サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。

電子書籍化お知らせメール

商品が電子書籍化すると、メールでお知らせする機能です。
「メールを登録する」ボタンを押して登録完了です。
キャンセルをご希望の場合は、同じ場所から「メール登録を解除する」を押してください。

電子書籍化したら知らせてほしい

  • みんなの評価 5つ星のうち 4.1 62件
  • あなたの評価 評価して"My本棚"に追加 評価ありがとうございます。×
  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2002.6
  • 出版社: 中央公論新社
  • レーベル: 中公文庫
  • サイズ:16cm/474p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-12-202841-8
文庫

紙の本

富士日記 改版 上 (中公文庫)

著者 武田 百合子 (著)

富士日記 改版 上 (中公文庫)

税込 1,026 9pt

予約購入とは

まだ販売されていない電子書籍の予約ができます。予約すると、販売開始日に自動的に決済されて本が読めます。

  • 商品は販売開始日にダウンロード可能となります。
  • 価格と販売開始日は変更となる可能性があります。
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて予約購入しても、予約一覧から簡単にキャンセルができます。
  • honto会員とクレジットカードの登録が必要です。未登録でも、ボタンを押せばスムーズにご案内します。

予約購入について詳しく見る

ワンステップ購入とは

ワンステップ購入とは、ボタンを1回押すだけでカートを通らずに電子書籍を購入できる機能です。

こんな方にオススメ

  • とにかくすぐ読みたい
  • 購入までの手間を省きたい
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて購入しても、完了ページもしくは購入履歴詳細から簡単にキャンセルができます。
  • 初めてのご利用でボタンを押すと会員登録(無料)をご案内します。購入する場合はクレジットカード登録までご案内します。

キャンセルについて詳しく見る

このセットに含まれる商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

あわせて読みたい本

この商品に興味のある人は、こんな商品にも興味があります。

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

この著者・アーティストの他の商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

みんなのレビュー62件

みんなの評価4.1

評価内訳

紙の本

ユーモアがキモ。細かな描写にストーリーが浮かび上がる。

2012/01/18 19:53

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:きゃべつちょうちょ - この投稿者のレビュー一覧を見る

『これは山の日記です』と作者が書いているとおり、
富士の山荘と東京の自宅を行ったり来たりしながら暮らした日々の日記。
最初のほうは、こんな感じでいいのだろうかととりあえずペンを動かしているが、
中盤くらいからだんだん描写が細やかになり、
後半になるともうワンシーンが小説のように鮮やかになる。
動かしていたペンがすらすらと走っていくような変化を感じられる。
おそらく作者自体も、日記をつけることがたのしくなっていったのではないか。

「富士日記」は些細な山での暮らしのようす、食べたものなどが記されているが、
自然や人の描写がとてもすぐれていて(特に人の言ったことが細かく記録され)
かなり臨場感を持っておもしろく読んでいくことができる。
ああこの場所はこういう雰囲気なんだなとか、この人はこんな人なのかとか。
文章を読んでいると、絵が浮かび上がってくるのだ。
そして真面目な中に光るユーモラスさも見逃せない。

上中下と三冊あるうちの上巻は、昭和三十九年七月から昭和四十一年九月までが綴られる。
昭和四十年夏。江戸川乱歩の死を新聞で読み、富士から東京への方角へ遥拝との記述。
武田百合子は女学生のころ、乱歩の本をかなり愛読していたようだ。
それからしばらくして終戦を待たずして谷崎潤一郎の葬儀に出席すると、
こんどは終戦直後に高見順の葬儀があり、日本の文学史の一幕をみるようだった。
ちなみに作者は終戦ではなく敗戦記念日としるしている。
とくに戦争に対する感情(というか全般に対する個人的感情)は書かれていないのだが
当時の人々がどれだけの無力感を抱えていたのかが、この書き方から伺える。

山と自宅を車で往復するため、車での道中もくわしく書かれるのだが、
そこでの味わい深い記述。
『やまどりのメスが一羽、私の車の前を歩いていく。車が動いていっても、
あわてず、飛び立たず、ゆっくりと道を歩いていく。
ときどき、振り返って胸を反らせて、あとから来る私たちのほうを
ふしぎそうに見つめ、またゆっくり歩いて、自分の曲がりたいところまでくると、
樹海の中へ入っていった。上品な鳥だ。』(本文より引用)

のどかにユーモラスに自然や人を描写する作者はのんびりしていると思いきや、
つぎのような衝撃的な日記もある。
これは霧の出ている九月のこと。御殿場まわりで帰京するときのこと。
見通しのきかないカーブであるトラックがセンターラインを越え、右側通行してきた。
これに正面衝突しそうになり、腹が立った武田百合子はすれ違い越しに窓から
『なにやってんだい、バカヤロ』と言ってやった。すると夫の泰淳が(助手席から)
『人をバカというな。バカというやつがバカだ』とたしなめる。
百合子はこの反応におどろくと同時に激怒し、口答えをする。泰淳も怒る。
さらに百合子の怒りもヒートアップし、車のスピードがあがる、あがる!
『頭のなかが口惜しさでくちゃくちゃになって、右は走るわ、急ブレーキを
かけて曲がるわ、信号が赤だって通り抜ける』
さいわい『朝早かったから車も見かけず、人も通らず』お巡りさんもいなかった。
そして百合子はなじみのスタンドのおじさんに一部始終を話し、同情してもらい、
マツタケまでもらってやっと気が晴れる。家に帰ってからマツタケごはんを炊き、
おいしくて4膳もおかわりしてしまう。泰淳はそんな百合子を見て
『牛魔大王、マツタケめしを食って嵐おさまる』と吹き出したそうだ。
まったくどきまぎさせられたが、最後は笑えるというのが、いい。

また、献立の記述も興味深い。
朝、ごはん、干物、味噌汁。とか、夜、ごはん、白菜の漬物を油いためする、とか、
手製のクッキー。とか。文字だけだとよけいおいしそうに想像してしまう。
それに特にごちそうというわけでもなく、この普通さかげんがいい。
すうっと肩の力が抜けていて、見たそのままが書いてあって、それでいて
不愉快なことはひとつも出てこない日記。
こんなふうに飄々と淡々と、日々を綴ってみたいものだと思う。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

至福の本

2012/06/13 12:52

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

もし「手元に置きたい本ってある?」と聞かれたら、私はまよわず武田百合子さんの本と答えると思う。

富士山のふもとで作家である夫の武田泰淳さんと過ごした日々を綴ったこの一冊。
毎日の食べたもの、出かけたこと、さまざまな家事のくわしい説明、家族の様子…。
読み続けるうちに、その時々の風、季節の移り変わり、まるで富士山のふもとに一緒に暮らしているような気もちになってしまう。
すんなりと身体に沁み込む感じの文体が実に魅力的、なんです。

彼女が書いたロシア旅行の「犬が星見た」も限りなく好きな一冊で、寝る前にパラリと文庫本を開いて、1ページ読むだけでも、いい気分になる。
至福の本ですね。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2004/09/24 00:49

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2004/10/01 05:04

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2004/10/19 15:55

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2004/12/07 17:08

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2004/11/12 16:14

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2005/04/17 00:23

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2005/11/12 12:50

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/01/25 15:17

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/06/03 20:12

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/06/16 14:53

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2007/12/08 13:33

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/11/18 12:46

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2007/01/31 21:43

投稿元:ブクログ

レビューを見る

×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。