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商品説明
親鸞の思想こそが、当時の仏教・神道の諸派、思想家がこぞって追求した日本人固有の神信仰と渡来の仏の関係を考える神仏習合理論の究極の到達点だった。親鸞の思想を通して日本仏教の本質をあきらかにする。【「TRC MARC」の商品解説】
親鸞に導かれて、古代の日本に逢いに行く。
人間は死んでも霊魂となり、神として永遠に生きつづける。
この日本人の霊魂不滅の人間観の本質を理解させるために出現された方便の仏が、親鸞が最後に説いた阿弥陀であった―。
親鸞の思想を通して日本仏教の本質をあきらかにする書。
数多くこの列島に伝来した異国の宗教のなかで、なぜ仏教だけが日本に定着できたのか。そして仏教各派のなかで、なぜ浄土真宗がこれだけ巨大になりえたのか。親鸞の思想に、その疑問を解くもっとも有力な手がかりがある。
親鸞の思想こそが当時の仏教・神道の諸派、思想家がこぞって追求した日本人固有の神信仰と渡来の仏の関係を考える神仏習合理論の究極の到達点だった。
【 親鸞は、ついに、すべての人が、死んだら形のない霊魂となって現世と神仏の国を往来するという、日本古来の伝統的霊魂観の存在にたどりつき、この信仰を日本人に気付かせるための方便の仏が阿弥陀だ、とまで思索を深めていったのである。
そして、《救済》を説く親鸞とは対極の《悟り》の方法を解く道元までが、異なる方向に出発しながら、円環をえがいて最後は同じ地点、日本人の伝統的人間観に到達していたのである。】……「はじめに」より【商品解説】
目次
- はじめに
- Ⅰ 親鸞の悪人―問題の所在―
- 親鸞の悪人
- Ⅱ 日本の浄土信仰―先人に学ぶ―
- 浄土信仰の確立―源信の『往生要集』―
- 源信に学んで源信を超えた法然
- 法然を信じて法然を超えた親鸞
著者紹介
諏訪 春雄
- 略歴
- 〈諏訪春雄〉1934年新潟県生まれ。東京大学人文科学研究科博士課程修了。文学博士。学習院大学名誉教授。研究領域は近世文芸、浮世絵、比較民俗学、比較芸能史。著書に「日本人と遠近法」など。
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