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商品説明
くず屋の清平、浪人の千代田朴斎、侍の高木作之進。曲がったことは大嫌いな正直者の堅物3人が、古い仏像の売買をめぐって、てんやわんやの騒動に…。人情噺として有名な落語を描いた絵本。【「TRC MARC」の商品解説】
落語の中でも人情噺として有名な一話である「井戸の茶碗」を絵本にしました。
屑屋の清平(せいべえ)、浪人侍の千代田朴斎(ぼくさい)、細川家のお侍高木作之進の3人が古い仏像の売買をめぐって織りなす物語。
このお三方、身分の違いはあるものの、誰もが曲がったことは大嫌い。筋の通らないことには納得できない性分だけに、話は一筋縄にはいきません。
江戸の「粋」を感じられる、とっておきの物語です。【商品解説】
著者紹介
川端 誠
- 略歴
- 〈川端誠〉新潟県上越市生まれ。絵本作家。「鳥の島」で第5回絵本にっぽん賞を受賞。他の作品に「てんしき」「ごんべえだぬき」など。
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紙の本
川端誠さんの落語絵本はもう名人芸
2024/01/07 07:51
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
絵本というのは、実に不思議です。
例えるとしたら、ドラえもんのポケットがいいかもしれません。
何しろ、どんな世界も絵本になるのですから。
なので、絵本を小さい子供の読むものとしてしまうのはあまりにももったいない。
できれば、大人の人にも読んでもらいたい。
絵本作家の川端誠さんのこの作品は「落語絵本」と銘打っているように、落語の世界を絵本にしたもので、川端さんは「落語絵本」の草分けとしてこれまでにも多くの落語を絵本にしてきました。
2023年10月に出た『井戸の茶わん』は、従来の「落語絵本」は24ページだったのを今回32ページとページ数を増やしたといいます。
それによって、長い落語噺を絵本作品として表現できたと、川端さんは語っています。
「井戸の茶わん」という落語は、貧乏暮らしの浪人が手元の仏像を屑やに預けるところから始まる人情噺。
この仏像を買い取ったのは細川家のつとめるりっぱな武士。
埃まみれの仏像を磨いていると、なんと中から50両もの小判が出てきます。
屑やを探し出し、元の持ち主に返そうとしますが、元の持ち主も頑固でなかなか受け取らない。そんなやりとりが、以降、正直な屑やをはさんで何度も繰り返されます。
この噺について、春風亭柳朝さんは「こういう噺は欲を出さず、あっさり演ること」と語っているが、川端さんの絵もその「あっさり」感がうまくでていて、笑わせてくれます。
もう名人芸。