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水の絵本 (講談社の創作絵本)
どんな ものより すきとおってて どんな いろも してないのに どんな いろにでも なれるもの−。長田弘と荒井良二の二人が紡ぎだす、やわらかい文体と美しい色調が織りなす絵...
水の絵本 (講談社の創作絵本)
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商品説明
どんな ものより すきとおってて どんな いろも してないのに どんな いろにでも なれるもの−。長田弘と荒井良二の二人が紡ぎだす、やわらかい文体と美しい色調が織りなす絵本。【「TRC MARC」の商品解説】
「地球は水の星。人はみな水の星の子ども」と語っていた長田弘の『水の絵本』への思い。哲学的でもあり、やわらかなユーモアがちりばめられたことば。そのことばが表現するかけがえのない水の美しさ、かがやきを荒井良二が瑞々しく描いた新たなる名作。【商品解説】
著者紹介
長田 弘
- 略歴
- 〈長田弘〉1939〜2015年。福島市生まれ。詩人。「奇跡−ミラクル−」で毎日芸術賞受賞。
〈荒井良二〉1956年山形県生まれ。日本大学芸術学部卒業。「たいようオルガン」でJBBY賞受賞。
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いのちの豊穣を抱えながら
2021/04/25 08:17
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
茨木のり子さんに「水の星」という詩があります。(詩集『倚りかからず』収載)
その詩の一節に「いのちの豊穣を抱えながら/どこかさびしげな 水の星」とありますが、まさにその「いのちの豊穣」に呼応するように、この絵本で文章、それはまさに詩といってもいいですが、を綴った長田弘はこう書いています。
「ははのように いのちを つくり/ちのように からだを めぐり/たましいを ぬぐってくれる」と。
それは、水のことです。
茨木のり子さんが「水一滴もこぼさずに廻る」と驚いたこの星は、水にあふれた星なのです。
この絵本でまず驚くのは、荒井良二さんの絵だと思います。
表紙の一面の黄緑色。普通水を絵で描けと言われたら、水色を使うのに、荒井さんはそうではない。
黄緑色であっても、ああこれは水なのだと誰もが実感できる。
長田さんの文にこうあります。
「どんな いろお してないのに/どんな いろにでも なれるもの」。
そういえば、水は決して水色でもない。
透明であるけれども、いろんな色を持っている。
そこにも、豊穣を感じます。
宇宙に浮かぶ地球がこの絵本にも描かれています。
茨木のり子さんが見た「水の星」は、ちょうどこの荒井さんが描いた星のようであったにちがいない。
長田さんが思った水も、またそうであったにちがいない。
色んなことを考えてしまう、そんな絵本です。