
心理学では罰でら、行動変化も長続きしない。
また副作用を生み出す事が知られている。
人の協力を促進するには懲罰より報酬の方が協力は集まる。
加害者側が真実を語り罪を認め責任を取るなら、被害者側は赦した方が、その先穏やかな気持ちで過ごせる。
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最近自分の中の怒りという感情と向き合うようにしている。怒りという感情は何も生み出さないと痛感したからだ。しかしこの感情を捨て去ることは不可能であることもまた事実だ。ではどう付き合っていこうか。そう考えていたので興味を持ってこの本を手に取った。怒りという感情は現代の心理学ではどのように捉えられているのかが
わかりやすく書いてある。題名にとらわれずに最後まで読んでいただきたい。きっと現代の学説を集めて導かれた結論にハッとするはずだ。
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<感想>
HOWを期待して手に取ったが、WHATを紹介する事例集のような印象を持った。想像していた内容とは違った。
<アンダーライン>
★怒りは相手に近づこうとする気持ちの現われ
・あるものに接近したいと感じると左前頭部脳波の活動が高まり、逆に回避したいと感じると右側の活動が高まります。
★怒りを感じたときには、幸福を感じたときと同じように左脳の前頭部が活性化します。このことから、怒りは自律神経系やホルモンだけでなく、中枢神経系(脳)にも、腹の立つ相手に接近しようとする気持ちが反映されることがわかります。
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怒りについて様々な実験の話を紹介する本。寝そべりながら侮辱されると怒りがあまりわかないのはちょっとおもしろいなとおもった
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アンガーマネジメントのレクチャーをするのに、エビデンスを知りたくで読んだ本。
さまざまな文献に基づいて考察が書かれていたのでとても面白かった。と同時によくあるアンガーマネジメント本のような内容とは一線を引いたエビデンスに基づいたより抽象度の高い内容だった。
個人レベルでどうしたらいいか?という話ではなく、喧嘩した後はできるだけコミュニケーションをとった方が不満が残りにくいなど一般化して情報が書かれていたので、知識労働をしている人たちにとっては分かりやすそうな内容だと思った。
これをもとにアンガーマネジメントのレクチャーを作ろう。
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謝られても怒りは残る。
謝罪は相手のためではなく、自分が攻撃されないためのもの。
安易な謝罪はだめ、相手の感じ方を理解すること。
ナルシズムは、高い自尊心に由来したものではない場合がある。
怒っている自分を傍観者として見る。=攻撃性が抑えられる。
継続的に運動することで、自制心が高まる。攻撃性が抑えられる。
誰かのために祈ると怒りが収まる。
見方を変える=たまたま無礼なやつが自分の前にいた。
裁判員は、一般的に激しい判決を下す。
現在の司法制度は被害者の補償のためではなく、社会の維持を考えて設計されている。
思い出し怒り=昔のことを思い出して腹を立てる。怒りは強くなる。
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【1行説明】
怒りのメカニズムを元に、自分や他人が怒りを覚えたときのヒントを紹介している。
【趣旨】
人類が誰でも持つ感情である「怒り」について、様々な実験や検証の結果を引用しつつ、そのメカニズムや対処法を紹介している本。
【引用文3つ】
①「悪い謝罪」には次の4つの要素の幾つかが含まれています -正当化・逆ギレ・弁解・矮小化
②インターネット上で謝罪圧力が強い理由(中略)おそらく、「バンドワゴン効果」が作用しているのだと考えられます。バンドワゴン効果は、経済学や社会学でも良く用いられる言葉ですが、ある選択が多数に受け入れられている、流行しているという情報が流れると、その選択への指示が強くなることを言います。
③怒りやすい状況とはどのようなものかをしっていれば、 腹が立ったときに、それがまっとうな反応なのか、怒りやすい状況だから腹を立てているのかを判断できます。自分がそのときに怒りやすい状況であると認識できれば、本当はそれほど腹を立てるほどのことでもなかったと気づくかも知れません。
【感想】
ただ単に「怒りとはこういうもので~」といった内容だけでなく、「罰を与えるのは社会での協力を維持するため」といった行動原理の話や、「ケンカした後はコミュニケーションをとるほうが仲直りしやすい」など、具体的なアクションの話があり、非常に興味深い内容だった。
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イライラしていたときに読んで、自分の力不足でなかなか怒りが鎮まりませんでした。
赦し、楽になりたいと思いました。