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- カテゴリ:一般
- 発売日:2019/10/14
- 出版社: 書肆侃侃房
- サイズ:19cm/195p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-86385-382-9
紙の本
四隣人の食卓 (Woman’s Best 韓国女性文学シリーズ)
「入居10年以内に子供を3人もうける」というミッションがある国家が建設した集合住宅に、4組の夫婦が入居し…。奇抜な設定で「共同保育」「家事労働」「労働格差」など韓国社会の...
四隣人の食卓 (Woman’s Best 韓国女性文学シリーズ)
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商品説明
「入居10年以内に子供を3人もうける」というミッションがある国家が建設した集合住宅に、4組の夫婦が入居し…。奇抜な設定で「共同保育」「家事労働」「労働格差」など韓国社会のホットで深刻な現実を描き出す。【「TRC MARC」の商品解説】
こぢんまりとこぎれいな新築の
共同住宅の薄い壁のあいだから、
内臓が露出するかのごとく暴かれる私生活。
――チョ・ナムジュ(小説家・『82年生まれ、キム・ジヨン』著者)
無理をして、我慢して、完璧を目指して、
結局悪い方に向かってしまう。
けれど密かに、静かに、マグマは猛ってる。
これは私たちの物語。
――深緑野分(小説家)
「ようこそ! 夢未来実験共同住宅へ」
都心にギリギリ通勤圏内。他のコミュニティから隔絶された山あいに国家が建設したのは、少子化対策の切り札となる集合住宅だった。「入居10年以内に子供を3人もうける」というミッションをクリアすべく入居したのは、4組の夫婦。やがて、お仕着せの“共同体”は少しずつ軋みはじめる――。
奇抜な設定で、「共同保育」「家事労働」「労働格差」など韓国社会のホットで深刻な現実を描き出していると話題を呼んだ作品。2018年韓国日報文学賞候補作。【商品解説】
著者紹介
ク ビョンモ
- 略歴
- 〈クビョンモ〉慶煕大学国語国文学科卒業。チャンビ青少年文学賞を受賞し作家活動を始める。著書に「ヒョンナムオッパヘ」がある。
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書店員レビュー
他人を他人として俯瞰する
ジュンク堂書店福岡店スタッフさん
国家が建設したのは少子化対策の切り札となる集合住宅。その小さなコミュニティにおける、四組の夫婦たちの人間模様が描かれます。
「良い社会を」つくるための共同体は、少しずつレールからはずれてゆくように思えます。それは、夫婦たちがいずれも独立した「個」であり、「共同体」に対し、確固たる問いをひとりずつ持っているから。その問いが少しずつ他人へと投げかけられ、夫婦たちがかしいでゆくさまは、どんなミステリー作品よりもおそろしく、私たち日本の「共同体の中でも」おこりうること、なのではないでしょうか。
読後感は不思議と明るいです。一人の女性の言葉があるからです。「女性にはこの食卓を長いあいだ、朝夕眺めて暮らしていく自信があった」
その言葉が暗い未来を暗示していたとしても、「俯瞰できる人」の存在は、お仕着せであるコミュニティにおいて読者に、限りない安心を生むような気がします。