紙の本
味のある装丁とエッセイ
2015/12/25 23:01
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投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
「鴨川ホルモー」で有名な万城目学さんのエッセイです。
趣味のひょうたんの話から、東京電力株主総会出席エピソードまで様々な話が収録されていますが、私が特に印象的だと思ったのは「少年時代」という話です。少年時代に流行したある遊びに関する思い出話なのですが、何とも言えない味のある語り口で懐かしいようなさみしいような気持ちになりました。その他にも、ノートパソコンに挿してしまったカードが取れなくなった「平成便利考」など笑えるエピソードも収録されています。
近々、文庫本が発売されるそうですが、ミシマ社の味のある装丁が私の本棚で個性を発揮しています(笑)
紙の本
楽しめました。
2015/03/29 21:19
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投稿者:eri - この投稿者のレビュー一覧を見る
普段からかなり面白い人だということが、エッセーからもよくわかります。そして、面白いことを見つけるのが上手な人だとも思いました。瓢箪に関するお話が特に印象に残りました。飾られているものしか見たことがなかったので、そんなに奥深いものがあり、面白おかしく語ることがあるのだということが、とても意外でした(笑)
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様々な話が詰め込まれているので、何かしら感じるところのある文章もあれば、何だか共感できないなあと思うものも、もちろんある。
それでも、所々に挟み込まれる軽い冗談にのせられるようにして、あっという間に読み終えてしまった。
それにしても「とっぴんぱらりの風太郎」、早く読みたいなあ。
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万城目氏の日常を綴ったエッセイ。
ほのぼの、ゆるゆると読めます。
中でも、戦国武将をサッカー日本代表に置き換えた、「“侍”ジャパン」構想は、自分も一緒になって妄想したりと、楽しく読めました。
一方、東電の株主総会の話は、実際に参加された方の視点で書かれているだけに、興味深かったです。
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「鴨川ホルモー」「鹿男あをによし」「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」「偉大なる、しゅららぼん」「プリンセス・トヨトミ」どれを取っても”まきめ”ワールド全開で不思議で意味不明しかも毎作ヘンテコなキーワードや呪文とどんな思いつきなのか普通の人間の想像を超越する設定等毎作毎作期待を裏切らない作家さんの最新エッセイ集がミシマ社から出版されました。
ミシマ社は自由が丘にオフィスを構えて京都の普通の民家ではオフィス兼本屋をも運営している取次ぎを通さない出版社として有名で希少な興味深い単行本を次々と出版されている会社です。
書評に戻りますが、”ホルモォォォォォ~”や”しゅららぼん・・・”、鹿がしゃべったり・小オニが街を闊歩する、大阪城の地下には大阪国の本丸だったりと、、、著者の計り知れない想像力に感心すると同時に現実世界でもこんな気持ちで生きられると楽しいかも知れない等と不謹慎な想いになってしまいます。
やはり本エッセイも破格の常識はずれな何だそれ本でした。ひょんな事から(いや著者の人生は全てひょんな事から始まっているのかも知れない・・・)ひょうたんの種を購入しあまりの熱中さは全日本愛瓢会(あいびょうかいと読みます)会員になるというセンスには感動です!!! どこを切り取っても楽しく読めるエッセイです。
奥付けの瓢箪親子のイラストがとても可愛いです!
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まきめさんのエッセイ この本好き☆
によによしながら読んだ。
戦国武将でサッカーチーム
四次元=M4
歴史的なお話
早く新刊出ないかな~
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作者らしいといえば作者らしいエッセイではあるが、それ以上のものではない。ただし、東電の話は作者の話としては異彩を放っていて興味深い。特にあの会長の妖怪の様な活躍は、確かにカリスマであったのであろうと思われる。その後の社長達の小粒ぶりが比較として際立っているのが先を予感させていたのだと思う。それにしても、あの元会長は今、何をしているのかなと思ったが、そういえば、ひところマスコミにも取り上げられて、その後はうやむやだと思うが、日本原子力発電の社外取締役に就任したのだな。
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会いたかった万城目さん。久しぶりの出版はエッセイだった。
小説も面白いのだが、エッセイもまたジワジワ来る面白さだ。
私はこの人の「こだわり方」がとても好きである。言葉や事象に対する飽くなき好奇心というか、気にする仕方、追求の仕方を読んでいるのが楽しくてしかたない。
どうも現在は「とっぴんぱらりの風太郎」という小説を書いておられるようで、早くもその作品に対する期待が高まっている。うう、早く読みたいぞ。
しかし、不安もある。本作のラストで恐ろしい事態がまきおこっているようなのだ。影が逃げてしまった万城目氏の運命やいかに! どうか無事に影を取り戻し、一刻も早く「とっぴんぱらりの風太郎」を仕上げてほしいと願うばかりだ。
ミシマ社の装丁は温かくて大変すばらしい。なんかもう全体にくすくす笑いが止まらない感じである。
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台湾でのサイン会のようすを書いた一節に「会話は時代によって変わる」と言うことが書いてある。私も本を読んだりドラマや映画を見たりしたとき、時代背景が現在で、母親の会話に違和感を感じることがたまにある。そんな会話に出くわすと現実に引き戻されてしまう。会話文は乱用しない方がよいという考えがある。しかし、私は会話文こそ大事に思案しながら多めに書いてほしいと思う。会話文は生きている。それは、この本の中にある「やけどのあと(東京電力株主総会レポート)」を読めばよくわかる。
他にこの本の中には、ふぅ~と心が温かくような話が散りばめられている。例えば、エーゲ海へ向け、小さな船がゆっくり港を離れるシーン。にぎやかに大声で叫びながら見送る人達の中に手話で会話をするカップルがいた。万城目さんの言葉で説明すると、「音が聞こえる私たちが、言葉が聞こえなくなって会話をあきらめていく横で、音が聞こえないひと組の男女だけがいつまでも会話を続けている。とうとう、相手が見えなくなったとき、若者は満足そうな笑みを口元に浮かべ、甲板から立ち去った。」という状況。私が大学生の頃、シンデレラエキスプレスに憧れた時期があった。CMの影響かドラマの影響か、はたまた友達の影響か、その辺は曖昧だが、離れてなかなか会えない恋に憧れをいだいていた。そのことをふと思い出した。読者の心の波動が一定のリズムで進んでいくように仕組まれているこの流れがとても心地良い。このような観点で日常を過ごそうと思える本。
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私の読解力不足でなかなか世界観がつかめなくて残念でしたが、大阪出身で谷町線を愛してるあたりとても親近感が湧きました。
ラストの締めくくりはさすがに鳥肌ものです。
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面白かった!言葉遣いが面白くて、声をたてて笑ってしまった。
エッセイと言えども、思ったことをただ書きつらねるだけではおさまらないところに、著者のエンターティナーとしての気概を感じる(笑)。
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おいしいと思って食べていた鰻に、さらに美味しいものがあって、それを美味しいと喜んでいたら鼻で笑われ、さらに美味しい鰻に出会う。というエピソード(こんなふうに書くと面白くないけど、面白いのだ)に象徴されるように、ベクトルは一致していても未知の体験に出会う素晴らしさ、というのが根底にあるのかな〜なんて思うのだけど、飄々とそこらへんは流されてしまう感じ。そんな著者なので、東電の株顛末は、きっとこうなっちゃうんだろうなあ、という通りに物事が運ぶのだけど、それでもきちんと読ませるのが愉しいなあ。きっと、別にすごく人生の役に立つわけではない本ですが、いいじゃない。
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〈内容〉この面白さ、何者?エッセイをこえた超エッセイ本。『鴨川ホルモー』、『鹿男あをによし』、『プリンセス・トヨトミ』、『偉大なる、しゅららぼん』の万城目学が綴る、「作家の日常」&「奇想天外な世界」。「やけどのあと~2011 東京電力株主総会リポート~」収録。
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万城目学は鴨川ホルモーで引退したつもりだったのだけれど、ついこないだミシマ社の本を読んだところでちょっとだけ感化されたところがあって、しかも会社の近くの本屋にミシマ社の棚があって「お」って思って、つい、、、買ってしまった。わりとたのしく読みました。
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万城目学氏によるエッセイ集。
エッセイなんで感想・・というのもなんとも難しいですが。作風通りのまったりしたお笑い系のエッセイですね。台湾のサイン会や瓢箪愛好なんかが非常にそのままな読み心地で従来のファンの方はいい感じじゃないでしょうか。
今作の目玉として「やけどのあと ~2011 東京電力株主総会リポート~」という、作者自身による「東電の株を持っていたことによる一連の騒ぎ」を書いているのが見どころといえば見どころ。震災をこういう側面でとらえた読み物は考えてみたら今まで読んだことなかったな、と。
人によっては、被災者云々じゃなくて株の損得先行の話に不快感を覚えるなんてこともあるかもしれませんが、だからこそ生々しさがあってよかったですね。誰だって地震は地震で自分の懐はまた別に心配して当然なわけだし。