電子書籍
笑いあり涙ありの中学生活を描く
2022/07/11 13:24
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投稿者:future4227 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2020年の中学・高校入試によく出題されていた作品。とある中学校の生徒たちの日常の風景を描く連作短編集。みんなそれぞれに大きな悩みを抱えていて、友達にも相談できずに悶々としている毎日。そこに手を差し伸べてくれる友達や先生。みんな温かい人たちでホッとする。最初の「七夕ゼリー」で泣かされ、最後の「卒業メニュー」でも泣かされ、わりとベタな転校ネタなんだけど、子どもたちの知恵をしぼった演出が素敵で涙をこらえきれなかった。
紙の本
『給食アンサンブル』
2018/09/20 21:56
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
わたしはこの環境に、いまの状況に慣れてしまいたくなかった。
──「七夕ゼリー」笹川美貴
わたしもきっと、このままじゃ駄目なんだ。変わらなきゃいけない、大人にならなくちゃいけないんだ。
──「マーボー豆腐」高梨桃
このままただ落ちこんでいるわけにはいかない。だけど、いったいおれになにができる?
──「黒糖パン」道橋満
だけどいま、おれははっきりと、自分のことが嫌いだと思った。どうしておれは、こんなふうになっちまったんだろう。
──「ABCスープ」足立雅人
ぼくが教室で浮いてしまっているのも、みんながぼくを敬遠するからじゃなく、ぼくのほうがみんなに近づこうとしなかったせいかもしれない。
──「ミルメーク」清野
そんな約束、なんの意味もないよ。あんたの友達も、どうせそのうちあんたのことを忘れてしまうよ。
──「卒業メニュー」飯島梢
それぞれ悩みをかかえる6人の中学1年生
友人と給食をきっかけに自分を見つめ、変わっていく
“やさしく胸に響くアンサンブルストーリー”
2016~17年にかけて『飛ぶ教室』に掲載された6編に加筆修正して単行本化
紙の本
連作短編集
2019/02/12 10:27
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投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
給食が出てくる連作短編集。
いろんな給食もあるし、いろんな子が出てくるなあ。
でも共感できる子は誰かしらいるのでは?
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それぞれの悩みを持つクラスメイト6人の心の変化を給食メニューに絡ませながら描いたオムニバス。次第に6人の関係性が繋がって一気読み。登場人物のみんなが本当にいい子!読んだ中学生たちも素直に影響されてほしいな。
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中学生のリアルを素直に描いてる。
大きな事件はないけれど、日々の揺れ動く心を丁寧に追っていて、自然と応援したくなる。
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給食でつながる中学1年生たちの連作短編集。
1話1話、一人一人に感情の盛り上がりのポイントがある。
読みやすくても丁寧に気持ちが書かれている。
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給食に関するオムニバス形式のおはなし。
交通機関に乗りながら読んでいたにも関わらずラストは涙が出た。
きっと、共感する子が多いんじゃないかな。
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中学生6人の、給食を軸にそれぞれの悩みを描く短編集。それぞれのキャラクターが魅力的でうまくつながってる。読み終わってとても満足感のある1冊でした。
そしてなにより表紙のイラストがステキ!大好きです。
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給食という響きに懐かしさを感じ借りてしまった。
中学生6人のいろんな複雑な思いを給食を通して紡ぎ合っている。
みんないい子たちばかりでホッとする。
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出てくるメニューは、学校給食の定番ばかり。
ミルメークとかABCスープとか七夕ゼリーとか。
全国的に、同じようなメニューを作ってるってことですよね?
…日本の給食ってすごいな。
(と、別のところに感心してみた)
さて、お話は給食メニュータイトルに沿って7つぐらい入っていたかな。
ある中学のあるクラスの数名の生徒達が交代で主人公となって、タイトルに絡んだお話と共に現れます。
それぞれ、中学生らしい心配事を抱えて過ごしています。転校してきた子。子どもっぽいことを悩む子。友達のお姉さんが気になる男の子。今の自分の立ち位置が永遠ではないことを心配する子。そして、転校することになった子。
それぞれ、前向きになれるぐらいには解決をして次へと繋がっていきます。気負わずに、でも、中学生なら少し同じ気持ちを感じながら読める本。
長いのが苦手な子に、おすすめ。
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給食のメニューをからめての中学生たちの連作短編集。
同じものを食べたり見掛けたりしたら、同じ味や思い出がよみがえるんだろうな。
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転校してきた理由を知られたくなくて新しいクラスメイトと素直に接することができない美貴が、心を開くきっかけになった「七夕ゼリー」。本格的な中華料理屋店の激辛のものより給食の甘口のマーボー豆腐が好きで、そんな自分の幼さがコンプレックスの桃。密かに恋心を抱く親友のお姉ちゃんが不登校になったと知り、好物だという黒糖パンを届ける満など…。悩みを抱える同じクラス6人の中学生を、給食のメニューが温かくつなぐ連作短編集。それぞれが少しずつ変わっていく姿がさわやかに描かれています。
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私がフォローしている方々が、よく、この作品を登録されているのを見まして、気になって読んでみたのですが、爽やかな良い作品でした。
中学1年生の同じクラスを舞台に、思春期ならではの悩みを抱えるクラスメイトが、給食を通して、前向きな気持ちになっていく連作集。
給食をメインにしているような感もあるが、それを抜きにしても、クラスメイト同士のやり取りや物語の内容に、心動かされるものがあるのも確かで、文章が読みやすい上に、笑える部分もあって、面白い。
それでいて、人は見た目に反して苦しんでいることもあり、その心の内を思いやることの大切さを教えてくれて、特に同年代の方には共感出来る部分が多いと思うので、お薦めの作品です。私の場合は、青春の素晴らしさを思い出して切なくなったり、ミルメーク懐かしいなあ、なんて感じたり。
以下、ネタバレ含みますのでご注意を。
また、この物語の構成は、ちょうど1年間を通した内容になっており、章を追うごとに、個性的なクラスメイトの色々な一面を知ることが出来て、次第に愛着を持てるようになる作り方が上手いと思いました。
更に、悩みを持つ6人の登場人物たちについては、ちょうど二人ずつ、対になっているのが面白いなと思いました。美貴と梢は転校について、桃と満は大人への憧れで、足立と清野はそれぞれのようになりたいなという、これまた憧れになります。
こういう作り方は、おそらく意図的にされているとは思うのですが、そうすることで、世界って意外に狭くて、自分は一人ぼっちじゃないんだ、現実は自分が思っているよりも、もっと素晴らしいものかもしれないという、希望の物語のようにも感じられました。
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心に刺さるような名言は少ないけど、心が温まる。
昔の自分(視野が狭く卑屈だった頃)に渡してあげたい一冊
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主人公は中学生ですが、会話のテンポや内容が軽いので、中学生のお子さんには少し物足りないと思われます。どちらかというと、小学校中学年のお子さんにおすすめです。
大きな事件やドラマチックな出来事は起こりませんが、給食・食事というテーマを通じて日常を感じることが出来ます。
一章が短く、ちょっとした空き時間を使って読み進められますので、通学や休憩時間など、息抜きのおともにおすすめです。