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商品説明
世界的に高い評価と人気をもつ93歳の絵本作家の、「出生の秘密」や戦争体験など93年の来し方、独自の絵画論、死について想うこと、心境の変化…。人生の先輩による語りおろし自伝シリーズ。【「TRC MARC」の商品解説】
絵本作家・画家として国内だけでなく世界的に人気を博す著者が、今だから語る、「出生の秘密」や戦争体験など92年の来し方、独自の絵画論、死について想うこと、心境の変化。【商品解説】
著者紹介
安野光雅
- 略歴
- 〈安野光雅〉1926年島根県生まれ。画家。絵本作家。芸術選奨文部大臣新人賞、国際アンデルセン賞、ブルックリン美術館賞、菊地寛賞など受賞。紫綬褒章受章。文化功労者。
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紙の本
しあわせなひと。
2019/08/30 08:08
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
平凡社「のこす言葉」シリーズは「人生の先輩が切実な言葉で伝える語り下ろし自伝」で、「語り下ろし」というのがそばで話を聞いているようで心地いい。
父親や母親のような世代(人によっては祖父祖母の世代でもあろうが)から話を聞くというのもなかなか面はゆいものだが、こうして本になると抵抗はない。
しかも、話をしてくれるのが名を成した著名な人たちだから、考えさせられることも多い。
この本についている著者のプロフィールでは、安野光雅さんは「画家」となっているが、自身では「絵描き」を標榜している。
「画家」と「絵描き」はどう違うのか。安野さんは「絵が売れるのが絵描きで、売れないのが画家」と語っている。
「絵描き」と自身でいうのは決して絵が売れたという自慢ではない。そのあとに「絵描きは、売るために何でも描かなきゃいけない」と続いて、「ぼくは何でも描いてきた」となる。
だから、安野さんのことを「絵本作家」ということもあるが、それも「何でも描く」ことの一つの成果なのだと思う。
安野光雅さんは1926年生まれ。終戦の年の春に召集されたがまもなく終戦。「略歴」に「ふつうの人間に戻る」とある。
安野さんは美術の専門の学校で学んだわけではない。ただ子どもの時から絵が好きだったという。「描いた絵の枚数でいったら 世界で一番多いかも」と自身で言うが、それほど描くことが好きなのだろう。
だから、何を描いても苦痛ではなかったのだろう。まさに「絵描き」。
だから、今でも絵を描いている時が「一番幸せ」といえるこの人こそ、幸せな人。