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紙の本
日本文法 口語篇・文語篇 (講談社学術文庫)
著者 時枝誠記 (著)
人間の心の中で起きる言語の働きに注目し、「言語過程説」と呼ばれる理論を築き上げた稀代の国語学者・時枝誠記。彼の代表作である日本語を具体的に分析した「口語篇」と「文語篇」を...
日本文法 口語篇・文語篇 (講談社学術文庫)
日本文法 口語篇・文語篇
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商品説明
人間の心の中で起きる言語の働きに注目し、「言語過程説」と呼ばれる理論を築き上げた稀代の国語学者・時枝誠記。彼の代表作である日本語を具体的に分析した「口語篇」と「文語篇」を一冊に収録し文庫化。【「TRC MARC」の商品解説】
日本を代表する国語学者の代表作「口語篇」(1950年)と「文語篇」(1954年)を1冊に収録した初の文庫版。
ヨーロッパの言語学に依拠した明治以降の国語学に抗して独自の体系を築いた稀代の学者・時枝誠記(1900-67年)。人間の心の中で起きる言語の働きに注目し、言語を実体的な対象として捉えることを拒む時枝は、文の構成要素となってそれに対応する意味を生み出す「詞」と、それを心の中で生きさせる働きそのものである「辞」を区別する。そして、「辞」が「詞」を包含し、そのまとまりがより大きなまとまりに包含されていく「入れ子構造」を基本に据え、「言語過程説」と呼ばれる独自の理論を築き上げた。
言語過程説は『国語学原論』(1941年)として発表されたが、この一般理論は具体的な日本語を説明できなければ、単なる理論で終わってしまう。だから、時枝は口語と文語のそれぞれについて、文法の詳細な解説を形にする必要があった。それこそが、本書にほかならない。
「時枝文法」の全容を明らかにした本書は、日本語に潜む文法の実相を、広い読者に向けて、全力で説き明かそうとした渾身の作であり、日本語について考える上で避けて通ることのできない不滅の古典である。読みやすさに配慮して旧字体は新字体に変えつつも、かな遣いについては時枝自身が望んだ「旧かな遣い」を保持した本文庫版を、前田英樹氏による情熱あふれる「解説」とともに味読する喜び。
【本書の内容】
[口語篇]
はしがき
第一章 総 論
第二章 語 論
第三章 文 論
第四章 文章論
[文語篇]
はしがき
第一章 総 論
第二章 語 論
第三章 文 論
第四章 文章論
注意すべき動詞活用例
解 説(前田英樹)【商品解説】
目次
- [口語篇]
- はしがき
- 第一章 総 論
- 一 日本文法学の由来とその目的
- 二 文法学の対象
- 三 言語の本質と言語に於ける単位的なもの(一)
- 四 言語の本質と言語に於ける単位的なもの(二)
- 五 文法用語
- 六 用言の活用と五十音図及び現代かなづかい
- 第二章 語 論
著者紹介
時枝誠記
- 略歴
- 1900-67年。国語学者。東京帝国大学卒業。京城帝国大学教授を経て、東京帝国大学教授。ヨーロッパの言語学に依拠した明治以降の国語学に抗して独自の考察を深め、「時枝文法」と称される体系を築いた。本書(「口語篇」1950年、「文語篇」1954年)は、その集大成である。他の主要な著作に、『国語学史』(1940年)、『国語学原論』(1941年)、『国語学原論 続篇』(1955年)など。
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紙の本
ヨーロッパ言語学に対抗してきた我が国の国語学者・時枝氏による日本語の具体的に分析した興味深い一冊です!
2021/03/01 12:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、明治から昭和初期にかけて国語学者として活躍され、、『国語学史』、『国語学原論』、『国語学原論 続篇』などの著作を残された時枝誠記氏の作品です。同書は、ヨーロッパの言語学に依拠した国語学に抗して独自の体系を築いた筆者による、人間の心の中で起きる言語の働きに注目し、「言語過程説」と呼ばれる理論を築き上げ、その上で日本語を具体的に分析し、解説した名著です。「口語篇」(1950年出版)と「文語篇」(1954年出版)を一冊に収録した初の文庫版となっています。
電子書籍
文法の変遷
2020/09/03 09:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:uruuduki - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本語の文法に変化を感じている。最近の参考書を見ていて、以前より解り易くなったかも知れないと思う。
過去に現代国語のテストで、何故そうなるのかと疑問を感じながら、訊けないでいたことが何かと有ったのが、最近日本語の文法に関する本を購入している根拠のように思う。
そこでだが、この本は時枝先生の研究書で、文法の変遷の過程にあると思う。
読んでいて、何とも言えないあやふやした感覚を覚えるのは、そのせいだろうか?
突き合わせて、理解をするしかないのだろうか?