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商品説明
家族や家業など人間ドラマが真骨頂だった向田邦子。家業が舞台の懐かしの向田ドラマから、「はーい・ただいま」「時間ですよ2」「寺内貫太郎一家2」の脚本3本と、シナリオとドラマにまつわるエッセイを収録。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
胃袋 | 7−9 | |
---|---|---|
せりふ | 178−192 | |
寺内貫太郎一家 2第11回 | 193−257 |
著者紹介
向田 邦子
- 略歴
- 〈向田邦子〉1929〜81年。実践女子専門学校国語科卒業。映画雑誌編集者を経て放送作家となりラジオ・テレビで活躍。「犬小屋」で第83回直木賞を受賞。他の著書に「父の詫び状」「あ・うん」など。
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紙の本
脚本にも忍ばせた向田さんが愛した昭和
2022/12/15 17:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この『家業とちゃぶ台』は
2022年7月に刊行されたもので、
向田さんが生前発表したテレビドラマの脚本3本と
その幕間にエッセイがはめこまれた
向田ファンにとっては
とってもうれしい一冊だ。
書名にある「家業」は「広辞苑」によれば
「 一家の生計のための職業。家代々の職業」とある。
収録されているドラマは、
「はーい・ただいま」(1972年)は旅館だし、
「時間ですよ2」(1971年)は銭湯だし、
「寺内貫太郎一家2」(1975年)は石材店と、
こう並べるとしっかりとした「家業」を舞台にしたものだといえる。
面白い
向田さんの父親は保険会社の社員で
典型的なサラリーマン一家だったはずだが、
どうして向田さんは「家業」にこだわったのだろう。
もうひとつの「ちゃぶ台」は昭和の生活の中で欠かせない家具だが、
向田さんにとって「家業」も「ちゃぶ台」も
懐かしい風物としてのものではなく、
私たちが失ってはいけないものの代名詞のようなものだったのではないだろうか。
それはテレビドラマの脚本の中にも
幾重にも染みこませている。
エッセイには、捨てられる台本を嘆く「胃袋」や
少し長めの「せりふ」という作品が印象に残った。
特に「せりふ」は脚本家をめざす人にはぜひ読んでもらいたい、
向田邦子流脚本の心得になっている。