紙の本
母親の愛
2021/07/11 11:13
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投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
若いころにお金のために卵子を売った木綿子は子供に会いたくなり、探偵に依頼して居場所を探す。木綿子が売った卵子を買った絹江は恵哉という息子を生んでいた。木綿子は恵哉に会いに行くが、恵哉は自殺していた。彼は一家四人惨殺事件の容疑者であった。木綿子は恵哉の無実を信じ、真犯人を探し始めるが・・・。
二人の母親の子供への強い愛情が感じられた。また英文字の暗号に隠された意味も驚きがあった。しかし子供たちを問い詰める場面や探偵・根岸の恵哉への言葉には不満が残りました。全体的には意外性のある設定と内容でしたので、面白く読めました。
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過去に金の為に卵子を売った木綿子と不妊でその卵子を買った絹江。2人の子供が殺人の容疑をかけられ自殺。
信じる木綿子と絹江は真実捜しに。探偵の根岸が二人の子 恵哉にインタビューしたために心を病んだ恵哉の犯行。
木綿子が根岸に打たれ木綿子が根岸に包丁を立てる。
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過去に金のために卵子を売った木綿子と、不妊に悩みその卵子を買った絹恵。
彼女たちの「息子」は16歳で一家四人惨殺の嫌疑をかけられて自殺した。
彼は真犯人なのか、だとしたら、なぜ?
真相を探るうちに、二人の「母」は彼の魂の叫びに辿り着く。
「親子の絆」とは、「生命」とはを問う長編ミステリー
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過去に金のために卵子を売った木綿子と、不妊に悩みその卵子を買った絹恵。二人の「子供」である十六歳の恵哉が、一家四人惨殺事件の嫌疑をかけられ自殺した時に、彼女たちは出会う。息子の無実を信じる木綿子は真犯人捜しに乗り出すが、絹恵は懐疑的だった・・・。
自分の生い立ちを知ってしまった恵哉の悩み。言葉の暴力。母親たちの葛藤。重いテーマでしたがなかなかラストのほうは劇画チックになってしまって少し残念。
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過去に金のために卵子を売った木綿子と、不妊に悩みその卵子を買った絹恵。
二人の「子供」である16歳の恵哉が、一家四人惨殺事件の嫌疑をかけられ自殺した時に、彼女達は出会う。
犯人が現場に残した「VS」の謎が解けた時、二人は恵哉の心の叫びを知る。
朝倉木綿子が狂気じみてて恐すぎる。最早、異常人間に見えてくる。
遺伝子上の母と産み、育てた母。二人が彼の「母親」であるのは真実。
でもそれは果たして、彼にとっても真実であったか。
事実、彼は孤独だった。事実、二人の母としての愛は空虚だった。
「遺伝子上」と「産んだ」と言うだけの表面的な事実のそれに固執し、しがみ付いていただけに過ぎない。
真実を知ってしまった彼の心の孤独は、果てして誰が知り得ただろうか。
大人の我儘に子供を振り回すのは道理じゃない。
構成、伏線、描写、文章力、総てにおいて中途半端。未だこの著者の力量では無理がある。
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エキセントリックな内容だった。が、そんな木綿子の「思い込み」が事件の概要を明らかにしていく。
子どもをめぐる「母親」の思いを、絹恵と木綿子が分け持っているのだろうと感じた。
展開内容に疑問が残るが、これ以上手を入れるとスピード感が薄まるかもしれない。
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一家惨殺事件の犯人として自殺を遂げた
遺伝子上の息子の疑惑を晴らすべく、遺伝子上の金持ち母親が
事件を調べる話し。
まったくキャラに魅力がない。なぜ試験管ベビーと知った息子が
凶行に走ったのか、全くわからない。
主人公の富豪未亡人がえげつない性格なので
まったく感情移入できない。
ラストは主人公が狂気の沙汰。
読者に人工授精について良くないイメージを植え付けたいのか?
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『償い』が面白くて、こちらも繊細な話かと思っていたら・・。朝倉木綿子が最初からエキセントリックでついていけなかった。というより、そもそも登場人物全員に全く人間味を感じなかった。みんな何かしら問題を抱えているらしく、どこか精神が病んでいる。しかしその何かしらの問題は一切深く突っ込まれないまま詰め込まれているだけで、いわゆる不幸のバーゲンセールみたいだった。恵哉の孤独はわかるが、それで一家を惨殺した動機には弱いし、結局どういう人間だったのかということもわからないまま終わった。死んだ尾形の真相も解決されないままに終わったし、根岸のほうも、最後にあんなセリフを言わせておいて、結局背景は謎のまま。
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殺人事件の容疑をかけられ自殺した恵哉の無実を盲信し、遺伝子上の母木綿子が事件解決につっぱしる。償いと対にして語られるにはあまりに毛色が違う作品。扱うテーマのわりに深く読ませるところがなく、かといって木綿子で笑わせるわけでもなく、話のポイントが見えづらい。
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卵子提供によって生まれた息子。その息子が殺人犯になった・・・?
一方卵子を提供した女も息子を探し当てるが・・・・
なんだろう。なんだか結局なんだったの?って感じ。
ストーリーが入り組んでて感情移入できなかった。
誰も彼も中途半端だ。
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アマゾンでの評価がこんなに低いとは・・。でも確かに読んでてちょっと違和感を感じた途中の誘拐劇は、酷評されてもしょうがないかな。わたしは「VS」の謎、深いと思ったし、実際こういうことで悩む子どもはいるだろうし、荒れるだろうなと思う。
「過去に金のために卵子を売った木綿子と、不妊に悩みその卵子を買った絹恵。二人の「子供」である十六歳の恵哉が、一家四人惨殺事件の嫌疑をかけられ自殺した時に、彼女達は出会う。息子の無実を信じる木綿子は真犯人捜しに乗り出すが、絹恵は懐疑的だった…。犯人が現場に残した「VS」の謎が解けた時、二人は恵哉の心の叫びを知る。長篇ミステリ。 」
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「償い」の著者ということでこれも読んでみた。こちらは売買された卵子から生まれた子どもの話。その子が一家四人惨殺事件を起こしてそのまま自殺したとみられ、ショックを受ける育ての母と、無実を信じる生物学上の母が、真実を知るに到る物語とでも言いましょうか。ただ、提供した卵子のゆくえが簡単に知れちゃうとか、卵子を提供しただけで、ここまでエキセントリックな母になりきれるものか、イマイチ、ピンと来ない。
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2008/4/13 アシーネダイエー甲南店にて購入
2010/10/7~10/9
1年半ぶりの矢口作品であったが、いつもながら家族関係を主題にした心理描写が見事な作品。アメリカ時代に貧困から卵子を売った木綿子とその卵子をもらって子供を産んだ絹恵。木綿子は自分の子供が産めなくなったとき、実の子供である「恵哉」を探し始めるが、ようやく見つけたとき、恵哉は殺人犯として自殺してしまう。一度も会えなかったわが子「恵哉」の無実を信じる木綿子は真相に迫ろうとするが。犯人が現場に残した「VS」とは何か?それが明かされたとき、事件の真相が明らかになる。
先日、同じく卵子売買などを取り扱った「マリアプロジェクト」を読んだが、女性は自分のお腹を痛めて産むので、こういう心境になるのだろうか。男の私にはいまひとつわからないところもある。ちょっと展開が強引なところがマイナスか。
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過去に卵子提供をした女性が、その後の自分の子供の消息を追うと言う話。
いくらアメリカでも卵子提供者が、育ての親を探すのはタブーとされている中、主人公は強引に自分の息子を探し出す。
しかし、その息子は一家4人殺人を起こし、自殺してしまう・・・
残された遺族としては、真実が知りたいのが当たり前だと思うけど、主人公の身勝手さ、思いこみの激しさには辟易。
「償い」に次ぐ、2作目だけど、「償い」も主人公の自分の正当性を主張したいだけの物語に思えて、あんまり共感を覚えなかった・・・
基本的にこの人の作品は合わないのかも・・・
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朝倉木綿子(ゆうこ)は、年老いた夫が残してくれた財産によって何不自由ない生活をおくっていたが、癌により自分の寿命が残り少ないと知ると、あるひとつのことが気になりはじめた。昔お金のない頃に提供した、自分の卵子の行方である。少なくとも1つや2つは無事に人間の子供へと成長しているのではないだろうか。
探し当てた息子はなんと、惨殺事件の犯人として疑われたうえに自殺か他殺かわからない死をとげたということで、彼を実際に産んだ母親に接触したり、探偵をやとって息子の無実を証明しようとする主人公であるが・・・あまりにも身勝手な行動、そして妄想の果ての思い込みなど、正直全く理解不能であるし、下手をするとただの金持ちの道楽か、精神的な病のようにも思えてくる。大体、この物語は何を最終目的にストーリーが進んでいるのか、最後まで読んでもわからなかった。