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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2010.1
- 出版社: 富士見書房
- レーベル: 富士見ファンタジア文庫
- サイズ:15cm/253p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-8291-3477-1
読割 50
紙の本
神さまのいない日曜日 1 (富士見ファンタジア文庫)
著者 入江 君人 (著)
十五年前。神様は世界を捨てた。人は生まれず死者は死なない。絶望に彩られた世界で死者に安らぎを与える唯一の存在“墓守”。「今日のお仕事、終わり!」アイは墓守だ。今日もせっせ...
神さまのいない日曜日 1 (富士見ファンタジア文庫)
【ライト版】神さまのいない日曜日
神さまのいない日曜日
紙の本 |
セット商品 |
神さまのいない日曜日 (富士見ファンタジア文庫) 全9巻完結セット
- 税込価格:5,918円(53pt)
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商品説明
十五年前。神様は世界を捨てた。人は生まれず死者は死なない。絶望に彩られた世界で死者に安らぎを与える唯一の存在“墓守”。「今日のお仕事、終わり!」アイは墓守だ。今日もせっせと47個の墓を掘っている。村へ帰れば優しい村人に囲まれて楽しい一日が暮れていく。だけどその日は何かが違った。銀色の髪、紅玉の瞳。凄まじい美貌の、人食い玩具と名乗る少年—。その日、アイは、運命に出会った。「私は墓守です。私が、世界を終わらせません!」世界の終わりを守る少女と、死者を狩り続ける少年。終わる世界の中で、ちっぽけな奇跡を待っていた—。大賞受賞作登場。【「BOOK」データベースの商品解説】
【ファンタジア大賞大賞(第21回)】【「TRC MARC」の商品解説】
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電子書籍
アイと奇跡、人間とバケモノの信念の物語
2019/04/29 10:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆき - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分のことを生者を護る"墓守"として育ってきた少女・アイが、不老不死の少年と出会い、己の夢を見定め、夢のために人生をかける話。
舞台設定がファンタジーなほど、登場人物の生き様のリアリティさがくっきり浮かんでくる。
紙の本
『高慢と偏見とゾンビ』だけが最新ゾンビ小説ではない。ポップとダークさが混ざり合う、奇妙な味わいの作品
2010/02/03 00:40
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:抹茶パフェ - この投稿者のレビュー一覧を見る
昨年のスニーカー大賞受賞作「シュガーダーク」の墓守と、最近の「高慢と偏見とゾンビ」でにわかに活気づいてきたゾンビがどこかオーバーラップしたものの、読み進めていくと同じモチーフを用いてもここまで異なる仕掛けを生み出せるのかと幾度も唸らされた。
墓守の主人公アイを取り巻く環境は決して明るいものではない。生みの親が不在の状態で始まる序盤、そして15年前に神様に見捨てられたこの世界には死なない死者がはびこる。その死者たちのために墓を掘り続け、彼らに安らぎを与える仕事がアイの日常だ。
これらのお膳立てからすれば陰鬱で血なまぐさいホラー寄りの作品に傾いでも不思議ではないし、むしろそういう展開になる事を想像してしまう。
だが「神さまのいない日曜日」では、ホラーアイテムを盛り合わせながら読者に心地よい裏切りを見せつける。本作で描かれているのは単なるスプラッタ活劇ではない。12歳の少女アイが生と死に正面から向かい合う明確なテーマを、ライトノベルの枠組みにのせてすらすらと読ませてしまうのだ。
親しかった鍛冶屋の老人が生ける屍となり、アイに生前と変わりなく接しようとするシーンがある。頭部が損壊してもなお普通にふるまう彼に思わず目を背けるアイと、それに気がつき心を痛める老人とのやり取りは、読んでいてこちらが目を背けたくなるほどに辛い感情を抱かせる。アイと行動を共にする謎の男ハンプニーが生ける屍と対峙する場面では、銃で相手を吹き飛ばし、死者を処理する手順が事細く描かれ、残酷さよりも死に対する無情さを静かに訴えてくる。
アイたちの周りで起こるこれらの出来事から、物語の後半では徐々に、生と死のテーマが彼らのいる世界の存在そのものにまで及んでくる。死にたくないという人類の願いが、歪な形となって叶えられてしまった事が明らかになると、題名の「神さまのいない日曜日」の意味が読後に重くのしかかってくる。
死が日常として受け入れられる世界を、現実に準えた戦争ものや医療ものに安易に頼らず、非現実の世界にそれとなく埋め込んでいるさりげなさには作者の技巧がうかがえる。アイの旅はどうやらこの巻では終わらず、後書きによると続編が予定されているらしい。次回作ではどんな新たな展開を見せてくれるのか、今から期待せずにはいられない。
紙の本
大きくなればいつか分かるよ
2010/01/23 13:59
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
十五年前のある日、神様は突然世界を捨てた。子供は産まれず、人は死ななくなった。人が死なないことにより生まれる混乱を収束するため、神様が使わしたのは墓守という、人の女性に似せたものたち。彼女たちの手にかかれば、人はようやく永遠の眠りにつくことができる。
そんな世界のとある小さな村。自称墓守の少女は、毎日せっせと墓穴を掘っていた。一日の仕事が終わり、帰ればあたたかな村人たち待っている。永遠に繰り返されるはずの日常は、人食い玩具を名乗るぶち壊される。そこから始まる自分探しの物語。
世界観が面白い事はひとまず置くとして、個人的にキャラクターが上滑りしている様な印象を受けた。人は外見に左右されるけれど、精神年齢はその人が得た経験に依存すると思う。だから、あの話し方に違和感を感じて仕方がない。
物語中で明示はされないが、人食い玩具は一人余分に殺しているはず。主人公たるアイに自覚がないこともあり、ここはさらりと流されるのだが、同じ構造の関係があとでもう一度登場する事から考えると、結構重視されている部分の気もする。ここではいったい何を言いたかったんだろう。