紙の本
こんな近くに小さな魅力、隠れた魅力。
2019/11/26 15:50
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「私はこうやって植物と楽しくしています。」と著者が写真で話しかけてくれます。
植物の愉しみ方は人それぞれでしょうけれど、私にはとても波長が合った(考え方が似てるというのでしょうか)本でした。
いつもの買い物の途中で目の端に「ひっかかってくる」茂った草、小さい花。いつかはゆっくり観察しようと思っていても、そういうものほど「いつかは」で終わってしまうもの。そんな草花をしっかり立ち止まって著者は観察して教えてくれました。小さな魅力、隠れた魅力がこんなにあるとは。「これは確かめて見なくては」と体がもぞもぞしてきました。
何か探したくなって秋の道端でナガエノコミカンソウを観察したら、掲載されているコミカンソウと同じようにやっぱり小さい小さい花が!
・歩道の隙間のツメクサの小さい花も拡大したらとてもきれい。ツメクサがあることすら気づかない人のほうが多いかもしれないけど、こんな整った花が咲いている。
・めしべとかおしべとかどうなってるんだろう?と思ったことはあるヘクソカズラも断面写真を載せてくれています。へー、こんなになっているんですね。
・マンサクの細い花弁の展開の様子も面白い。ついでに全然雰囲気の違う実も紹介してほしかったですがそれを言い出すときりがありませんね、きっと。
道端でしゃがんでじっと何かを見ている人、ずっとカメラを構えている人。「変な人」かもしれないけれど「危険な人」ではありません。その人の世界はこんな魅力でいっぱいなのかも。怖い意味での「変な人」が紛れ込みませんように。
本書の欠点:著者本人が書きながら楽しみすぎているーかな?
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どこかに特別に出かけなくても、町中にも植物はいっぱいはえている。そんな道端の植物に焦点を当てた本。写真がとても美しい。知っているはずの植物を拡大するとこんな風になっていたのかと驚いた。添付されている文章もわかりやすい。
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この本の表紙の素朴で可愛らしいお花、何だと思います?
正解は、、、皆の嫌われ者、ヤブガラシ。
もともとそこに生えていた植物も枯らしてしまう、藪をも枯らす勢いの生命力。
そんな植物もこんなお花が咲くんですね。
とにかく嫌われているので、まさかヤブガラシ自身も表紙になるとは思ってなかったでしょう。
この本には街にでもいそうな、身近な植物達がたくさん出てきます。
道端や駐車場、街路樹、公園にいる樹まで。
それらを【植物観察家】鈴木純さんの視点で一緒に観察していく、というコンセプトです。
豊富な写真が漫画のコマ割のようになっていて、植物達にズームしたり、触ったり、実を崩してタネを数えたり。
鈴木さんのつぶやきが吹出しのようにデザインされています。
なんでも楽しむためにはコツが要りますよね。
そのコツを教えてもらえます。
図鑑やネットで調べて頭にインプットするのも楽しいけれど、外にでて、風を感じ、匂いを嗅ぎ、触れるのも大事なのだ、と改めて思いました。
図鑑やネットが間違っていることもあるかもしれませんしね。
「そんなふうに生きていたのね」
一番好きだというツメクサ。
アスファルトの割れ目によく居る背の低いザ・雑草なイメージの地味な植物。
そんな植物に掛ける声はとても愛情に満ちていて、温かいのです。
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詳細は『あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノート』をご覧ください。
→ http://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-1388.html
植物観察の楽しさが ん倍にもなりそうです!
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身近だけども普段は気に留めない小さな植物の世界について書かれていました。写真が綺麗でわかりやすく、葉や花などの面白い構造についてその理由も含めて書かれています。知ることにより見えてくる世界があると思いますが、身近な奥深い世界を教えてくれる本でした。
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とにかく面白い!
写真が大きいので分かりやすい。
身近に生えている雑草が
こんな風になっているのか!と驚いた。
見ていると「ほー」とか「へぇ〜」とか言ってしまう。
外に向かっていく無限があれば
内に向かっていく無限もある。
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まちの植物観察会を行っている人が工夫を凝らして書いただけあって、素人が興味を抱くツボを押さえた写真や吹き出しに引きずり込まれました。
今年は春の期間コロナ自粛で人間どもが家でうだうだしていたせいか、街の雑草たちが伸び伸びと育ちました。
外出禁止で何処にも行けず、なまった身体をほぐすため近場を散歩する日々が続きました。
気が付けば散歩の暇つぶしは、道端や公園の雑草観察に!
普段ならチラ見しかしないのに、よく見れば可愛らしい花を咲かせているではありませんか。
何て言う名前の花(草)かな?と思うのは自然なこと。あとで調べようと写真だけはたくさん撮りためました。
今の季節は地中の根(地下茎)が取り切れず毎年大量発生して駆除できないヤブカラシ、ドクダミが一番の厄介者。
綺麗な花が咲くので放置しておくと大量の種をまき散らすナガミヒナゲシも近年勢力拡大中の困り者。
観賞用の草花は大切に世話をしていても枯れてしまったりするのに、こいつらの生命力の何と逞しいことか。
それにしても植物は沢山の種類があって識別ができないせいか名前が覚えられない。
同じなのにいくつも名前がついていたりして余計覚えられない。
ヒガンバナは曼殊沙華と呼んだりするが、全国各地で1000もの別名を持つらしいので困ったもんです。
この本、視点がユニークで最初から最後まで新鮮な驚きに満ちていました。おもしろかった♪
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遠くに出かけられなくても、山に行けなくても、身の回りにも「宇宙」が広がっている!!!
残念ながら明日は天気が悪いようだけれど、カメラを片手にご近所の「まちの植物」を自分の目で確かめたい。まずはナガミヒナゲシから♪
なんでも自分の目で確かめてみること、大切だし、面白いですよね!!と激しく共感してしまう。
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子供の頃、みちばたの植物を見ながら帰るのが好きでした。
すずなりの草、小判の木、クサクサ草など…
自分たちで考えた名前を付けたり、
お姉さんやお兄さんたちに教えてもらって摘んで帰ったりしていました。
この本はそんな子供の頃の発見をまた教えてくれた本
よく見るとすごい構造だったり
小さすぎてわからないけどとってもかわいかったり
驚きの生態をもっていたり…
この本を読んだあと何気なく歩く公園の草むらが
本当に楽しいものになりました。
著者の鈴木さんの写真も美しい!
そしてなによりも鈴木さんの視点が優しい
私もいつか鈴木さんの植物ガイドツアーに参加してみたくなりました。
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ずんずん近づく それが植物観察家。
http://www.raichosha.co.jp/book/other/ot48.html
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これはこの本を読んでもらうしかないくらい面白かった。
著者の植物への興奮が伝わってきてずっと「へえ〜!」「すごいな〜っ」ばかり連発して楽しかった。
・ソテツ 新芽のクルクル p27
・雌雄異熟の植物 p91
・ネジバナ 螺旋状に小さな花 p94
・ツユクサ 横から見た造形美 p104
昼になると雄しべを丸めて雌しべにくっつける
・アメリカシャクナゲ 立体的で小さな蕾 p115
雄しべが中心にまるまった時の造形美
・ナガミヒナゲシ 3000粒の小さなタネが詰まった実p164
・ユリノキ パラパラと外れるタネが集まった実っぽいの p184
風の抵抗でクルクルと回り落ちる形になっているタネ
・ユズリハ 葉が落ちた後が笑ってるように見える p202
・ヒガンバナ 冬緑性 秋から春に葉をつけ、夏は蓄え、秋に花をつける p225
p192
自分で勝手にテーマを見つけて観察する
書いてあることでも確かめたくなる
→ 植物観察に限らず自分が好きな物とか、必ず先にチェックしちゃうのもわかるなあ
著者の鈴木さんがとにかく植物観察にワクワクしてるのが伝わってきて、その世界をすこし見せてもらった感じがよかった
p230
朝、植物をみて
昼、植物をみて
夜、翌日の作戦を練る
→ 植物観察に限らず、何かにハマるとこうなるのすごくわかる
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この本に、今年の4月、5月くらいに出逢いたかった!!!と、読みながら思っていた。
COVID19でTwitterのTLが殺伐としていたこの春。
何かほっとできること。。。と思い、散歩をしながらの植物撮影を開始。
撮影をした花を花の名前と花言葉付きで毎日1個ずつTwitterにあげている。
それをやる前から、植物は大好きだったけれど、やり出したら、楽しくて楽しくて。。
「あ!ここにも、こんな小さな花が!」
「わーい!ネジバナ発見!!」
「お!ここにもカタバミの仲間が。。」
などと、一人で思いながら、道端で突然、写真を撮り始める。。。
そして、花に話しかけたりもする。。
側から見たら、謎の人だっただろう(笑)
もし、その頃に、この本と出会っていたら、もっと楽しめただろうなー。。
なぜなら、この本には、その時に出逢った植物たちがたくさん、掲載されていたから。
この本の中で1番驚いたのは、ナギイカダ。
あれ、枝なのか!!!!びっくり。。。
お花屋さんで買う植物も良いけれど、すぐ身近な道端に、素敵なかわいい植物たちは沢山いる。
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まちを歩くのが楽しくなります!
植物を「眺める」ことは元々好きですが、近づいてじっくりと観察したら、こんなにも違う魅力に溢れているのかと驚きました。著者の観察眼と視点と感性を持って植物をどう見倒しているのか、優しい色合いの見やすい写真と、柔らかな語り口調の文体で楽しく綴られています。
虫眼鏡を持って、今すぐ散歩に行きたい気分。
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植物が皆同じように見える私にとって、この本は、正に目から鱗の内容でした。しかも、分かりやすくて、おすすめです。
他の図鑑のような堅苦しい文字の羅列ではなく、漫画のようなコマ割りと台詞で、植物観察家の鈴木純さんの視点で眺める、植物たちの多種多様な生態には、楽しいと共に、ただただ溜息ばかりで、こんなにも知らないことがあったのかと愕然とさせられました。
しかも、それらは面白く興味深いものばかりで、ルーペで拡大して覗くことによって、芸術性の高い葉っぱや花の作りを実感したり、実が小さいミカン(なんと3ミリ!)みたいだからコミカンソウだったり、ナガミヒナゲシのひとつの実を数えて、その種の数が2858個もあったりと、鈴木さん自身の楽しさが私にも伝わってくるようです。
また、植物が如何に生きるのに一生懸命なのかも知ることができ、朝は虫による受粉でほかの花との交配を狙い、成功しなければ、くるくる丸めて自分の花の中で受粉をする二段構えのツユクサや、アリが好む物質を含むエライオソームを種にくっつけて、アリに運んでもらう作戦のクサノオウ等々、もしかしたら、私が歩く周辺でこのようなことが起こっているのかと思うと、何だか励みになる思いがしました。
更に、「名前を知ることによって、そこの樹木がケヤキとなり、そこの草がハゼランとなったとき、世界はお友達だらけになる」という言葉もすごく心に響くものがあり、私の世界が明るく賑やかになったように感じられて、この本を片手に、植物を探すのが楽しみになりました。
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マンガのコマ割りのごとく写真が並び、眺めるだけでも面白い。
肉眼ではよく分からないようなものも、ドアップ写真でその魅力に引きつけられる。
ただ知識を得るがための植物観察の本ではない。
著者が好奇心をもって練り歩いただろう光景が目に浮かぶ。
なるほどと感嘆させられたり、共感しながら、あっという間に読んでしまった。