熱くほとばしる後輩女性へのエール
2022/07/09 07:44
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者が自らを馬鹿ブス貧乏の低スペック女性であると自認した上で、そのような女性が青春期から老年期までどのように生きていけばよいかが綴られている本。普通のブスは見にくくない自分を捏造すべし、職場に不満があろうとも給料のために会社にしがみついてとにかく働くべし、国語能力をつけるべし等、様々な良書を挙げつつ著者の経験をもとに綺麗ごとでなく、ほとんどヤケクソのような勢いで書いてあり、予想外に面白かったです。いちいち「あなたは馬鹿ブス貧乏だから」と書いてあるのが、それを刷り込まれそうで嫌でしたが、まえがきから順番に読んでいくと内容的には本当に良いことが書いてあると思いました。
著者を画像検索したら全然ブスでなく知的美人で、経歴や本書に紹介されている本のレベルからしても馬鹿でないことも明らかで、「馬鹿ブス貧乏」の女性を対象にしていると明言されていますが、世の中の大半の女性は本書の対象に含まれるとみてよいと思います。謙虚さがある女性は一読して損はないかと。
投稿元:
レビューを見る
人生のゴールを見据えた地道な人生観でこんなに腹落ちした本は久しぶり。
若さにあぐらをかいていた若き日の、自分に贈りたい。
投稿元:
レビューを見る
「人間は誰もが情報の束だ。誰もが、どんな他者からも学ぶことができる。あなたも学ぶことができる。出会う人はすべてあなたの教師だ。10歳の子供からも学ぶことができる。貪欲に学ぼう。情報は、あなたの内部からわきあがって来ない。外から来る。実は外部からもたらされる。この心的態度を身につけてないと、あなたは年齢を重ねるごとに、いきづらくなる。あなたの世界が狭くなる。それは、つまらないことだ。」
「本当の意味での教養とは、多くの人々の努力で支えられ維持されている世界に対する想像力を持つことだ。他者に対して自分ができることは惜しまず実行し、自分にできないことや、してはいけないことは抑制することだ。」
元祖リバータリアンであるアイン・ランド研究の第一人者が放つ本音の『女のサバイバル術』学校では絶対に教えてくれなかった!、、、帯より。
著者が低スペック人間に向けて書いた自己啓発本。
「馬鹿」「ブス」「貧乏」という言葉がたんまり出てくる。
歯に衣着せぬ物言いなので、心が弱っているときは読まないほうが吉。馬鹿ブス貧乏で何の対策もなく生きてきた人間には耳が痛い。痛すぎる。
でも、読んで良かったです。
「あなたは「彼ら」に関係なく幸福でいることだ。権力も地位もカネも何もないのに、幸福でいるってことだ。平気で堂々と、幸福でいるってことだ。世界を、人々を、社会を、「彼ら」を無駄に無意味に恐れず、憎まず、そんなのどーでもいいと思うような晴れ晴れとした人生を生きることだ。「彼ら」が繰り出す現象を眺めつつ、その現象の奥にある真実について考えつつ、その現象に浸食されない自分を創り生き切ることだ。
中年になったあなたは、それぐらいの責任感を社会に持とう。もう、大人なんだから。
社会があれしてくれない、これしてくれない、他人が自分の都合よく動かないとギャアギャア騒ぐのは、いくら馬鹿なあなたでも三七歳までだ。」
投稿元:
レビューを見る
“国語能力の習得と習熟は、あなたが楽しみつつ生涯かけてするべきことだ。あなたに国語能力がついていくにつれて、生きていることは面白く、ラクになっていく。
あなたは馬鹿なので、国語能力が開花するのは遅い。中年になってやっと蕾がほころびかける段階に達する。それでいい。焦っても急いでもしかたない。馬鹿なんだから時間はかかる。”(p.122)
“ただ、目の前のすべきことに集中して確実に淡々と努力するしかない。遅々たる歩みを重ねるまっとうな日々の蓄積である自分の人生を、堂々と落ち着いて引き受けるしかない。”(p.147)
“自分がいかほどの恩寵の中で生きているのか、いかほどの他人の努力の上に生きてきたのか、あらためて意識すると、私の寂寥は消える。”(p.305)
投稿元:
レビューを見る
自己啓発本批評家の独断と偏見によるわかりやすい人生の攻略本。作中で様々な書籍について紹介されていて、私も10冊ほど「読みたい」リストにインさせてもらった。
この本は青春期、中年期、老年期に区切って、そのタイミング・タイミングでどう生きていくべきなのか論じられている。
正直、自分が現在進行形でいる青春期に関しては、私も「馬鹿ブス貧乏」なりに悪戦苦闘して読書も嗜んできたので「だよね〜」というような内容が多く、学びは少なかった。
特に「セックス」に関する部分とかは、アセク・ノンセクもいるしなぁ〜、とちょっと共感できない部分もあり…。
ただ結婚観はすごく共感できて、「生活費獲得労働を他人に委託するという蛮勇はなかった」という感覚に「わかる、わかる!」と思ってしまった。
いま、結婚願望がない要因として、私は「殺傷与奪の権を他人に奪われたくない」(笑)から、稼いだ金を自分だけで使える状態でいたいんだよなぁと思った。
だが、中年期〜老年期の記載には学ぶこともすごく多かった。筆者も66歳にしてLGBTにも理解があり、本当に感度の高い方だなぁとすごく関心。
こういう歳の取り方をしていきたいし、新しい価値観に対して学ぶ意欲を失わないでいたいなと思う。
また、中年期〜老年期に対するネガティブイメージに対しても「ストップ」を言ってくれているようでよかった。
中年期になっても、女性はエネルギーがあるから精力的に動け、とか老年期の人々に対する差別や健康問題とか…。
老人への差別に対しては、自分も知らず知らずのうちにしてしまっていたなぁ、と反省。
どうして、私たちは自分の未来の姿である老人を肯定できないのかね。
最近、ポッドキャスト番組「over the sun」(この本の帯コメントもしているジェーン・スーさんの番組)などでも中年期に対する希望や苦労を配信していて、ある程度加齢に対して肯定的に話されることも多くなってきたけど、まだまだ否定的なイメージがやっぱり多いよなぁ。
老年期を迎えても、精力的で感度の高い人間でいられるように、加齢をポジティブに捉えるところから始めていきたい。
また、健康問題・終活に関してはすごーく勉強になった。この手の話は自分が老人になる頃にはもっと変わってきているかもしれないので、めちゃくちゃ感度高ためて勉強していきたいと思った。
投稿元:
レビューを見る
60歳過ぎてもくすぶり続けている女子がいることに衝撃!年を重ねると、温和な大人になるというのは幻想だった。
でも腹落ちすることが沢山書いてある。学生時代に読みたかったが、自意識過剰な年ごろには、このタイトルの本は手に取れない。
投稿元:
レビューを見る
グサグサ来る文章を読みながら、頭のどこかで言い訳や逃げ道を考えたいがそれをさせてくれない程「あなたは馬鹿でブスで貧乏なのだから」から始まる言葉で現実をさらに突き付けられる。でも読みがいはとてもあったし、一冊を通して、生きてる間の学び続けることの大切さを痛感した。
37歳まで、65歳まで、そして死ぬまで、の3パートに分かれているが、自分の属するパートはスラスラ読めたが、それ以外は読むのに時間がかかった。
今まで書籍の参考文献を気にした事は無かったが、文章にも紹介される頻度が半端じゃない。一度読んでみたいという興味を持った本が非常に多かった。
投稿元:
レビューを見る
【長すぎる前書きより】
現実とファンタジーを区別するということは、自分にできることとできないことを区別することでもある。P39
文章が軽快で読みやすく、何より自分が感じている日々のモヤモヤを聞いてもらって言葉にしてもらったような共鳴感を覚える内容だった。
私は非ヒラメ人間であり、貨幣の下の平等主義者だったんだと思った。
投稿元:
レビューを見る
諸々網羅されてて面白い。女性の生きづらさについて、年齢のステージ別にまとめてあるのだが、外見とか性欲とか更年期とかが、キャリアや人間関係と併せて一冊に纏まってるなんて、なかなかないパッケージだ。
ただ政治経済について副島隆彦を相当推してる所は、若干引く。個人的には危なさそうなので手を出していないゾーンである。もう少し穏当なところで落ち着いても良いのではないか。
あと「馬鹿」と銘打ちつつも著者は院卒・大学の先生で、ひたすら読書/生涯の学びを推奨している。したがって読書ができる程度の知性(の獲得)が前提となっている。まあ本書を手に取る人間は読書家だろうとは思うけど…
投稿元:
レビューを見る
自称、馬鹿ブス貧乏の著者が書いた馬鹿ブス貧乏に向けた人生の指南書です。この著者がブス貧乏かはさておき、とりあえず、馬鹿ではないだろう経歴の持ち主です。地方の有名私立大学卒で、女の就職が難しかった時代に英語教師という職業に就いています。有名大卒ですよ?英語ですよ?馬鹿じゃないじゃん。それはさておき、1番ひっかかったのは、とある災害から派生した事件を「運が足りないことが原因!ちゃんと運の貯金しないと!」と片付けたこと。んなわけあるかと、大丈夫かと心配になりました。売り方はうまい。私はおすすめしたくない本です。
--
とある事件では子どもたちを引率する教師側の判断ミスで数多くの子どもたちを亡くしていて、それを「教師に運がなかった」の一言で片づけていいものなんでしょうか。著者が元教師だけに、教師に対して忖度している気さえします。それ以前に「運」の説明をするためだけにこの事件を例に出すこと自体がおかしいと思うのですが。続編を買ってしまったので、続きも読みますが、なんかなぁという気持ちです。
投稿元:
レビューを見る
・読んで感じたこと
著者は馬鹿ではない
面白そうな本が数多く紹介されている
国語は苦手でも磨く必要あり
・読んだ理由
容姿の重要さを感じる機会が多々あり、自分の容姿に対して少しコンプレックスを 持っている。そんな中でたまたまこの本が目に入り、容姿に加えて頭の良さに劣等 感を頂く女性がどのように生きていったのかが気になり読むことにした。
・この本をオススメしたい人
自分に劣等感を抱き生きづらさを感じている人
投稿元:
レビューを見る
2021年4月
この本が読者として想定しているのは、一を聞いて一を知るのが精一杯な馬鹿で、顔やスタイルで食っていけないブスで、賃金労働をしなければ食べていけない貧乏な低スペック女子である。わたしか。
わたしだって高望みはしていない。莫大な財産を築きたいわけではないし、悲しいかな「ガラスの天井」なるものとも無縁だ。自覚している。でも少しだけマシな人生にしたいんだ。
ジェーン・スーさんの警告コメントが素晴らしい。たしかにハイコンテクストな本である。誤解を恐れずにサバイバル術を伝えてくれている。読んでよかった。
(「ハイコンテクスト」という言葉、この警告コメントで初めて知ったよ。←馬鹿。笑)
投稿元:
レビューを見る
ミステリでもなんでもないが、なかなか衝撃的なタイトルと中身。
そして、とても気が引き締まる本だし、作者なりの愛をとても感じた。
一人で生きていこうと一度でも思った女性に贈りたい本。(タイトルのせいで贈ることはできない)
投稿元:
レビューを見る
低スペック女子(本文より)が現代を生き抜く為のサバイバル的指南本
一歩踏み込んだ内容の自己啓発本
文献も多数引用されていて、巻末リストから興味を持ったら即探せるのも魅力です
図書室の本棚で何気なく目に留まって拝読しました
投稿元:
レビューを見る
英文学の大学教師であった女性が定年を経て、世に放つ、馬鹿ブス貧乏で取り柄のない女たちに告ぐサバイバル宣言。
身も蓋もない本音のマシンガントークに受けまくる。
実際、ちょっと美人とか小金持ちとかお嬢様とか、ちょっといい学歴や家柄などに自らを欺かず、馬鹿ブス貧乏と太字で定義して世間に補助線を引くならば、随分といろいろなものが見えてくる。
確かに、多くの女子には、上野千鶴子の本はハイブロウ過ぎる。
少しでもマシに、無難に、性差別や貧困に陥らずにしたたかに幸せを掴む知恵は、必要だ。