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孫正義の焦燥
著者 大西 孝弘
ソフトバンクの孫正義社長は現役最強の経営者だ。しかし、このままでは歴史に名を残す経営者にはなれないのではないか。本書では孫社長や関係者へのインタビューを基に、そんな問いを...
孫正義の焦燥
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商品説明
ソフトバンクの孫正義社長は現役最強の経営者だ。
しかし、このままでは歴史に名を残す経営者にはなれないのではないか。
本書では孫社長や関係者へのインタビューを基に、そんな問いを投げかける。
この3年ほどソフトバンクは、米国本格進出やアジア企業への投資、
ロボットやエネルギー事業への参入と業容が急拡大している。
孫社長は個別事業の説明はしてもメディアの個別取材を受ける機会が激減し、
経営の全体像が見えにくくなった。
その間に、ソフトバンクが大きな課題に直面している。
課題の1つは、2013年に買収した米携帯電話3位のスプリントの低迷だ。
市場からは「スプリントを売却するのではないか」との声が出始めている。
2つ目の課題は、急速に拡大した事業構造だ。ロボット事業やエネルギー事業、
海外ネット関連企業へ出資と拡大路線をひた走っている。
その半面で、国内事業が手薄になっている。
課題の3つ目は収益基盤である国内事業の成長鈍化だ。
世界ではM&A(買収・合併)など攻撃的な経営を貫いているものの、国内においては
現金を稼ぐための守りの姿勢が目立つ。挑戦者というイメージを持っていた顧客は、
変節と捉えかねない。保守的な戦略をとり続ければ消費者の味方ではなく、
既得権益者というイメージが付く。社員にも勝ち組としての意識が染み付き、
大企業病が蔓延し、中長期的にはソフトバンクの競争力を損ないかねない。
歴史に名を残す経営者になるために、これらの課題にどのように立ち向かっていくのか。
孫社長や関係者を徹底取材し、経営者「孫正義」の実像に迫った。
目次
- 【第1章】 「数十年間、無駄な時を過ごしてきた」
- ―ロボット「ペッパー」誕生の舞台裏
- 【第2章】 「長く苦しい戦いになる」
- ―アメリカの夢と挫折
- 【第3章】 「収穫期に入った」
- ―盤石の国内事業に忍び寄る大企業病
- 【第4章】 「本業ではなく趣味」
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紙の本
今後どのような手を打っていくのか楽しみ
2015/08/29 12:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ごみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「情報技術で人々を幸せに」を理念に、多面的な事業展開を指向するソフトバンク総帥の生い立ちから、背後にある考えを学ぶことができた。また、現在のソフトバンクが抱える課題についても知ることができ、今後どのような手を打っていくのか楽しみになった。
■学んだこと
1)世界で戦う人に共通な性格
コンプレックスをバネ(反転バネ)に、高い目標を自分に課して、せっかちに実現を追求する
普通の人なら高い目標や逆境につぶれてしまうが、反転バネがそれを支える
2)将来ビジネス(お金)になることへの嗅覚の鋭さと思い込み
将来を見越してお金になるそうなことを先取りする情報解釈力、判断力、実行力
そうした情報・人脈に対する知的好奇心
3)なりふり構わぬわがままさ
一旦目標を定めると、性急に実現を求める一途さ
わがままを制御し、実行に結びつけるスタッフ人脈の豊富さ
■孫史観
1)織田信長
大局的な戦略眼
兵農分離、鉄砲によるパラダイムシフト、貨幣の統一、人生50年設計
2)千利休
火薬の輸入商人
信長の火薬調達、資金調達(キャッシュフロー担当)、茶室は火薬調達の契約場所、信長の戦略情報を最初に入手
3)坂本龍馬
生き様に惚れ込んでいる
4)チンギスハン
塩と銀の独占、シリコンバレー経営との共通性:塩(賃金)、銀(ストックオプション)
5)ロックフェラー
価値の認められていない時に価値をいち早く見いだして押さえること
石油の価値⇒土地の確保⇒トラック⇒鉄道⇒パイプライン⇒全米90%の独占⇒独禁法による分割
■FR柳井さんの意見で参考になったこと
1)インサイドとアウトサイド
米国企業と日本企業は起業文化が異なるので、米国企業のようにはできない
人的資源、金銭的資源の限られているなかで自分のビジネスの範囲を限定し、インサイドとアウトサイドを明確にすべき
2)安定とイノベーションの両立
大企業の使命は、企業の安定とイノベーションを両立すること
株主は安全性を一番重視するため、ドメインの継続性、自己資本での拡大再生産の可能性をみている
紙の本
果てしなき野望
2016/05/17 17:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
孫正義の最終的な目標が人々のライフスタイルを変えることだとすれば、まだ志半ばということになる。企業自体が成長しすぎて、創業者でさえコントロールできなくなっていることも感じた。