「わかる」ということはどういうことかを解き明かす画期的な一冊!
2016/06/17 08:57
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、「わかる」ということはどういうことかを詳細に解き明かしていく画期的な書です。筆者は、誰もが一つ一つの孤立した要素をもっており、これは過去の知識や経験から生じたものと言います。目の前の事象が「わかる」ということは、こうれらの要素が組み合わさってある種の構造を作ったときに初めて感じることができると説きます。すなわち、構造ができないときには「わかる」という感覚は生じないというのです。目からうろこの画期的な書です。ぜひ、読んでみてください。
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本屋で偶然見つけた大当たり。「わかる」ことの本質を理解できます。裏を返せば、「わかってもらう」のに必要なツボが透けてきます。
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この本は、何ら具体的なものを呈示してはくれない。まずそこに注意。
書中で述べられているのは、物事が「わかる」ために常駐坐臥、旨とすべき事柄についてである。図解も豊富であり、内容自体の理解が難しいという事はないと思う。
しかし一番疑問なのは、「じゃあ、具体的にはどうすりゃいいのよ?」が判らない点である。筆者は「経験で補うべし」という主旨のことを述べているが、それを言っちゃお終い。
もちろん、内容自体が特に間違っているとは感じない。広く浅い理解が深まるので良いと思います。
あと、筆者の手前味噌な傾向が鼻につく。
質の悪いビジネス本とかでも見かけますが、「私はこうして成功した」ということが他者に対しても有効であるというのは既に「わかっていない」ですね。
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個人的に畑村さん好きです。「失敗学」とか「直観でわかる数学」とか。。。いいですねよね(^^)ただちょっとゼミの発表で紹介したのですが、ボロボロに言われまくりましたよ。教育工学の世界で「わかる」という言葉を使用するのは危険です。本当にそう感じました。
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「わかる」「理解する」メカニズムが分かりやすく書かれている。この類の本はたいてい心理学関係の先生が書かれて、やや難解(専門用語を使うので)なものが多い。しかし、この本は工学を専門とする畑村先生が書かれているので、心理学の先生方が書かれたものより理解できる。このような本を学校の先生が読んで教授方法を工夫すれば多くの生徒のストレスが減るのにと思った。
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「わかる」とは何かという事が論理的に述べられています。「わかる」ということはどういう事か様々な切り口で述べられていますが、途中で興味が無くなり最後まで読みませんでした。。。
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東洋経済に載ってた畑村さんの話がやたら面白かったから買ってみたけど、まぁそうですねみたいな話しか書いてなかった。社会人になったら腑に落ちる話なんだろうかこれ。
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2008年2月ごろ。市立図書館で。
「地頭力」とか、最近こういう本を選んでる気がします。
インプットとアウトプット、定量化訓練、観察力。
「わかる」とはどういうことなのか。
アインシュタインを知らない小学生や中学生に相対論が説明できないと、自分で理解してるとは言えない、とはよく言いますが、そういうことですね。
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「要素の一致」
「構造の一致」
「新たなテンプレートの構築」
が「わかる」という事。
課題解決能力より、課題設定能力が必要になってくる世の中。対象を要素や構造に分解してから、本質に向き合う事が大切。
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物事を「理解する」ということは、どういうことなのかを論理的にまとめた本。
特に新しい考え方は得られなかった印象。。
自分の体験したことや知識を使って新しい知見を作ることができること。
というのが唯一の印象的な点。ただ「わかる」の大前提には本人の興味がないと掘り下げてなにも考えられないわけで。
そりゃそうだ。と思うようなことを改めて認識する本という印象。
何かを説明するときには、具体的な数字に落として説明、物事を立体的に、推測した数と共に
他人に説明できるかどうか、というのは個人的に欠けてる点なので、勉強になった。
自分で課題をみつけるということも大事なことである。
マニュアルや知識を丸暗記することではなく、他人は言っていることや表面的なことを聞いて、わかったような気になってしまう
という点にも納得だが、そのことに気づく前のもう少し前の時期に読めばよかったかなーという印象。
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理科系の教授がかいた作品。
「分かる」こととはなにか、を丁寧に記してある。
理科系の方が描いた本だけに、理解することについての定義が明確で
わかりやすい。
要は、「分かること、とは本質を知ること」
「なぜ、こうなっているのか」の根本を知ることだと説いている。
なんちゃない当たり前のことだと思うが、いくつか印象にのこったのが、「分かるとはテンプレートを理解すること」という一節。
テンプレートとは、物事を理解するときに、同一の切り口で見ること、だと思う。
「原因と結果」「課題と解決法」「長所と短所」「根本と枝葉」
物事に、切り口をもって、理解を深めることが大切。その切り口は、自分が意識すればするほど増えるのだと思う。
たとえば、あるデータを見たときに「油温との関係」など様々な切り口で現象を語ることもできる。
「フレームワーク」とはこれなんだと、やっと理解できた。
以下本文より
「現象や物事を理解するには、①要素を理解する ②構造を理解する ③機能を理解する
これらを見たときに、従来の経験から「同様のテンプレート」を見つけたときに、そのことについて理解したといえる」
「こうしたモデルを自分自身で検討し、自力で作り上げることが大切です」
「人間は、納得いかないことがあるとそこから先が考えられなくなります。これは、真面目な人ほどその傾向があるようです」
「形式論理のインチキかどうか、はその論理が成り立たない場合があることを指摘できればよい。つまり、前提条件は何か、成り立つ範囲はどこまでか、など」
(論理とは、数学のように抽象化された場合には明確だが、言葉にしてしまうとその不明瞭さゆえに対象がぼやけることがままあると思う。毅然とした態度で臨もう)
「必要な数量を自分で作れないような人は、技術者にもなれない」
(数に親しむ。身の丈を知る)
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『はじめに』
・私が長年考えてきたのは,「創造の方法」です.そしてその中から「失敗学」が生まれてきましたが,それは創造の過程で,失敗の扱いがいかに大切であるかに気付いたからです.ところがさらに考えを進めていくと,創造であれ失敗であれ,まず,事象をしっかりと理解することから始める必要がある.「わかる」仕組みをきちんと知っておくこと,積極的に利用することが創造や失敗を扱う上で大きなプラスになることがわかってきたのです.
『第1章 「わかる」とは何か』
・「わかる」とは何か?世の中のすべての事象は,いくつかの「要素」が「構造」を,「構造」が「全体構造」をつくりだしている.「全体構造」は何らかの「機能」を持つ.自らの頭の中のテンプレートが見つかったときにそのことが「わかる」と感じる.
・順番で考える考え方を「逐次思考」,一気に飛ぶ考え方は「飛躍思考」と呼ぶ.「直観でわかる」のは後者.過去に徹底的にそのことについて考え,演習をして答えあわせまでおこなう経験をしているから.最初から思考のショートカットに依存してはいけない.
・「直感」は,「直観」と異なり,過去の経験という判断基準があるが論理的な証拠がない.経験もない場合の判断を,「勘」と呼ぶ.
・詭弁の論理.(イ)という条件下ではA→Bが成り立つ事象.(ロ)に変わっているにもかかわらず,A→Bが成り立つと言って説得してしまうこと.だまされないためには,前提条件,成立する範囲を聞く必要がある.
・「わかる」という頭の中で新しい考えを構築する構造には二つある.①自分の力で新しいテンプレートを頭の中で作り上げていく方法.②新しいテンプレートを,ひたすら頭の中に詰め込んでいく方法.
・「課題設定」から始めないと,創造をすることはできない.「課題解決人間」には敬意をはらわなくなっている.いまは何よりもWHATが社会で必要とされる時代.企画を立てるにも,製品をつくるにも,「自分が解決すべき課題はどういったことか」と自分で問を立てることが大事.
『第2章 自分の活動の中に「わかる」を取り込む』
・暗記とは,わかるために必要最低限の知識を準備するためのもの.
『第3章 「わかる」の積極的活用』
・聞き上手.相槌をうちながら,話し手にテンプレートを作ってあげている.
・私は,自分の考えを人に伝えるとき,意識して文章だけでなく,図を書くことにしている.一度に伝達できる情報量が圧倒的に多い.補完しあいながら使用する.注意すべきことは,伝えたい内容をどうやって強調するかということだ.ポイントを整理して言葉や絵で説明する「定式化」から,何を学ぶかという「知識化」の作業が始まる.
・「逆演算の思考」.規格,設計,計画などはすべて順演算でおこなわれる.まず目標を決めて,それを分析し,一つひとつやらなければならない課題に落とし込んでいくという作業.順演算に必ず付随する「想定漏れ」が後々事故や失敗の要因になっていく.
----------以下感想----------
畑村洋太郎先生の本は,「そういうことだったのか」と感じる言葉の定義が必ず出てくる.本書では,「わかる」と���う言葉の定義・行為の成り立ちについて知ることが出来た.
「わかる」という行為の成り立ちを理解することによって,「わかる」作業がよりよいものに変わる.
問題を指摘されたときは,目的・目標は何なのかを明確にしなければならない.目標が無い船は,効率的な経路をたどれない.
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[ 内容 ]
なぜ「わからない」のか、どうすれば「わかる」のか。
『失敗学』『直観でわかる数学』の著者によるまったく新しい知的生産の技術。
[ 目次 ]
第1章 「わかる」とは何か(「わかる」とはどういうことか 『直観でわかる数学』を書いた理由 学校の教科書や授業はなぜわかりにくいのか ほか)
第2章 自分の活動の中に「わかる」を取り込む(まず身につけておくべきもの 「わからない」けどつくりだす 自分でテンプレートをつくる)
第3章 「わかる」の積極的活用(「面白い話」をする人は何がどうちがうのか 絵を描くことの意味 「現地・現物・現人」が、わかるための基本 ほか)
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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比較的読みやすい文章です。
「課題設定能力」と「話が立体的かどうかを意識する」の2点が印象に残りました。
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分かるとは何だろうか?
この本では、ものごとを構成要素に分解し、それぞれの要素の関係を理解することと読んだ。
因数分解、そしてその後の関係性把握。これは意識すれば誰でもできる。ポイントは、多忙な日常の中で無意識にこの境地に辿り着くこと。