美徳と悪徳を知る紳士のためのガイドブック

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投稿者：あさかなさんま　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

三部作の一巻（一巻長男、二巻長女、三巻次男と主人公が違うらしくそれぞれ物語完結型の連作）。一人称だけれどもユーモアがきいて、当時の様子が目に浮かびおもしろかった！

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投稿者：Koukun　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

１） 同性愛、人種や男女の差別、病気、冒険、等など、盛り沢山なのに、上手くまとまっていて、とても面白かった。読み出したら止まらなかった。

２） 本書を読むまでは、伯爵の息子なんて何の不自由もないでしょ、召使いがたくさんいて何でもしてもらえて、、、と考えていたが、とんでもない思い込みだということが分かった。伯爵家にもいろんな悩み事があるものだと。

３） 私掠船の船長スキピオが指摘するように、｢ 役立たずの坊ちゃん ｣ そのままのモンティ 。そして、彼とは対照的に博識で冷静沈着な妹、フェリシティ。
深虜遠謀の妹がいなければ、浅虜短見の兄は果たして無事だったかどうか、、、。
｢ 重荷だ ｣ と本人が述べていた美男子振りに傷が付く程度では済まなかったはずだ。

４） マルセイユで出会った老女に、東洋には、 ｢ 金継ぎ ｣ という伝統があることを聞かされるモンティ。それは、壊れた陶器を修復するためには、漆を使って金銀で飾り、壊れる前よりさらに美しく生まれ変わらせる、というものだった。

５） 万能薬を巡って、ブルボン公爵に追われ危うく殺されかけ、それによりハンサムな顔に傷痕が残ることになってしまったモンティ。でも命が助かったのだから、生き延びた後の人生を、東洋の金継ぎのように送って欲しい。できれば、心の中をハンサムに。

６) 当時の女の人が、男性と同じように学んだり本を読んだりすることが許されず、医学に興味を持つフェリシティは、親に隠れて読書をしていた、、、。現代では考えられないことだ。自由に本が読めることに改めて感謝。

7） グランドツアー物語りなので、当時のヨーロッパ各地の様子がもっとたくさん描かれているものと楽しみにしていたが、期待していた程ではなかった。

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投稿者：KoLe　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

疲れるくらい長い波瀾万丈ストーリーです。あとがきを読むまで原作者がいることを忘れてました。そのくらい没頭できる翻訳ぶりです。
訳すのに難しかったと思われる箇所がいくつもあったし、すごく長いのに感心します。情景はしっかり浮かべることができるし、一人語りもキャラクターが伝わってきます。
アメリカ人が書いたイギリス人のお話なので、読めないけど、どんな言葉を使っているのか原作ものぞいてみたくなりました。
BL要素はほぼモブ扱いで冒険譚がメインのお話です。主人公のゲス具合が嫌いでしたが、終盤につれて愛着がわきました。とにかくヒッチャカメッチャカで飽きることなく読了。疲れたけど。